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【Xiaomi発表会】Xiaomi 14Tシリーズついに登場!Leicaカメラ搭載のXiaomi 14T・Xiaomi 14T Proの発表会の様子を徹底レポート

2024年10月10日に東京都内で開催されたXiaomi下半期発表会に参加し、Xiaomiのグローバル・日本国内での取り組みと、新商品であるスマートフォンXiaomi 14T ProとXiaomi 14T、その他にロボット掃除機などの発表を聞いてきました。本記事では待望のLeicaカメラとおサイフケータイの両方に対応したことで「Your Daily Hero」となる実力を備えることとなったXiaomi 14T Pro・Xiaomi 14Tの2機種について発表会の内容をレポート。11月下旬より順次発売予定のXiaomi 14Tシリーズが楽しみになる内容でした。

会場では小米技術日本株式会社の大沼社長、プロダクトプランニング本部本部長の安達氏、メディアテックジャパン株式会社 社長 栫 啓介氏、フォトグラファー 保井 崇志氏が登壇。Xiaomi 14Tシリーズの搭載するカメラや性能について、その魅力を紹介してくれました。実機についても会場でチェックしてきたので、その模様についても次の記事にて紹介します。

グローバルでも日本でも第3位のスマートフォンメーカーに。成長を加速させるXiaomi

発表会の冒頭は小米技術日本株式会社の大沼社長が登壇。Xiaomiのグローバルの状況と、日本におけるXiaomiの上半期の振り返り、そして今回の発表会のテーマについて説明。グローバルでは16四半期連続(=4年間)で世界第3位のスマートフォンブランドとしての地位を確立していることを説明。また、北京を拠点にハイテクを詰め込んだスマート工場”Xiaomi Mobile Smart Factory”を立ち上げたことを説明。1000万台のフラグシップを毎年この工場で生産することが可能になったとか。

IoTプラットフォームについても拡充・拡大を続けており今では全世界で8億台以上ものスマートデバイスがXiaomiのAIoTプラットフォームに接続されているんだとか。そしてEV、電気自動車もXiaomi SU7が2024年のうちに12万台の販売予定とか。スマートフォンだけでなく車も、IoT機器でもXiaomiの躍進が続いているとのこと。

日本国内でのXiaomiの状況についても説明。グローバルで第3位のメーカーなだけでなく、2024年の第2四半期において日本国内でも出荷台数ベースで第3位になったんだとか。8月にはスマート家電を一気に31製品もリリースし、世界と同じように日本においてもXiaomiが「適正な価格でスマートなライフソリューションを提供する」としてしています。今回の発表会のテーマは”Your Daily Hero”とし、これまでの日本の顧客からの声を踏まえ、ハイエンドのスマートフォンをより購入しやすくし、そしていつでも目の前の瞬間を撮影したり、キャッシュレス決済をするなど、すべてのシナリオを満たせる製品としてXiaomi 14Tシリーズの発売に至ったとのことでした。

Leicaとの3年間にわたるコラボレーションが実現した、どこでも魅力的な写真を撮影できるXiaomi 14Tシリーズ

大沼社長による説明の後はプロダクトプランニング本部本部長の安達氏が登壇。Xiaomi 14Tシリーズの詳細についての説明を実施。Xiaomi 14Tシリーズはこれまで以上に軽量で人間工学に基づいたデザインを採用し持ちやすさの面でもパワーアップしているとのこと。電源ボタンについてはAIの呼び出し機能も備えたことで重要性が上がっており、テクスチャ加工を取り入れることで必要なときにすぐに押せるようになっているのもポイントです。

Xiaomi 14T Proは背面にガラスを使ったことで高級感の高いデザインを実現。チタンブルー、チタングレー、チタンブラックの3色展開になっています。Xiaomi 14Tはチタングレー、チタンブルーは14T Proと共通。レモングリンについては100%リサイクル素材を利用したビーガンレザーを採用しており、Xiaomi 13Tと同じように肌触りの良いデザインに仕上がっています。

Xiaomi 14TシリーズはXiaomiとLeicaの3年間に及ぶパートナーシップを引き継いで、あらゆるシナリオに対応するLeicaのトリプルカメラシステムを搭載。メインレンズ、望遠レンズ、超広角レンズのどれもLeicaのクオリティを実現していることで、誰が撮影しても、プロのようなレベルの写真を撮影できるようになっています。

