当ブログでは多くのガジェットをご紹介しており、基本的に「実際に日常生活でどのように使うと便利なのか」をイメージしやすい記事構成を目指して執筆しています。PCや充電器のレビューであれば、実際に外出時に持ち出してその機動性を確かめたり、スマートウォッチであればランニングなどで持ち出してその計測結果を体を張って確かめたりといった感じ。今回は多くのガジェットを使ってきた中で、出張の際にどんな製品が役に立ってきているのかを中心に製品をご紹介します。
私自身も最近は出張がかなり多く、月に2,3回は東海道新幹線などで移動をして日帰りや宿泊出張に行くようになっています。そこで、出張の様々な場面でどの製品がどのように役立つのかという点でご紹介していきます。
移動中の作業効率を最大限にアップ。ヘッドフォンに充電器は絶対必要
移動手段が高速化した今であっても、出張の際に大きな時間を占めるのが交通機関での移動時間。リニアが完成するまでは東京=大阪は2時間半はかかるわけで行きの新幹線の中ではPCで仕事をしながら移動をすることが当たり前。場合によっては新幹線の中でオンライン会議に出席して発言するなんてこともあります。作業に没頭する際は周りの音を減らした静寂性を、オンライン会議で発言する際は、こちらの声は抑えつつ、相手に聞こえるような高性能なマイクを持ったものがあると便利。
私が常に出張の際に持ち歩いているのはSONYのワイヤレスヘッドホン、SONY WH-1000XM4。2020年発売のかなり古い製品ですが、当時はノイズキャンセリングの性能は他を圧倒する高性能を実現。また、SONYらしい解像感の高い音質とタッチコントロールによる高い操作性など、完成度の高い製品でした。後継機種であるWH-1000XM5が登場しているので購入される場合はそちらをオススメしますが、SONYのワイヤレスヘッドホンは出張の必需品です。
新幹線に限らず鉄道車両の中は、単純に走行音が大きいのはもちろんのこと、意外と周囲の会話の声や車内アナウンスが気になってしまうことも。作業に集中する上でも邪魔になってしまう外のノイズを省くアクティブノイズキャンセリング機能付きのヘッドフォンは出張におけるマストアイテムです。
【SONY WH-1000XM4】圧倒的ノイズキャンセリング、音場が広く奥行きのある音、最高の装着感。SONYの最新Bluetoothヘッドフォン、WH-1000XM4レビュー
ただ、個人的にはあまりワイヤレスヘッドホンのマイクの性能については、そんなに信用しておらず、現にSONY WH-1000XM4でWEB会議で発言をしようとすると結構声を張り上げる必要がある印象。マイク自体の指向性やノイズキャンセリングの点では、最近登場しているワイヤレスイヤホンのほうが分があると実感しています。個人的に最近のお気に入りはQCYのワイヤレスイヤホン、QCY MeloBuds Pro。ワイヤレスイヤホン自体は多くレビューしてきていますが、装着感とノイズキャンセリングのバランスが取れている機種で、新幹線の騒音の中でも快適にWEB会議をすることができました。
【QCY MeloBuds Pro】高性能なアクティブノイズキャンセリングと、マルチポイント接続の利便性の高さを両立したイヤホンQCY MeloBuds Proレビュー【PR】
移動中に重要なのが電源。数多くのUSB充電器をレビューしてきましたが、移動中に使える充電器として最も良いと思っているのがAOHi The Future 65W。極薄のデザインでカバンの内ポケットにケーブルと一緒に入れておいて、新幹線などですぐに取り出し差し込んで使うことが可能。軽量なデザインなのと、コンセント部分のカバーがうまくコンセント部分にフィットすることでぐらつかずに利用できるのも嬉しい製品。
USB Type-Cポートは1ポートのみではありますが、長くても3時間程度の移動であれば十分。私の場合は基本的にはPCを充電しつつ、PCが満充電のときにはポータブルWi-Fiを充電したり、手持ちのスマートフォンを充電したりと、ほどよく手元の機器すべてが充電されるように工夫しています。65W出力のため、オフィス向けのPCであれば十分なスピードで充電できるため移動中にはこれがベストという感じでした。
【AOHi THE FUTURE】わずか14mmの超薄型設計でどこにでも持ち運べる。AOHiの65W急速充電器AOHi THE FUTURE 65Wレビュー
いつでも高速通信を確保するならWiMAX。ホテルなら実測200Mbpsも出せるSpeed Wi-Fi 5Gを
今では新幹線の車内も、移動中の特急電車から駅構内、ホテルの室内といったありとあらゆる場所でフリーWi-Fiが提供され、そこそこの速度で利用することができるようになっています。ただ、セキュリティーキーの設定されていないWi-Fiを業務上で利用することには抵抗があることも事実。また、新幹線の車内Wi-Fiはそもそもの接続速度も高くなく、現在のほぼすべてのデータをクラウドに保存するような仕事のスタイルでは限界があります。
このChinaRの編集や副業などでもインターネットを常に利用する私の場合、容量完全無制限のモバイルデータ通信がマスト。このため、WiMAX 5Gを契約して利用しています。プロバイダーは正直なところどこにしてもあまり大差ないと思うので、キャッシュバックキャンペーンのあるプロバイダーを適当に利用すればOKかと。毎月50GBほど利用していますが、新幹線の車内でも最低限のネットワーク環境を確保できるのでオススメです。
BYOD(Bring Your Own Device)という概念が広まりつつあり、従業員自身が自身の利用したいノートPCやタブレット、スマートフォンを利用できるようにする、という会社もあるかもしれません。私の場合はこれまでPC、スマートフォンは基本的に支給されているので関係ありませんが、もしBYODが認められているのであればPCは14インチの製品がおすすめ。これは単純な理由で、ドリンクホルダーのない東海道新幹線で利用する際に、テーブルのカップ置き場にカップを置きつつPCを利用できる限界のサイズだから。隣席がいなければ写真のような使い方ができるわけです。
【HONOR MagicBook X14】sRGBカバー率100%のディスプレイもRyzen 7640HSの性能も、小型さも妥協出来ないノートPC【今年のベストバイガジェット 2024】
140W出力の最強充電器でPCも、スマートフォンもすべてを急速充電
出張先に宿泊して宿でも作業をしたりするということも多いのでは。宿泊出張の場合、最初の訪問先に出発するギリギリまでホテルの部屋で作業をするなんていうことも多いかなと。出張期間、宿泊泊数によってどの程度まで出張先での作業環境を充実させるかは要検討ですが、複数ポートを備えた充電器はマストで持っていくことになるかと。
個人的に利用することが多いのがAOHiの140W充電器、AOHi MAGCUBE 140W。最大140W出力に対応した充電器で、複数台の機器を同時に利用しても十分すぎるパワーでどの機器もフルスピードで充電できるというスグレモノ。3ポート同時に充電してもUSB Type-C2ポート合計で105W、Type-Aで22.5W出力できるので、ノートPC、スマホ、スマートウォッチを同時に充電してもOK。サイズはそこそこの大きさはあるものの、リュックサックの奥に忍ばせたり、スーツケースの中に放り込んでおくなら許容できる範囲かと。
最近のビジネスホテルは、枕元の部分にAC電源やUSB充電器を備えることが多くなってきている印象。140Wの充電器はデスク部分で利用して、前述したAOHi The Future 65W充電器を枕元に設置することでスマートフォンはこちらで夜寝る前に充電をする、なんてこともできて便利でした。
【AOHi MAGCUBE 140W】ノートPC、スマホ、周辺機器の3機器を同時に急速充電可能。最大140W出力に対応したUSB PD充電器AOHi 140W充電器レビュー
同じ宿に2泊以上して、ホテルでの作業時間が長い出張の際には、自宅やオフィスと同等レベルの作業環境を目指しても良いかと。ポータブルディスプレイをスーツケースの中に忍ばせておいて、ホテルで展開しておけば2画面での作業が可能に。私は以前レビューしたIngnokの15.6インチモバイルモニターを愛用しています。企画の説明用のパワーポイントを作るような場合には、他の資料を参照しながら作成することが多いので、出張先でもデュアルディスプレイは必須。日帰り出張では確実に不要ですが、数泊するような場合には持っておいて損はないはず。
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電源が確保できない移動が多いときには、超大型バッテリーも便利。40,000mAh級だと絶対安心
新幹線の普通車は窓際ならどの新幹線でも必ず、私鉄の特急列車でも近年導入された車両の多くでAC電源を備えて充電器を利用してノートPCやWi-Fiを充電できるようになっています。カフェでもコンセントを使えるお店がだいぶ増えてきている印象。ただそれでも、旧型の特急列車ではコンセント導入がされていないものも多く、名鉄特急や東武特急(りょうもう等)、首都圏の上野東京ライン系統のグリーン車でも電源は未装備。出張時にそういった電源のない交通機関を利用することも多いはずです。
長時間移動をしたあとに客先でも話をする、という場面では想像以上にノートPCのバッテリーを消耗するもの。客先で更にZoomにも接続して資料の説明をするハイブリッド会議なんかになったらもう最悪です。ノートPCのバッテリーも、モバイルWi-Fiルーターのバッテリーも加速度的に減っていき2件目以降のアポイントの際にはバッテリーが限界になってしまいます。
そんなときに役に立つのがノートPCも充電できるモバイルバッテリー。複数先を回りつつ、さらに移動中の充電も見込めないという場合には私はAOHi The Starshipという40,000mAhの超巨大バッテリーを持ち歩いています。約1kgある超重量級の製品ですが、40,000mAhというバッテリー容量と140W出力はまさに最強。これ一台あれば1日中PCをACアダプターにありつけなくても全く心配いりません。持ち運べるAC電源と言っても過言ではない性能を持つこの製品によって救われた場面が何度かありました。
【AOHi The Future Starship】最大入出力140Wで圧倒的なパワーと40000mAhの大容量を確保したモバイルバッテリー、AOHi The Future Starshipレビュー
ただ、40,000mAhの容量は正直なところ余剰な場面もあるのも事実。あと、1kg級は重すぎることもあり、もう少し少なくてもなんとかなるかなとも思う場面もあります。そういうときには30,000mAhのllanoのポータブルバッテリーでも良いかも。こちらは524gと結構軽量。薄型サイズで持ちやすさも十分なのでこちらを選択しても良さそうです。なお、40,000mAhのものも、30,000mAhのものも100Whを超えているため航空機への持ち込みは要注意です。
【llano 30000mAhバッテリー】移動中でもノートPCを100W急速充電ができるパワフルなモバイルバッテリー、llano モバイルバッテリー 30000mAhレビュー【PR】
パーソナルな作業環境は重要。スマートEXでお得にグリーン車に
WEB会議に参加する予定がなく、単純に移動中に新幹線で作業をする場合、特に東海道新幹線に乗る場合には往路、復路のどちらでも構いませんがスマートEXでグリーン車にしてしまうのも便利。東海道新幹線のスマートEXなら、3日前まで予約できるEXグリーン早特3ワイドを使うことでのぞみ・ひかりのグリーン車でもかなりお得に乗ることができます。東京⇔新大阪であれば15,940円で普通車指定席の14,520円に1,420円を足すだけで乗車可能。
前後左右の席との間隔も広く、また座り心地の良い座席で作業したり帰り道ならビールと弁当をつまみながら疲れを癒やしながら移動することが可能。全席に電源があり、16インチのPCをおいても余裕のデスクも嬉しいところ。また、普通車に比べて照明も落ち着いていて、カーペット敷きなこともあって全体的に静かな環境になっているのもポイントです。ガジェットではありませんがスマートフォンを使って利用するので、実質ガジェットみたいなものです。
出張でもパフォーマンスを落とさないためにも、用意して欲しいガジェットたち
出張というのはなかなか疲れるし、そして移動中やホテルの狭いデスク、客先での打ち合わせなど基本的に普段のデスクに比べて作業効率が落ちる要素しか無いものだと思っています。もちろん、出張終わりにその地で美味しいものを食べてビールを飲むのは格別ではありますが、日常的に仕事が溜まっているので出張中でも進められるものは進めていくことが最重要です。本記事ではそんな出張においてどんなガジェットが役に立つのかを説明してきました。
是非本記事を参考に、これから出張に出かける際の作業効率や快適性をアップしていただければ。静寂な環境を実現できるワイヤレスヘッドホンや、位置が悪いコンセントでも余裕で使える小型のUSB充電器、そして電源への心配を一切不要にできる超巨大モバイルバッテリーなど、必要に応じてどれが良いかを選んでみていただければと思います。