【Xiaomi Pad 7 Pro Matte Glass version】3.2KマットディスプレイとSnapdragon 8s Gen 3でAntutu148万点の圧倒的性能を実現したXiaomi Pad 7 Proレビュー【PR】

最近のハイエンドAndroidタブレットの流行りはずばりマットディスプレイ。つい先日もOPPOから登場したOPPO Pad 3 Matte Display Editionをレビューしましたが、Xiaomiからも同じようにマットディスプレイを採用したタブレットが登場中。11.2インチのMatte Glassディスプレイと、Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3を搭載したハイエンドタブレット、Xiaomi Pad 7 Pro Matte Glass Versionです。今回は約1週間メーカーより製品をお借りして本製品の魅力を徹底的にレビューします。
Xiaomi Pad 7 Pro Matte Glass Versionは、11.2インチの3.2K高精細ディスプレイにMatte Glass(マットガラス)技術を組み合わせ、光の反射を大幅に低減した革新的な画面を採用した製品。Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3プロセッサと12GB RAMの組み合わせにより、ハイエンドタブレットとして申し分ない性能を実現しています。512GBの大容量ストレージ、8,850mAhの大容量バッテリー、67W急速充電に対応し、エンターテインメントから本格的な作業まで幅広い用途で活用できる仕上がり。実売価格は84,980円です。
Xiaomi Pad 7 Pro Matte Glass Versionのスペック
項目 | 詳細 |
---|---|
ディスプレイ | 11.2インチ、3.2K(3200×2136) 144Hz、800nits、DCI-P3、HDR10、Dolby Vision |
CPU | Snapdragon 8s Gen 3、オクタコア、最大3.0GHz |
OS | Xiaomi HyperOS 2(Android 15ベース) |
RAM + ROM | 12GB RAM(LPDDR5X)+ 512GB(UFS4.0) |
カメラ | リア: 5000万画素(F1.8、PDAF)、4K 60fps、写真/ビデオ/ポートレート/ドキュメント/HDR フロント: 3200万画素(F2.2、AON)、1080P 30fps、写真/ビデオ/ポートレート/HDR |
Bluetooth | AAC/LDAC/LHDC 5.0/LC3/Auracast |
USB | USB 3.2 Gen 1(Type-C、5Gbps) |
バッテリー・充電 | 8850mAh、67W急速充電 |
重量 | 500g |
大きさ | 251.2×173.4×6.18mm |
Wi-Fi | Wi-Fi 7/6E/6、2×2 MIMO、Miracast |
11.2インチMatte Glass ディスプレイによる革新的な視認性を実現した最新ディスプレイ技術



まずは製品のパッケージから確認。パッケージは真っ白なデザインで、製品名はうっすらと記載されている上質感のある仕上がりでした。同梱品は説明書、USB Type-A to CケーブルのほかにAC充電器も付属。最大20V=3.25A(67W)の出力に対応します。USBケーブルもこの67W給電に対応したもの。67W充電の場合、8,850mAhのバッテリーをわずか79分で満充電することが可能です。


ディスプレイのベゼルは全方向で均等に細くなっているのも特徴的。フロントカメラは横向きで利用した際に真ん中に来るようになっていました。フロントカメラは3200万画素(F2.2)でビデオ通話などでも十分すぎる画質を確保します。背面は高強度アルミニウム合金で覆われてシックなグレーが高級感を高めます。リアカメラは5000万画素で簡単な写真なら問題なく撮影が可能です。




側面についても確認。本体の厚みは6.18mmに抑えられておりかなり薄型です。カメラモジュール部分はスマートフォンのそれと同じように角張った形で飛び出しており、持ち運びの際には傷つきやすいため要注意という印象です。横向きで利用したときに左側側面の上側に電源キー兼指紋認証センサーが、上の長辺の左端にボリュームキーが来るAndroidタブレットとして一般的な配置になっています。
短辺の真ん中にUSB Type-C端子を用意。3.5mmステレオミニジャックは省略。スピーカーは短辺部に合計4つ搭載するクアッドスピーカー構成。DolbyVision Atmosに対応しており、それを示すロゴマークも記載されています。側面部にSIMスロットの残骸のような場所が見えますが、中国版を含めて4G版の用意はないためこの部分は正直謎です。


前述のようにXiaomi Pad 7 Proは側面部に指紋認証センサーを搭載していること。通常のタブレットは顔認証での認証が一般的ですが、顔認証はセキュリティレベル的にはそこまで高いとは言えません。また、電源ボタンを押してからカメラを使って認証するためカメラの起動までのタイムラグもあり、また、暗い場所などではうまく認証できないことも。側面の指紋認証センサーのおかげで、画面をONにしようと電源ボタンに触れたらすぐに認証してロック解除してくれるのでかなり便利でした。認証速度ももちろん高速です。

本体の重量は502g。11.2インチという大型ディスプレイを搭載しつつ502gに抑えられているため、外出先で使うという場合にも手軽に持ち出せるのもポイント。専用のXiaomi Pad 7フォーカスキーボードが589gなので、組み合わせて利用するとおよそ1.1kg。ノートPCに比べると軽量に収める事ができる印象です。(通常のキーボードケースは320gのため、合計900gほど)

Xiaomi Pad 7 Pro最大の特徴は、11.2インチ3.2K(3200×2136)解像度のMatte Glass Display。AGナノテクスチャリングプロセスとAR光学コーティングの2層製造プロセスにより、99%の光の干渉を除去し、65%の画面反射を低減できるというもの。従来のグレアディスプレイでは避けられなかった周囲の光の映り込みを大幅に抑制し、屋外や明るい環境での視認性を劇的に向上させています。
ディスプレイのアスペクト比は3:2。先日レビューしたXiaomi Redmi Pad 2の16:10に比べてより正方形に近づいた3:2のアスペクト比採用により、16:9や16:10の従来タブレットに比べて横向きで利用した際の縦方向の情報量が増加。WEBサイト閲覧時には一度に表示できるテキスト量が拡大し、スクロール頻度を削減できます。白銀比に近い画面比率により、電子書籍の閲覧や文書作成においても自然な視野角を確保。344PPIの高画素密度により、文字の輪郭まで鮮明に描写するため、長時間の文書作業でも目の疲労を軽減することが可能です。

1週間のテスト期間中、外出先で友人に写真やWEBページを見せる機会もありましたが、Matte Glass技術の効果は絶大。カフェの窓際やオフィスの蛍光灯下など、これまでのタブレットでは画面の映り込みが気になる環境でも、画面内容をクリアに確認できました。先日テストしたOPPO Pad 3 Matte Display Edition(レビュー)と比較しても、斜めから画面を見た際の視野角特性に優れ、複数人でコンテンツを共有する際の利便性が向上しています。

最大144Hzの可変リフレッシュレートにより、WEBブラウジング時のスクロールや、ゲーム中の画面描画において滑らかな表示を実現。800nitsの最大輝度とDolby Vision対応により、HDRコンテンツ再生時には豊かな階調表現を楽しめます。TÜV Rheinlandのアイコンフォート認証を取得した4,096段階の輝度調整機能により、夜間使用時でも目への負担を最小限に抑制できるようになっています。

リフレッシュレートはデフォルトモードで自動調整されるようになっており、最大144Hz駆動を含めて最適なパフォーマンスで利用できるようになっています。常に144Hzで駆動させたいという場合にはカスタムモードで設定が可能。144Hzについてはカスタムモードで設定をしても、アプリ側の制限によって実際の動作は異なるようです。

これまでのタブレットでマットディスプレイの製品が少なかったのは、技術的な制約が大きく、タブレットの場合必須となる俊敏なタッチパネルを実現することがマットディスプレイでは難しかったため。また、マットディスプレイを実現するためのコーティングによって、光が散らばることで全体的に白っぽく、発色が薄くなってしまうことがタブレットにおけるマットディスプレイの問題点でした。
Xiaomi Pad 7 Pro Matte Glass Versionはそんな不安を払拭する画質を実現。12ビットの色深度への対応や、プロレベルのカラーキャリブレーションの「原色Pro」の導入によって色表現力も高めたディスプレイに仕上がっていました。実際に映画などを再生しても十分な鮮やかさと、自然な発色を楽しむことができた印象です。


この「原色Pro」というのは、確かに正確な色表現を実現している印象ですが個人的には若干薄味にも感じてしまうこともありました。そういった場合には色彩メニューからビビッドに調整することで、より鮮やかに映像などを楽しめるようなクオリティを実現してくれる印象です。色温度についても自由に調整することができるのも本機の魅力かも。
Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3とUFS 4.0ストレージによる圧倒的な処理性能

Xiaomi Pad 7 ProにはQualcomm Snapdragon 8s Gen 3プロセッサを搭載。4nmプロセスで製造されたオクタコア構成により、最大3.0GHzでの高速動作を実現しています。12GB LPDDR5X RAMと512GB UFS 4.0ストレージの組み合わせにより、マルチタスク環境での快適性を大幅に向上。後述するように本機では画面分割機能などを利用して複数のアプリを同時に利用できるようになっていますが、そんな場合でも非常にスムーズな動作を実現することが可能です。


Antutuベンチマーク(V10.5.2)での測定結果は総合スコア1,488,153点を記録。CPUスコア382,742点、GPUスコア487,765点、メモリスコア357,389点、UXスコア260,257点という内訳で、Androidタブレットとしてはトップクラスの性能を実現しています。ベンチマークを通じて端末の温度は30.4℃から最大40℃まで上昇。高性能なだけあって高負荷な操作をした際には一気に温度が上がる印象です。ただ、バッテリー持ちは良くAntutuベンチマーク全体で5%のバッテリー消費に収まりました。

ストレージテストでは、シーケンシャルリード4,102.3MB/s、シーケンシャルライト3,803.3MB/sという高速アクセスを確認。ランダムアクセスでもリード1,232MB/s、ライト848MB/sと高速。大容量ゲームの起動や、Amazonプライムビデオの動画を一気にダウンロードするなど大容量のファイルを転送する際にも高速で行うことが可能です。


搭載するOSはXiaomiの独自UIであるXiaomi HyperOS。Android 15ベースのOSで、レビュー期間中に2025年5月のセキュリティパッチを反映したXiaomi HyperOS 2.0.105.0.VOAMIXMが配信されていました。最近のXiaomiはソフトウェアアップデートはどのモデルでも比較的長期間にわたって配信されている事が多く、セキュリティ面でも安心して使えそうです。

Xiaomi HyperOSでは、画面を上から下にスワイプして表示させる通知一覧と、クイック設定ツールは画面の左右のどちらをスワイプするかで切り替わる分割型。以前のXiaomi HyperOSでは分割するか、まとめて表示するかは選択ができましたが、本機種ではその選択メニューは削除されていました。通知を見ようと思ったのに、クイック設定ツールが表示されてしまう、という意図しないパターンが若干起きるかもしれないのは要注意です。
原神でもサクサク動作。ゲームターボ機能でゲーミングへの最適化も実現

Xiaomi HyperOS 2.0には、ゲーム起動時に自動的にパフォーマンスを最適化するゲームターボ機能が統合。対応するゲームを起動すると、自動的にCPU・GPUのパフォーマンス設定を調整し、他のアプリのRAM使用量を制限してゲーム用メモリを確保。通知の一時停止やタッチ感度の最適化により、集中してゲームプレイに没頭できる環境を構築してくれます。


実際のゲームプレイでは、原神起動時に自動的にゲームターボモードが有効化され、画面左上に呼び出し用の小さいバーが表示。リアルタイムFPS表示に対応し、ゲーミング中の状態を詳細に把握できます。パフォーマンス設定からはメモリの自動消去や、ストレージ容量の開放、パフォーマンス監視が利用可能で快適なゲーミングをサポートしてくれます。
この他にも、DNDモードを利用すればゲームの画面をフローティングウインドウで表示したまま他のアプリを操作することも可能。ゲームを閉じたくないけど他のアプリを見なければならないというときには便利。この他にはボイスチェンジャー機能や、録画機能も備えます。


今回はグラフィック性能の要求が高く、さらにゲーム自体の容量も膨大な原神をプレイ。グラフィック性能を最大にしたうえで、フレームレートも60FPSにしてプレイしてみました。ゲームソースのダウンロードはスクリーンショットのように32GBの完全版をダウンロード。実際に掛かった時間は記録しませんでしたが、Wi-Fi 7に対応していることもありかなり高速でダウンロードを終える事ができました。

実際に原神をプレイしてみても、戦闘シーンであってもヌルヌルと動作してくれたのが印象的。Xiaomiのゲームターボ機能に表示されるリアルタイムFPS表示は正直当てにならない(60FPSのゲームなのにそれ以上のFPSが表示される)ものの、その表示を信じるなら一時的にFPSが54FPSに落ちる程度で快適にプレイすることができました。本体も発熱しすぎることもなく安定して高性能で利用できる印象です。
画面分割モードや、高度なAI機能で文章作成や画像生成を実現



Xiaomi Pad 7 Proでは画面分割モードについて、2種類のモードを搭載。一つは単純な画面分割機能で、2つのアプリを上下または左右に並べて表示できるもの。2画面分割時にはディスプレイが横長の方がメリットがあり、本機の16:10よりも正方形に近いアスペクト比の場合、それぞれの画面の幅が足りなくなるのではと不安でしたが、3:2のアスペクト比なら問題なさそうでした。
ワークステーションモードでは、すべてのアプリをフローティングウィンドウで表示し、PC的なマルチタスク環境を実現できるというもの。複数のアプリを同時に起動し、ウィンドウサイズを自由に調整してデスクトップのような使い方ができます。こちらも試してみましたが、11インチの画面でウインドウがたくさん表示されても正直見づらいだけで、2画面分割くらいがちょうど良さそうな印象でした。

今回は試せていませんが、Xiaomi Pad 7シリーズではキーボードケースに金属製のヒンジを備え、ヒンジ角度を最大124°まで調整できるXiaomi Pad 7 フォーカスキーボードも登場。ただ、ケースが折り曲がることで画面を立たせるタイプのキーボードケースは、膝上などの不安定な場所では使いづらく、また、画面の向きも変えづらく不便でしたが、これを一気に解消。ノートPCのように利用できる利便性を確保することができるのも魅力です。

Xiaomi HyperOS 2.0にはXiaomi HyperAIが統合。文書作成から画像編集まで幅広い用途でAIアシスタント機能を活用できます。AIライティング機能では、テキストの要約、文章の改善、メール文面の作成など、日常的な文書作業を効率化することが可能です。



実際にメモアプリ上でAIライティング機能もテスト。あらかじめ記載しておいたメールの文面を、「ブラッシュアップ」することも可能で、よりプロフェッショナルな表現にしたり、シンプルにしたり、もしくはフレンドリーな表現に変えることも可能です。
実際にメモアプリでAIライティング機能をテストしたところ、ビジネスメールの文面をよりフォーマルな表現に改善するなど、実用的な機能を確認できました。文章生成の精度は高く、人間が書いた文章と遜色ない自然な表現を生成します。





画像編集におけるAI消しゴム機能では、写真から不要な被写体を自動的に除去可能。今回のテストでは、ウズベキスタンのアミール・ティムール広場で撮影した写真に映り込んだ人物をAI消しゴムで除去。写真全体の構図を損なうことなく、人物のみを自然に消去することができました。看板に重なった人物部分は若干の不自然さが残りましたが、観光地での記念撮影における実用性は十分といった印象です。
DolbyVision Atmosに対応。フルHDでストリーミング再生も楽しめる高度なマルチメディア機能も魅力


Xiaomi Pad 7 Pro Matte Glass Versionは11.2インチ、3.2K解像度(3200×2136)の高精細ディスプレイを採用。発色に関しては前述した通りでマットディスプレイでありながら色鮮やかな画面表示を可能としています。WidevineセキュリティレベルL1に対応しており、AmazonプライムビデオをはじめとするストリーミングサービスでもHD再生を楽しむことが可能です。

実際にAmazonプライムビデオでの1080P再生を確認。11.2インチの大画面をフルに活かして動画コンテンツも十分楽しめるはず。通常のTV番組などはアスペクト比が16:9で、本機の3:2のアスペクト比の場合、上下に黒帯が入ってしまいますが、本体のベゼルが狭いこともあり、個人的には気にならないレベルでした。
クアッドスピーカーシステムはDolbyVision Atmos対応。200%の音量向上をサポート。ステレオ感は明確で、動画視聴時の臨場感は良好です。音質は可もなく不可もなくといった印象で、特別優秀というわけではありませんが、タブレット内蔵スピーカーとしては標準的なクオリティを確保しています。

標準搭載のお絵かきアプリでは、ペン入力に最適化された描画エンジンを搭載。今回は貸出を受けていないため試せていませんが、4,096段階の筆圧感知に対応したXiaomi フォーカスペンと組み合わせることで、本格的なデジタルイラスト制作ができるような機能も搭載しています。

オフィス系に関しては、KingsoftのWPS Officeをプリインストール。WPS Office自体は一昔に比べてかなり完成度が高くなっており、複雑なExcelファイルなども難なく開くことが可能です。ただ、Kingsoftに対して忌避感がある場合もあると思うため、その場合はMS Officeなどをインストールすると良いかと。
最高のパフォーマンスをタブレットでも実現したい人にぴったりなタブレット

Xiaomi Pad 7 Pro Matte Glass Versionは、Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3に12GB RAM、512GBストレージを搭載しハイエンドスマートフォンに迫る性能を実現した高性能タブレット。Matte Glassディスプレイを採用したことで、従来のタブレットのディスプレイで気になる事が多かった反射を抑えつつ、色鮮やかな画面表示を実現しているのがポイント。斜めに傾けたとしても外の光の反射が抑えられる、このMatte Glassディスプレイのおかげで専用キーボードを使って外で仕事をしたり、人に写真や資料を見せるというときにも高い視認性を確保。Xiaomi HyperAIの統合で文章作成支援から高度な画像編集まで活用の幅の広さも嬉しい製品でした。
Xiaomi Pad 7 Matte Glass Versionは84,980円で販売中。Xiaomiのタブレットで初めて金属製のヒンジを採用しPCのような使用感を実現したXiaomi フォーカスキーボードは2.1万円、通常のキーボードケースは1.3万円、スタイラスペンも1.3万円とそれなりに値段が張るものの、タブレットでも最高のパフォーマンスを実現したいという方にはぴったりな製品なはず。