Xiaomi 14T Proは5000万画素・f/1.6・広角手ぶれ補正対応のメインレンズ、5000万画素・f/2.0の望遠レンズ、そして1200万画素・f/2.2の超広角レンズの3つのレンズを搭載。この3つのレンズをっ組み合わせることで焦点距離は5パターンをサポートしており広角46mmの2倍ズームや標準の23mm、超広角の15mm、そしてポートレート撮影にベストな60mm、6倍ズームに相当する120mmでの撮影が可能。デジタルズームを組み合わせることで最大30倍(Xiaomi 14Tは20倍)までのズームに対応しており、まさにどんな場所でも撮影できるクオリティを実現しています。

撮影モードは鮮やかで美しい色彩を表現できる”Leica Vibrant”とLeicaのクラシカルな撮影ができる”Leica Authentic”の2種類に対応。撮影したいものに応じて美しい写真を撮影できるようになっています。ポートレートの撮影については”Master Portrait”について4つのモードを搭載。23mm・35mm・60mm・75mmを組み合わせることでより自然なボケ効果によってストーリー性のある写真が撮影可能なんだとか。

Leicaの透かしをいれることによって、より味のある写真を撮影することも可能。私自身はあまりこの透かしについての思い入れはありませんでしたが、特別な思い出に簡単に写真をグレードアップできるとのこと。撮影時の焦点距離やシャッタースピードを一緒に記録でき、どういうシーンだったのかを合わせて保存できます。

Leicaのクオリティのために光学技術の面でもLeicaの全面協力を得たレンズを採用。Xiaomi 14T ProではLEICA VARIO-SUMMILUX 1:1.6-2.2/15-60 ASPH.を採用し、メインカメラはf値1.6の明るいレンズを実現しているとか。スマートフォンが苦手とする夜間の撮影でも高い画質を実現しているとのこと。

Xiaomi 14T Proはメインカメラのセンサーに”Light Fusion 900センサー”を採用。光を取り込むための十分な面積を用意した1/1.31インチの大型センサーで5000万画素の高画質撮影に対応しています。Xiaomi 14TはSony IMX906センサーを採用。Redmi K70 Ultraなどでも採用されている高画質センサーでこちらも十分な画質を実現できるようになっています。

高画質なセンサーを搭載したスマートフォンで、特に夜景を撮影しようとするとネックになるのが撮影速度の遅さ。Xiaomi 13Tを私は利用していますが、本音の話をすればカメラの起動の遅さにかなり不満を持っていました。Xiaomi 14T Proのカメラは「主要な競合のフラグシップモデルと比較して暗い環境で1.58倍高速」な撮影を可能としているんだとか。

Xiaomi 14T ProにはXiaomiの独自のAI大規模モデルを利用したフォトグラフィーアーキテクチャーの”Xiaomi AISP”を採用。AIに関する演算性能を示すTOPSは54TOPSという驚異的な処理性能を実現し、1枚の写真を撮影する際に8枚のRAWイメージを撮影し、それをもとにフレーム合成して画像を高画質化。前世代と比べて「最大6倍ものダイナミックレンジ」を実現しているとのこと。これにより夜間の印象的なシーンをそのまま撮影できるとのこと。

動画撮影の能力も高くXiaomi 14T Proは最大8Kの映像の撮影や10bitでの撮影に対応。「スマートフォンとして最高レベルの動画撮影性能」を実現。”Master Cinema”モードでは最大4K画質で10bitの色深度、HDRを組み合わせることで映画のようなクオリティのビデオを撮影できるようになっているのもポイント。深みのあるボケ味を動画でも実現しているとのことでした。

フォトグラファーの保井 崇志氏からも「写真の再現性がLeicaそのもの」と評価

Xiaomi 14Tシリーズのカメラの性能については、フォトグラファーの保井 崇志氏も登壇。保井氏は実際に9月26日のベルリンでのXiaomi 14Tシリーズの発表会に参加し、14T Proの試作機をもってベルリンや日本でいろいろなシーンを撮影して回ってその撮影性能を試してきたとのこと。保井氏自身はLeica M11を利用しており、写真集を出版するなど精力的に活動中。

保井氏いわく、Xiaomi 14T Proのカメラは「スマートフォンとしてカメラで補いきれない焦点距離の撮影を可能にするだけでなく、色の再現性もLeicaのカメラに近づいている」と説明。ドイツ国内のLeica本社に訪問した際にもLeica側がXiaomiとの協業によってより、新しいユーザーへの認知を広めるという前向きな姿勢を感じたともコメントしていました。

Xiaomi 14TとXiaomi 14T Proのカメラ性能の比較表

項目Xiaomi 14TXiaomi 14T Pro
メインカメラ50MP, Sony IMX906センサー, 2.0µm 4-in-1スーパーピクセル, ƒ/1.7, OIS50MP, Light Fusion 900センサー, 2.4µm 4-in-1スーパーピクセル, ƒ/1.6, OIS
望遠カメラ50MP, ƒ/1.9, 50mm相当焦点距離50MP, ƒ/2.0, 60mm相当焦点距離
超広角カメラ12MP, ƒ/2.2, 15mm相当焦点距離, 120˚視野角
Leicaレンズ設計LEICA VARIO-SUMMILUX 1:1.7-2.2/15-50 ASPH.LEICA VARIO-SUMMILUX 1:1.6-2.2/15-60 ASPH.
Leicaカメラ機能Leica Authentic Look, Leica Vibrant Look, Leicaフィルター
マスター・レンズ機能35mm, 50mm, 75mm, 90mm
デジタルズーム最大20倍最大30倍
ナイトモード対応(広角・超広角・望遠)
ポートレートモードLeicaポートレートスタイル、マスターポートレートスタイルLeicaポートレートスタイル、マスターポートレートスタイル
HDR撮影対応
50MPモード広角、望遠
ビデオ撮影4K (24/30/60fps), 1080p (30/60fps), スローモーション対応8K (24/30fps), 4K (24/30/60fps), スローモーション対応
スローモーション動画720p 120/240/960fps, 1080p 120/240/960fps
前面カメラ32MP, ƒ/2.0, 80.8˚視野角32MP, ƒ/2.0, 80.8˚視野角
前面カメラ動画撮影4K (30fps), 1080p (30/60fps), 720p (30fps)
映画モード対応
マスターシネマ対応
RAWモード対応(DNG, HEIF, JPEG)
動画のHDRHDR10+ビデオ録画
Xiaomi ProFocusモーショントラッキングフォーカス、目の追跡、モーションキャプチャー

パワフルな4nmプロセッサー・MediaTek Dimensity 9300+に、144Hz駆動のディスプレイを搭載

Xiaomi 14Tは6.67インチ、2712×1220の高解像度のAMOLEDディスプレイを採用。明るさは最大4000nitsと明るくどんな場所でも利用できるものになっています。144Hz駆動に対応していることで、なめらかな動作を実現しているのもポイント。眼の疲労を軽減するために、自動的に色温度や彩度を調整するAI調整機能も搭載し「最もスマートなAIディスプレイ」になっているんだとか。

Xiaomi 14T ProにはMediaTek Dimensity 9300+を、Xiaomi 14TにはMediaTek Dimensity 8300-Ultraを搭載。どちらも4nmプロセスで製造されたチップセットで、14T ProのDimensity 9400+ではCPUの性能で37%、GPUの性能で44%向上したんだとか。また、NPUも搭載しオン・デバイスのAI処理が前世代に比べて100%増、つまり倍増したとのこと。

Xiaomi MIX Fold 4の記事でも触れていたXiaomi澎湃T1信号強化チップ(Xiaomi Surge T1 Turner)も搭載。AIによるアンテナ切り替えを実現することでWi-FiやBluetoothといったモバイル通信だけでなく、GPSの感度を高めることもできているとのこと。

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MediaTek日本法人の栫 啓介氏からもMediaTek Dimensity 9300+についての魅力も紹介

MediaTek日本法人のメディアテックジャパン株式会社 社長 栫 啓介氏も登壇。これまでのMediaTekの歩みとXiaomiとの協業関係について説明したあと、Xiaomi 14T Proの搭載するMediaTek Dimensity 9300+についてその性能について説明。Dimensity 9300+は「業界初のオールビッグコアCPU、エッジでの生成AI機能を搭載し、製品に圧倒的なパフォーマンス」を実現すると説明。

本機の搭載するNPUのAIに関する演算性能は68TOPSと非常に高い水準であると説明。昨今のAI・PCでも高くて40TOPSであり、本機の生成AIに関する能力の高さは驚異的な水準なんだとか。生成AIの活用が増えることで生じる、ネットワークトラフィックの増大と消費電力の増加に対して、本機はオンデバイスで処理を実現できることでその負荷を軽減できるとしています。

19分で満充電の120W充電や50Wのワイヤレス充電にも対応

Xiaomi 14T Proは120Wの急速充電に対応。わずか19分間で満充電できるという驚異的な充電性能を実現しています。14T Proは50Wの超急速ワイヤレス充電にも対応するため、充電器の上に置けばあっという間に充電完了してしまうのも嬉しいところ。Xiaomi 14Tも67W充電に対応して15分で50%まで充電が可能。なお、どちらのモデルにも充電器が付属するため「購入した日から急速充電を体感できる」というのも嬉しいポイントかも。

バッテリーの劣化を抑えるためにXiaomi 14Tシリーズには”Xiaomi Surge battery management system”を搭載。充電回数(充電サイクル)が6,000回でも初期容量の80%のバッテリー容量を実現。バッテリーの寿命をこれまでに比べて60%向上させることができたとのこと。発熱に対しては”Xiaomi 3D IceLoop system”でCPUをパワフルに冷却。発熱を抑えてパフォーマンスを維持できるようになっています。

内蔵のAI翻訳機能やAI画像拡張、AI消しゴムプロなど内蔵NPUをフルに活用した機能をAI多く搭載

Xiaomi 14TシリーズはXiaomiの中でも「最も先進的なAIスマートフォン」になっているとのこと。フェイス・トゥ・フェイスの状態や、通話中、オンライン会議で相手の声やこちらの声の双方を瞬時に翻訳できるAI同時翻訳機能を搭載。あらゆる場面でのコミュニケーションを支援してくれます。

また画像処理に関してはAI画像拡張機能で、画像の中から撮影されていない場所をAIで自動的に拡張。AIポートレート機能では、顔写真からいろいろなシーンのポートレート写真を自動的に合成してくれるとか。撮影しておいたビデオを一気に選択してAIがまとめて編集してくれるAIフィルム機能も搭載します。

Googleとの連携も強化しており、Google Geminiも本機では搭載。これまでPixelシリーズでしか利用できなかった「かこって検索」にXiaomi 14Tシリーズも対応。電源ボタンからGoogle Geminiを簡単に呼び出してやりたいことに対してすぐに調べたり、アイデア出しをさせることもできるようになっています。

Xiaomi 14T Proは109,800円から。Xiaomi 14Tはauより12月発売予定

Xiaomi 14T ProはSoftBankから発売になるキャリア版と、オープンマーケット版の2商流での販売。オープンマーケット版は12GB RAM/256GBストレージ版で109,800円。12GB RAM/512GBストレージ版で119,800円で11月下旬から販売予定。Xiaomi 14TはauとUQmobileから12月中旬販売予定で価格は未発表でした。

Xiaomi 13TシリーズもXiaomi 13T Proが今回の14T Proと同じ価格設定。14T Proでは性能面での向上、Leicaカメラの採用に加え、AIへの全面対応などスペック面、機能面でグレードアップを図りつつも価格を据え置いたのは驚き。ただ、XiaomiのTシリーズはコストパフォーマンスの高さが魅力の製品であり、これ以上の価格になると購入自体が厳しいと考えれば妥当な水準かもしれません。

Xiaomi 14T・Xiaomi 14T Proのスペック

Xiaomi 14T
項目Xiaomi 14TXiaomi 14T Pro
ディスプレイAMOLED, 6.67インチ, 2712 x 1220, 144Hz, 446ppi
CPUMediaTek Dimensity 8300-Ultra, 最大3.35GHzMediaTek Dimensity 9300+, Cortex-X4 最大3.4GHz
OSXiaomi HyperOS
RAM + ROM12GB + 256GB12GB + 256GB, 512GB
前面カメラ32MP, f/2.0, 80.8˚ FOV
背面カメラLeicaトリプルカメラ (50MP + 50MP + 12MP)
ビデオ撮影4K 60fps, スローモーション対応 (最大960fps)8K 24fps/30fps, 4K 60fps, スローモーション (最大960fps)
Bluetooth5.4, AAC/LDAC/LHDC対応
USBUSB Type-C
バッテリー・充電性能5000mAh, 67W有線充電5000mAh, 120W有線充電, 50W無線充電
重量195g (ガラス), 193g (PU)209g
防水性能IP68
大きさ160.5mm x 75.1mm x 7.80mm160.4mm x 75.1mm x 8.4mm
おサイフケータイ対応対応
Wi-FiWi-Fi 6E対応Wi-Fi 7対応, Wi-Fi 6E互換
ネットワーク (バンド)5G SA/NSA, 4G LTE, 3G UMTS, 2G GSM対応
価格未定(キャリアより発表)256GB版:109,800円
512GB版:119800円

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています