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【今年のベストバイガジェット2025】Androidタブレットだってハイエンドのほうが良い。Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3採用のHONOR MagicPad 2

今年もベストバイガジェットの季節がやってきました。今年も多くの製品を購入してきており、高額な買い物で言えば3,900万円のものから、数十万円単位の支出まで多くの物がありました。2020年のベストガジェットの記事でも記載したように「身近に使うものこそ良いものを」という言葉の通り、毎日のように触るものこそ良いものを購入すべきだと考えています。

2025年に購入したもので特に利用頻度が高いのがAndroidタブレット。今回取り上げる製品の購入まで私がメインで利用していたのは2022年に購入したXiaomi Redmi Pad 初代。MediaTek Helio G99を搭載した製品で使えるには使えるものの、レスポンスが気になる場面もありゴリゴリ使うというのには正直向いておらずマルチメディア専門という位置づけでした。今回”超”ハイエンドなAndroidタブレットにしたところ、スマートフォンの利用機会が激減。タブレットこそスペックが重要、というのを思い知らされたのでした。

2024年のベストバイ・HONOR MagicBook X14

今回は2年連続で中国・HONORの製品をベストバイガジェットとしてご紹介。HONORから登場しているQualcomm Snapdragon 8s Gen 3を搭載したタブレット、HONOR MagicPad 2です。本記事はぜろさん主催の「今年のベストバイガジェット Advent Calendar 2025」7日目の記事。昨日はゆうこばさんの「どこでも大画面で仕事ができる「XREAL One Pro」:2025年ベストバイガジェット | 防寒対策異状なし」でした。不審者感すごいですね、これ…

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2年連続でHONOR製品がベストバイに。革新の系譜を継ぐ”グローバル”ブランドHONORとは

HONOR MagicPad 2についてはすでにレビュー記事を執筆しているので、そちらを参照していただければ。昨年のHONOR MagicBook X14の際にも、そして今回のHONOR MagicPad 2の購入にあたっても、製品選定に関してはまずは日本で正規販売があるメーカーから検討を開始し、価格面、スペック面で調査範囲を広げた結果たどり着いたのがHONORでした。まず読者のみなさまにとっても馴染みのないHONORというメーカーについて改めてご紹介します。

HONOR(栄耀)は意外と歴史の長いブランドで2013年にHuaweiのサブブランドとして誕生。同じようなサブブランドでいえば、2014年にOPPOが設立したOnePlusや2013年に登場したXiaomiのRedmiブランドと同じイメージです。当初は若年層をターゲットに手頃な価格のスマートフォンを提供しており、東南アジア向けのHonor 3Cや欧州向けのHonor 6などが主力。2018年からノートPCやスマートウォッチ、2019年からはイヤホンやテレビにラインナップが拡大しています。

他メーカーのサブブランドと同じように廉価な製品からスタート(ハイエンドのみのOnePlusは別ですが)し製品群を広げていったHonorの転機となったのが米国によるHuaweiへの経済制裁。これによりHuaweiは米国の技術を利用したOS(Android OS)やチップ(QualcommのSnapdragonやMediaTekのシリーズ)が利用できなくなり、一気に国際市場での存在感を失うことに。

お膝元の深圳だけでなく南京や北京、日本にも拠点を持つ

Honorについては深圳市政府傘下のShenzhen Zhixin New Information Technology Co., Ltd.(30社以上の中国企業連合体)が買収し、Honor Device Co., Ltd.として新生スタートを切りました。この独立でGoogle Play Services対応のデバイスを再びグローバルに展開可能になり、2021年のHonor 50シリーズでその成果を証明。折りたたみスマホの分野では、世界最薄の「HONOR Magic V3」をリリースし、中国市場でXiaomiを抜いて4位に躍進するなど勢いのあるブランドに成長中です。

2025年後半にはグローバルイベントで「HONOR Robot Phone」構想も発表。スマートフォンを単なる通信ツールから「感情を理解するロボット相棒」へ進化させるビジョンも披露。MagicOSのAIエコシステムを基盤に、ユーザーの日常動作や声、表情をリアルタイムで学習・予測する「ロボットAI」を搭載し、これまでのスマートフォンが単なる「ツール」だったものを日常の「パートナー」になるようにする、というものです。

HONORはこのRobot Phoneを起点に2026年までに「HONOR Robot Ecosystem」を構築予定。MagicPad 2のようなタブレットが「ロボット拡張画面」として機能し、MagicBook X14の生産性をAIロボットがブーストしてくれる未来を目標にしています。そんなHONORのAI構想においてはハイエンドなタブレットやPCが必須となり、これまでご紹介してきたモデルに通じてきます。

価値駆動型のアプローチで登場したHONOR Magicシリーズ

HONORの強みは、ハイエンドスペックを民主化する「価値駆動型」のアプローチ。Huawei時代から受け継いだ洗練されたデザイン、AI統合のMagicOS、そしてコストパフォーマンスの高さが特徴的なわけ。昨年2024年の私のベストバイガジェットに選んだHONOR MagicBook X14もその好例。この14インチノートPCは、AMD Ryzen 5 7640HSプロセッサ、16GB LPDDR5Xメモリ、sRGB 100%カバー率のディスプレイを搭載し、わずか6万円台で手に入る軽量ボディ(1.4kg)と15時間持続のバッテリーが日常の生産性を劇的に向上させてくれました。

オフィス作業から動画編集までストレスフリーで、新幹線での持ち運びさえ快適に変えてくれた逸品といえるわけ。HONORの製品は、決して「安物買いの銭失い」ではなく、長期的に信頼できるパートナーとして使えるわけでした。今年も、そんなHONORのDNAを体現したHONOR MagicPad 2を、2025年のベストバイに選出したというわけです。

価格、手軽さ、性能、豊富なアクセサリー。そのすべてを満たすタブレットが少ない

HONOR MagicPad 2はスタイラスペン付きで安価に購入できるのもポイント

HONOR MagicPad 2はQualcomm Snapdragon 8s Gen 3に12GB RAM、256GBストレージ、144Hz駆動の3000×1920解像度のOLEDディスプレイを搭載したハイエンドタブレット。競合に当たる機種でいえば、日本で正規販売されている機種であればXiaomi Pad 7 Pro、OPPO Pad 3 Matte Display Edition、Galaxy Tab S11が性能的に近い製品に当たります。

実際に各製品のスペックと価格を比較してみるとこんな感じ。

項目HONOR MagicPad 2Samsung Galaxy Tab S11OPPO Pad 3 Matte Display EditionXiaomi Pad 7 Pro
発売時期2024年7月(中国版)2025年2025年2025年
実売価格(最安)約68,000円($444、キーボード+ペン込み)約107,800円(128GB)約57,400円約73,980円(12GB+512GB)
ディスプレイサイズ12.3インチ OLED11.0インチ Dynamic AMOLED 2X11.6インチ LCD (LTPS)11.2インチ LCD
解像度3000 × 19202560 × 16002800 × 20003200 × 2136 (3.2K)
リフレッシュレート144Hz120Hz(推定)最大144Hz最大144Hz
色域/色深度DCI-P3 / 10.7億色1600万色DCI-P3 97.4% / 10億色DCI-P3 / 680億色
最大輝度1600nit(ピーク)未記載700nit(日光下)800nit
プロセッサSnapdragon 8s Gen 3カスタムオクタコア(3.73GHz+)MediaTek Dimensity 8350Snapdragon 8s Gen 3
AnTuTu v10参考スコア約180万点約200万点前後(推定)約110万点前後約175~180万点
RAM / ストレージ12GB / 256GB (UFS 4.0)12GB / 256GB8GB / 256GB (UFS 4.0)12GB / 512GB (UFS 4.0)
外部ストレージ非対応microSD(最大2TB)非対応非対応
バッテリー容量10,050mAh8,400mAh9,520mAh8,850mAh
急速充電66W未記載(45W程度)67W SUPERVOOC67W HyperCharge
動画再生時間(公称)約15時間最大18時間未記載未記載
厚さ / 重量5.8mm / 555g5.5mm / 469g6.3mm / 536g6.18mm / 500g
スピーカー8スピーカー(空間オーディオ)4スピーカー(AKG)未記載未記載(Dolby Atmos対応)
付属ペンMagic-Pencil 3(4096段階筆圧)付属Sペン対応別売別売
付属キーボードカバー付属(Bluetooth、バックライトなし)別売別売別売

こうして比較してみると、HONOR Magic Pad 2の価格の安さが目立つところ。どの製品も性能自体は非常に高い(OPPO Pad 3は低めですが)ものの細かな仕様を比べてみるとGalaxy Tab S11は解像度が低めだったり、画面の輝度もOPPO Pad 3もXiaomi Pad 7も低めという感じ。そもそもOLED(有機ELディスプレイ)を採用しているのもHONOR MagicPad 2とGalaxy Tab S11だけですしね。

そして、12GB RAMモデルが欲しいとなるとXiaomi Pad 7 Proも単体で7.3万円となかなか高額に。価格と性能のバランスの面でHONOR MagicPad 2は非常に魅力的でした。もちろんこの性能も価格も中国モデルではなくGoogleの各種サービス(GMS)に対応したれっきとしたグローバル版。買わない理由がない製品だったわけです。

マルチメディア鑑賞にも、ちょっとした調べごとにもストレス0で使える

2024年までは基本的にAndroidタブレットというのはスマートフォンに比べると一回り性能が低いのが当たり前で、安価な代わりに一定の性能の妥協を求められるのが常でした。冷静に考えてみるとPCの世界では大きいゲーミングPCのほうが性能は高い物が多いのに、Android端末になると途端に小さい製品のほうがハイスペックなSoCを採用している、というのはおかしな話です。

今回HONOR MagicPad 2を購入してから感じたのが、小さいレスポンスの違いを感じなくて良くなったということ。タブレットを使う場面は歩きながらでも利用することが多いスマートフォンに比べたら、椅子に座ってゆったりとしているタイミングが多いため時間には追われていないもの。ただ、だからといってWEBブラウジングの画面遷移で待たされたり、X(Twitter)で投稿しようとすると、キーボードの表示を少し待つ、というのは一つ一つは小さなストレスでも、積み重なるとそれだけでタブレットを置いてスマホを手に取るきっかけになっていました。

原神だって余裕でプレイできる性能をもつのもポイント

HONOR MagicPad 2は、ハイエンドスマートフォンと同等のQualcomm Snapdragon 8s Gen 3を採用。12GBの余裕のあるRAMも合わさってSNSも、Amazonプライム・ビデオも、そして高性能が求められる原神のようなオープンワールドゲームであってもサクサク動作させてしまう性能を実現。スマートフォンと同様レベルの性能がタブレットにあることでどれだけ楽なのか、というのを思い知らされる結果になりました。大きい画面でも、いや、大きい画面だからこそハイスペックが大事なんだと。

2025年はハイスペックタブレットが市民権を得た1年だったかも

ここ数年間でiPadに押されていて製品数が激減していたAndroid端末市場は、2023年頃のMediaTek Helio G99搭載機の登場による「とりあえず使えるタブレット」の時代を経て、ハイエンドスマートフォンと同レベルのタブレットを購入できるハイスペックタブレットが市民権を得た1年が2025年だったと思っています。そんなハイエンドタブレットの未来を感じさせてくれたHONOR MagicPad 2はまさに2025年の私のベストバイガジェットでした。

本記事はぜろさん主催の「今年のベストバイガジェット Advent Calendar 2025」7日目の記事。昨日はゆうこばさんの「どこでも大画面で仕事ができる「XREAL One Pro」:2025年ベストバイガジェット | 防寒対策異状なし」でした。明日はJourneymanさんです。

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています