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【ASUS ROG XBOX Ally X20】ベゼル約60%縮小の7.4型有機ELとデッドゾーン3%まで詰めたTMRジョイスティック、引き上げて回すだけで4方向/8方向を切り替えられる可変式D-Padを搭載。Armoury Crate SEで13W〜25Wの4段階から選べる動作モードまで徹底レポート

ASUS JAPANが2026年9月9日に東京・上野で開催した「#playALLYourgames ポータブルゲーム機新製品内覧会」に参加してきました。発表されたのはROGブランド設立20周年の記念モデル「ROG XBOX Ally X20」。ROG Allyシリーズとして初めて7.4型の有機ELを積み、AMD Ryzen AI Z2 Extremeに24GBメモリと1TB SSDを組み合わせた最上位機です。価格は本体単体が258,800円(税込)、ARグラスとケース類が付くBundleが442,800円(税込)。予約開始は9月17日、発売は10月16日です。

プレゼンテーションにはASUS JAPAN株式会社 システムビジネスグループ コンシューマービジネス事業部 統括部長のDavid Chu氏、ASUSTeK Computer Inc. コンシューマーPC グローバルマーケティングディレクターのGalip Fu氏、同社ROG製品プロダクトマネジメントディレクターのGabriel Meng氏、ASUS JAPAN株式会社 マーケティング部 PRマネージャーの藤原拓馬氏の4名が登壇。ROGの20年をたどる導入から製品発表、開発の背景、スペックとアクセサリー、そして

なお本日9月17日に幕張メッセで開幕する東京ゲームショウ2026のROGブースでも、ROG XBOX Ally X20を日本初展示として体験が可能。東京ゲームショウへの来場を予定している方は、ASUS ROGのブースに立ち寄ってROG XBOX Ally X20を試してみても楽しいかも。

ROG XBOX Ally X20のスペック

項目内容
製品名ROG XBOX Ally X20 (2026)
型番RC74XA-RZ2R24G1T(BundleはRC74XA-TW241TBMEGA)
OSWindows 11 Home 64ビット
プロセッサAMD Ryzen AI Z2 Extreme(8コア16スレッド)
NPU最大50TOPS
グラフィックスAMD Radeon グラフィックス(CPU内蔵)
メモリ24GB LPDDR5X-8000(オンボード)
ストレージ1TB M.2 2280 NVMe PCI Express 4.0 x4 SSD
ディスプレイ7.4型有機EL、1920×1080ドット、16:9、タッチ対応
表示規格ROG Nebula HDR、VESA DisplayHDR 1400認証、Dolby Vision
輝度SDR時600nit / HDRピーク1400nit
リフレッシュレート120Hz(FreeSync Premium Pro with VRR、30Hz〜120Hz)
応答速度0.2ms
画面保護Corning Gorilla Glass Victus + Gorilla Glass DXCコーティング
インターフェースUSB4 Type-C×1(40Gbps、DisplayPort出力・Power Delivery対応)、USB 3.2 Gen2 Type-C×1(DisplayPort出力・Power Delivery対応)
カードリーダーmicroSDカードリーダー(microSD Express対応)
オーディオ端子マイクロホン / ヘッドホン コンボジャック
無線Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)、Bluetooth 5.4
生体認証指紋認証対応電源ボタン(Windows Hello)
スピーカーステレオスピーカー(1.5W×2)
マイクアレイマイク
コントローラーTMRジョイスティック(Aura RGB対応)、可変式D-Pad、再設計ABXYボタン、M1/M2背面ボタン、Xboxボタン
冷却ROGインテリジェントクーリングシステム(先代比でフィン体積 約11%増、エアフロー 約20%向上)、ダストフィルター
バッテリー80Wh(4セル)
駆動時間動画再生 約14.0時間 / アイドル 約25.7時間
充電68W(約1.8時間で満充電)
本体サイズ幅300.0×奥行121.0×高さ27.5〜51.3mm(スティック先端まで59.75mm)
質量約756g
ソフトウェアXboxモード、Armoury Crate SE
主な付属品ACアダプター、Xbox Game Pass 2か月利用権
保証12か月

マザーボードから始まった20年と、日本のハンドヘルド市場でのROGの現在地

冒頭に立ったASUS JAPAN コンシューマービジネス事業部 統括部長のDavid Chu氏が最初に示したのASUSの理念で。「Start with people すべては人から始まる」という一文と、ノートPCやゲームパッド、白いROG Allyを手にした人たちの写真。ROGが2006年の設立から20年を迎えたこと、そのあいだ世界中のゲーマーとパートナーに支えられてきたことへの謝意から、この日のプレゼンテーションはスタート。

ブランドのステートメントとして掲げられたのは「満たされぬ挑戦者たちへ — FOR THOSE WHO DARE」。ROGという名前が「REPUBLIC OF GAMERS(ゲーマー共和国)」の略であり、その共和国を20年かけてユーザーと一緒に築いてきたと話しました。

続いて登壇したASUSTeK コンシューマーPC グローバルマーケティングディレクターのGalip Fu氏は、ROGの20年を製品の系譜としてたどりました。始まりは20年前、ASUS社内の若いエンジニアとデザイナーたちが「手持ちのゲーム機では性能が足りない」という不満から作ったマザーボード。そこからオーバークロックコミュニティに火がつき、ROGというブランドが立ち上がっていきます。ジャージの前を開けて中のDOOMのTシャツを見せながら話す場面もあり、プレゼンテーションというより先輩ゲーマーの昔話にという感じ。ASUSがゲーミングに対して社員も含めて取り組んでいるんだという点を生き生きと話してくれました。

技術的な転換点として挙がったのは3機種。2019年のROG Mothership、2021年のROG FLOW Z13、そして2023年の初代ROG Allyです。ROG Mothershipは重く高価な実験機でしたが、冷却と給電を一から設計し直す経験をそこで獲得した製品になったんだとか。ROG FLOW Z13でディスクリートGPUと冷却をコンパクトな筐体に押し込み、その延長線上に「Play All Your Games」を掲げた手のひらサイズのROG Allyがある、という流れです。

ROG Allyシリーズ自体の歩みも3段階で整理していました。2023年の初代ROG Ally、ユーザーの要望を受けて24GBメモリと1TB SSD、80Whバッテリーを積んだ2024年のROG Ally X、そしてXboxとの共同開発に踏み込んだ2025年のROG XBOX Ally。Xboxコントローラー由来のグリップ形状とXboxボタンが加わったのがこの昨年のモデルです。

日本市場については、なんと「日本国内でWindows搭載ハンドヘルドPC No.1」なんだとか。一時期は多くのメーカーがWindowsを搭載したハンドヘルドPCを発売していましたが、最近はもっぱらASUSの新商品が日本では目立っていた印象。XBOXとのコラボレーションをしているのもASUSだけですし納得の結果です。

Galip Fu氏が時間を割いていたのは、順位よりもユーザーから送られてきた写真。大型車のハンドルの前に置かれたROG Ally、猫の隣に転がっているROG Ally、クリスマスツリーの前で光っているROG Ally。トラックドライバー運転席で休憩時間に遊べるというように、どこでも自由に遊べるその自由さを手に入れられるデバイスというわけです。

ROGブランド設立20周年記念モデルとして登場したROG XBOX Ally X20

20年の振り返りが終わると、スクリーンが暗く沈み「WHAT IS THE NEXT ROG XBOX ALLY」の文字だけが残ります。新型機の輪郭はほとんど見えず、スティックの外周に入ったゴールドのリングだけがかろうじて判別できる状態。ROGのエンブレムに「06」と「∞」を組み合わせたグラフィックが添えられ、20年目から先へ続くという含みを持たせていました。

再びDavid Chu氏に交代して、ROG XBOX Ally X20を発表。コピーは「切り拓け。革新の最前線」。壇上で本体を頭上に掲げると、暗い会場でスケルトンの筐体が浮かび上がります。

スケルトンブラックにゴールドを差した記念デザインと、約756gに収めた携帯性

外装はスケルトンブラックにゴールドのアクセントを組み合わせたトランスルーセントデザイン。半透明のシェルの内側には細かいドットのパターンが入り、光の当たり方で見え方が変わります。スティックの外周リング、ABXYボタンの縁、バンパー付近にゴールドを差し、グリップにはROGのエンボスを入れたラバー素材に仕上がっています。

ROG Allyシリーズが掲げてきた3つの使い方も、そのまま引き継いでいます。本体だけで遊ぶ「ME TIME」、テレビにつないで誰かと遊ぶ「WE TIME」、モニターとコントローラーをつないで腰を据える「PRO TIME」。据え置き機のように使える拡張性は初代から変わらない部分です。

質量は約756g。7型クラスのハンドヘルドとしては軽いほうではありませんが、画面が7.4型に大きくなっても筐体サイズと重量を先代から大きく変えていない点がこの製品のポイント。サイズは幅300.0×奥行121.0mm、厚さは27.5〜51.3mm。スティックの先端まで含めると59.75mmになります。

ROG Allyシリーズ初の7.4型有機ELとROG Nebula HDR、ベゼルは約60%縮小

この世代の目玉が、シリーズで初めて採用した7.4型の有機ELディスプレイです。解像度はフルHDの1920×1080ドットで、リフレッシュレートは120Hz。応答速度0.2msという数字が示すとおり、液晶では追いつかない切り替えの速さを実現しています。表示規格はROG Nebula HDRを名乗り、VESA DisplayHDR 1400認証とDolby Visionに対応します。

輝度はSDR表示時が600nit、HDRのピークで1400nit。屋外での視認性というより、暗部の多いタイトルでハイライトだけを強く出す事ができるというのがポイントかと。可変リフレッシュレートはFreeSync Premium Pro with VRRに対応し、30Hzから120Hzの範囲で追従します。フレームレートが落ちる場面でティアリングを抑えられる範囲としては、十分な下限といえます。

先代との差がいちばん分かりやすかったのが、ベゼルの比較です。ROG XBOX Ally Xの7型ワイドTFT液晶と並べて、ベゼルの縮小率は約60%。同じレースゲームの画面を並べると、枠の細さの違いが一目で分かります。画面サイズが7型から7.4型へ増えているにもかかわらず本体が大きくなっていないのは、この削り込みがあってこそです。

画面の表面にはCorning Gorilla Glass Victusを使い、さらにGorilla Glass DXCのコーティングを重ねています。屋内の内覧会では反射の少なさまで追い込んで確認できていませんが、傷と映り込みの両方に手を打っているという構成です。

ドリフトを抑えるTMRジョイスティックと、回して切り替える可変式D-Pad

操作系も一新。スティックは磁気式のTMRジョイスティックに置き換わり、ドリフトを抑えるためデッドゾーンを先代から3%分縮めた3%まで詰めました。さらに新しいアルゴリズムで上下左右4方向へのスナップを排除し、斜め方向の入力精度を上げています。消費電力は約75%削減とのこと。外周のリングはAura RGBに対応するので、好みの色に変えられます。

方向キーには可変式D-Padを新たに載せました。キーを引き上げて回すだけで、4方向レイアウトと8方向レイアウトを切り替えられる構造です。格闘ゲームのように4方向でしっかり入れたい場面と、アクションで斜めを多用する場面とで、パーツを交換せずに切り替えられます。ABXYボタンも再設計し、約90gの力で入力できる調整にしました。連打が続く場面で指が疲れにくいという狙いです。

グリップには新しいラバー素材を使い、ROGのエンボス加工で滑りを抑えています。スティック、方向キー、ボタン、そして握る面まで、指が触れるところを一度ずつ見直した世代ということになります。この一連の改良について、ASUSTeK ROG製品プロダクトマネジメントディレクターのGabriel Meng氏は「X20はハンドヘルドゲーミングコミュニティのために設計した」と説明。

Gabriel Meng氏によると、可変式D-Padはプレミアムなコントローラーが備える交換式D-Padの発想を、交換パーツを持ち歩けないハンドヘルドの文脈で作り直したものとのこと。スティックについても、ROG Ally Xシリーズでホールエフェクトジョイスティックを載せなかったことへの声が届いていたため、次世代の磁気式TMRモジュールを選んだと語っていました。

ソフトウェア面では、継続的なUIとUXの改善、そして定期的なアップデートを続ける方針を示しました。ゲームごとに最適な設定を自動で当てる「デフォルトゲームプロファイル」もそのひとつ。エコシステムのパートナーとの取り組みについては、X20の発売から2026年のホリデーシーズンにかけて順次発表していくという予告に留めています。

起動時に選べるXboxモードと、Xboxボタンひとつで開くゲームバー

ROG XBOX Ally X20は起動時にXboxモードを選べるのがポイント。このモードでは通常のWindowsデスクトップを経由せず、コンソール機と同じ感覚でそのままゲームに入れるようになっています。通常のWindows起動と比べてメモリの消費を約2GB抑えられるという説明もあり、単なる見た目のシェルではないのもポイント。画面にはXboxのフルスクリーンUIが広がり、直前まで遊んでいたタイトルが「Jump back in」の列に並びます。

Xboxボタンを押すと、その上にゲームバーが重なります。ここから画面のキャプチャやXboxアプリ内のチャットへ直接手が届く構造。長押しに切り替えると起動中のアプリを一覧して、そのまま別のタイトルへ移れます。ゲームを閉じずに友人へ連絡して戻る、という動作をボタンひとつで完結できるようになっています。

もうひとつの柱がArmoury Crate SEです。ゲームごとのパッド設定や音量、ゲームプロファイルの調整をここで受け持ちます。ASUS JAPAN マーケティング部 PRマネージャーの藤原拓馬氏は、Armoury Crate SEとXbox Game barの2つが融合したことで操作性がさらに上がり、ゲームの切り替えや設定の変更が容易になったと説明していました。

AMD Ryzen AI Z2 Extremeと24GBメモリ・1TB SSD、USB4対応の端子

プロセッサはAMD Ryzen AI Z2 Extreme。8コア16スレッドにRadeonグラフィックスを統合し、NPUは最大50TOPS。メモリは24GBのLPDDR5X-8000で、ストレージは1TBのM.2 2280 NVMe SSD。接続はPCI Express 4.0のx4です。M.2 2280という標準的なサイズなので、あとから容量を増やしたい人も嬉しい仕様。バッテリーは80Wh。プロセッサとメモリ容量、ストレージ容量は昨年レビューした先代のROG Xbox Ally Xと同じなので、X20の進化は有機ELと操作系に振ってあると見てよさそうです。

冷却はROGインテリジェントクーリングシステムを引き続き使いますが、中身には改善点も。フィンの体積を先代比で約11%増やし、エアフローは約20%向上。通気孔にはダストフィルターを備えます。駆動時間は動画再生で約14.0時間、アイドル状態で約25.7時間。充電は68Wで、満充電まで約1.8時間です。

本体上面のインターフェースは、左から指紋認証に対応する電源ボタン、マイクロホン・ヘッドホンのコンボジャック、microSDカードリーダー、音量調節ボタン、そしてUSB Type-Cが2基。カードリーダーはmicroSD Expressに対応します。Type-Cの内訳はUSB 3.2 Gen2が1基とUSB4が1基で、どちらもDisplayPort出力とPower Deliveryに対応。USB4側のポートには40Gbpsを示す刻印が入っています。

無線はWi-Fi 6EとBluetooth 5.4。スピーカーは1.5Wのステレオ構成で、アレイマイクも内蔵します。電源ボタンが指紋センサーを兼ねるのでWindows Helloでそのままログインできるのもポイントです

ARグラスとケースが付くBundleと、ROG Bulwark Dock DG310

ROG XBOX Ally X20 Bundleは本体に加えて、20周年の限定デザインを施したARグラス「ROG XREAL R1 Edition 20」、dbrand製のKillswitch(保護ケース、トラベルハードカバー、ROGロゴ入りフリーク、スキンシール)、そしてROGとペリカンが共同で作ったプロテクターケースが入る構成。ACアダプターも同梱します。

ARグラスのROG XREAL R1 Edition 20は、Sony製のMicro-OLEDを使ったモデルです。解像度はフルHDで、フレームレートブーストモード時に240Hz、応答速度は0.01ms。4m先に171インチ相当の仮想スクリーンを映し出し、視野角は57度、sRGBカバー率は106%、ピーク輝度は700nitです。ネイティブ3DoFに対応するので、空間に画面を固定するモードと頭の動きに追従するモードを選べます。

電子調光レンズは3段階で、音はBoseサウンドと空間オーディオ。重量は91gと軽く、内蔵バッテリーを持たずホスト側から電力を取る設計です。接続はUSB-CのDP Alt Modeなので、ROG Allyシリーズ以外のスマートフォンなどにもつながります。度付きレンズにも対応し、IPDは57mmから75mmをカバーする2サイズ展開です。

20周年記念のアクセサリーは3種類。最大18インチのノートPCが入る「ROG SLASH バックパック Edition 20」が約26Lで29,980円(税込)、機内持ち込みに対応しゴールドのスチールプレートを入れた「ROG SLASH ハードケース ラゲッジ Edition 20」が約47Lで45,800円(税込)、日常使いしやすい「ROG Archer メッセンジャー 14」が約9Lで14,800円(税込)でした。

据え置きで使うための「ROG Bulwark Dock DG310」も同時に発表しました。X20を立てるスタンドを兼ねながら、USB 3.2 Gen1のType-Aを3基、HDMIを1基、USB 3.2 Gen1のType-Cを1基、PD入力専用のType-Cを1基、そして有線LANを備えます。出力80W、入力100Wで質量は約262g。X20専用ではなく、ほかのROG Allyシリーズや一般的なノートPCにも使えます。

本体258,800円・Bundle442,800円という価格設定。東京ゲームショウ2026で日本初展示

ROG XBOX Ally X20の本体単体が258,800円(税込)、ROG XBOX Ally X20 Bundleが442,800円(税込)。どちらも9月17日(木)に予約を開始し、発売は10月16日(金)です。ARグラスのROG XREAL R1 Edition 20は単体でも購入可能。こちらは119,980円(税込)で、発売日は本体と同じ10月16日(金)。

Bundleとの差額は184,000円で、ARグラス単体の価格を引くと6万円強がdbrand製Killswitchとペリカン製プロテクターケースの分にあたる計算です。ケース類をひととおり揃える前提なら、Bundleを選んだほうがお買い得です。ROG Bulwark Dock DG310は19,980円(税込)。発売は2026年10月下旬以降の予定です。

本日9月17日に開幕する東京ゲームショウ2026では、ROGブースでROG XBOX Ally X20を日本初展示するとのことでした。東京ゲームショウのレポート記事に関しては別途お届けするのでぜひご覧いただければ。

タッチアンドトライで確認したスケルトン筐体の見え方と4段階の動作モード

展示スペースには電源の入ったROG XBOX Ally X20が何台も並び、そのまま持ち上げて操作できます。ゲームが動いている個体もあれば、20周年の壁紙を表示したまま置いてある個体もあり、好きなほうを触れました。手に取ってまず目が行くのは、やはりシェルの透け方です。正面から見ると内部の基板状のパターンがうっすら浮かび、光の角度でゴールドの差し色が沈んだり立ったりします。ゴールドのリングが入ったスティックはAura RGBに対応するため、照明を落とした展示台では消灯した状態のグレーに見え、点灯するとリングが縁取りとして浮かびます。同じ本体でも、光り方ひとつで表情が変わる筐体です。

スケルトンが効いてくるのは上面でした。本体を少し傾けると、排気スリットの奥にゴールド色のヒートシンクのフィンが並んでいるのが透けて見えます。冷却機構を意匠として見せる作りで、上面のポート類を確認しているだけでも視線が内部へ抜けていく。20周年記念モデルという言葉から想像する「ロゴを金色にしただけ」とは違う方向の作り込みです。

背面には20周年のゴールドプレートが入り、赤い「REPUBLIC OF GAMERS」の文字が斜めに走ります。M1とM2の背面ボタン、ラバーグリップの細かいテクスチャもここで確認できました。定格ラベルを読むと、型番はRC74XA、製造国は中国。入力は「+20V 3.4A, 68W」と「+20V 5A, 100W」の2系統が記載されていました。

展示機で動いていたタイトルのひとつが『ストリートファイター6』でした。7.4型に広がった有機ELで見る対戦画面は、ステージ奥の背景まで発色が落ちず、キャラクターの輪郭が背景に沈みません。可変式D-Padについては、4方向と8方向を切り替えて同じ条件で比べる時間までは取れていないため、レイアウトごとの差は発売後の検証に譲ります。

Xboxボタンを押すと、発表どおりゲームバーがゲーム画面に重なります。ホームとライブラリのタブ、その下に起動中のタイトル。最下段にXboxアプリ、Steam、Armoury Crate SEのアイコンが並び、Xbox以外のストアで買ったゲームもまとめて管理することが可能です。

ゲームバーの設定タブには、マイクのオンオフ、音量、輝度、キーボードの表示、そして「XBOXモードを終了する」が並びます。コンパクトモードのオンオフこのメニューからアクセスできるようになっており、Xboxボタンひとつでゲーム中に設定したいことや、やりたいことを表示して操作する事が可能です。

Armoury Crate SEのコマンドセンターもチェック。オペレーティングモードは4段階で、Windows®が17W、サイレントが13W、パフォーマンスが17W、Turboが25Wの消費電力の中で切り替えることが可能です。展示機はパフォーマンスを選んだ状態でした。同じ17Wでも通常のWindows向けとゲーム向けで枠を分けており、その時の用途に合わせて選べるというわけです。あわせてFPSリミッターやAMD RSR、エンベデッドコントローラーの有効・無効、内蔵ディスプレイの解像度もこの1画面から触れました。

Armoury Crate SEの設定画面は、一般、パフォーマンス、更新センター、キャリブレーション、電源管理、ライティング、オーディオ、ディスプレイ、接続、キーボードショートカット、デバイスという構成です。

ARグラスのROG XREAL R1 Edition 20も手に取ってみました。レンズの内側でMicro-OLEDが光っているのが外からも分かり、テンプルには「ROG|XREAL」の連名とROGのエンブレム。フレームの内側にもゴールドを回してあり、限定デザインという触れ込みが外装だけで終わっていません。

実際にROG XBOX ALLY X20に接続した状態で利用してみるとその映像の美しさに驚かされました。Micro-OLEDによる発色の高さもあって小さいディスプレイながら鮮やかで、精細な映像で高い没入感を実現してくれます。映像を表示するエリアについては、自身の頭の動きに合わせて追従させることも、同じ場所に表示し続けるということも可能なので、PCの画面拡張的な利用もできる印象。新幹線や飛行機で移動中に没入感の高い映像を楽しみたいならマストバイかもしれません。

会場の一角には「ROG ALLY HISTORY」と題して、初代から最新のROG XBOX Ally X20までを一列に並べた展示もありました。年表のパネルと合わせて見ると、白い樹脂から始まった筐体がXboxとの共同開発を挟んで今の形に落ち着くまでの流れを見ることができました。こうしてみるとグリップ感の薄いポータブルPCの延長だった初代からグリップ感を高め、そしてディスプレイサイズも大型化していった流れを実感することができました。

同じフロアには20周年記念の周辺機器も展示。モニターのROG SWIFT OLED PG27AQWP-G EDITION 20、キーボードのROG AZOTH EXTREME EDITION 20、マウスのROG HARPE II EXTREME EDITION 20、マウスパッドのROG SCABBARD II XXL EDITION 20。いずれもゴールドを差した化粧箱で、ROGシリーズ20周年の節目の年にちなんだモデルが並びました。

20周年の記念モデルを実用機として選びたい人に向けたハンドヘルドゲーミングPC

ROG XBOX Ally X20は、ROGシリーズ20周年という区切りに対して単純にデザインをパワーアップしただけでなく、本体の性能も20周年らしくグレードアップしたモデルでした。7.4型の有機ELとベゼル約60%縮小、デッドゾーン3%まで詰めたTMRジョイスティック、回すだけで4方向と8方向を切り替えられるD-Pad。どれも次の世代の標準になっていく類のパワーアップを果たした意欲的なモデルでした。

価格は本体単体が258,800円(税込)、Bundleが442,800円(税込)。ハンドヘルドゲーミングPCとしては高い部類に。ただしAMD Ryzen AI Z2 Extremeに24GBメモリと1TB SSD、80Whバッテリーという構成と、HDRピーク1400nitの有機ELと現在のハンドヘルドPCとしては申し分ないスペックを実現しました。ARグラスのROG XREAL R1 Edition 20が単体119,980円(税込)。ケーブルやARグラスも含めて一気に揃えたい人にとってはバンドルセットがお買い得かと。

短時間ながら実機に触れた印象としては、スケルトン越しにヒートシンクが見える上面と、Xboxボタンひとつでゲームバーからコマンドセンターまで届く操作性の高さが印象的。4段階の動作モードを13Wから25Wまで画面上で切り替えられるので、外で長く遊ぶ日と自宅で腰を据える日とで使い分けられます。バッテリーの実測やベンチマークまでは確認できていないため、実性能の評価は発売後の検証を待ちたいところ。

予約開始は9月17日(木)、発売は10月16日(金)。本日開幕の東京ゲームショウ2026でも日本初展示として触れるので、予約を入れる前にぜひお試しいただければ。。20周年の記念モデルを飾りとしてではなく、毎日持ち歩く実用機として選びたい方にとって、有力な選択肢になる1台です。

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています