Ultrahuman Ring AIR 睡眠・ストレス・リカバリーから脳年齢まで可視化するスマートリング
ガジェット レビュー

【Ultrahuman Ring AIR】脳年齢29・脈拍年齢35まで算出するウルトラエイジ搭載のサブスク不要スマートリング。実測3.0g・幅8.1mmのチタンボディで脳内老廃物の排出87%や睡眠アーキテクチャの4段階まで可視化するUltrahuman Ring AIRを約2ヶ月使って徹底レビュー

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本記事はUltrahumanより製品(Ultrahuman Rubg Air)の提供を受けて作成しています。

Ultrahuman Ring AIR 睡眠・ストレス・リカバリーから脳年齢まで可視化するスマートリング

スマートリングはここ数年で一気に選択肢が増えたジャンル。腕時計型と違って画面を持たない分小さくて軽い種、着けていることを忘れられる装着感の良さが最大の魅力です。以前レビューしたRingConn Gen 3のように月額料金のかからない買い切りモデルも揃ってきて、健康データの可視化がぐっと身近になってきた印象です。とはいえ各社が測っている項目は似通ってきていて、どこで差がつくのかが分かりにくいのも正直なところ。

今回はインド発のヘルステック企業Ultrahumanから登場しているスマートリング、Ultrahuman Ring AIRをメーカーより提供していただき約2ヶ月使用しレビュー。チタンに炭化タングステンカーボンコーティングを施した幅8.1mmのボディに、赤外線光電式(PPG)センサーと非接触皮膚温度センサー、6軸モーションセンサーを搭載したモデルです。脳年齢まで算出する「ウルトラエイジ」など、他社にはない指標を数多く持っているのもポイント。基本機能では月額サブスクリプション不要で59,800円(税込)で販売中です。

Ultrahuman Ring AIRのスペック

Ultrahuman Ring AIRを装着した手でスマートフォンのUltrahumanアプリを表示している様子
項目スペック
製品名Ultrahuman Ring AIR(ウルトラヒューマン リング エアー)
幅8.1mm
厚さ約2.45〜2.8mm(サイズにより異なる)
重量約2.4〜3.6g(サイズにより異なる) / 3.0g(サイズ10・実測)
素材(外側)チタン+炭化タングステンカーボンコーティング
素材(内側)低刺激性エポキシ樹脂
サイズ展開10サイズ(5号〜14号)
カラーアスターブラック / バイオニックゴールド / ブラッシュドローズゴールド / チタン / マットグレー / スペースシルバー(本機はマットグレー)
生体センサー赤外線光電式(PPG)センサー
温度センサー非接触皮膚温度センサー
モーションセンサー6軸モーションセンサー
光学センサー赤色LED / 緑色LED / 赤外線LED
通信Bluetooth Low Energy(BLE 5)
バッテリー容量24mAh(リチウムポリマー・交換不可)
駆動時間最大約6日間
充電時間約1.5〜2時間(0→100%)
充電方式専用充電ドック(USB Type-C給電)
防水水深100m(10ATM)
対応OSiOS 15以降 / Android 6以降
測定指標睡眠指数 / リカバリー指数 / 活動指数 / ストレスリズムスコア
主な計測項目心拍数 / 心拍変動(HRV) / 安静時心拍数 / 皮膚表面温度 / 血中酸素ウェルネス / 歩数 / 消費カロリー
拡張機能PowerPlugs(カフェイン管理・体内リズム最適化・女性向け健康管理・スマートアラーム・ビタミンDトラッキング等)

実測3.0gのマットグレー。チタン+炭化タングステンカーボンコーティングで仕上げた幅8.1mmのボディ

Ultrahuman Ring AIRの配送箱(ULTRAHUMANロゴ入りのクラフト箱)

Ultrahuman Ring AIRは幅8.1mm・厚さ約2.45〜2.8mmというサイズに約2.4〜3.6gの重量を持つスマートリング。届いた箱はクラフト紙にブランドロゴを大きく1色で刷っただけの簡素なもの。外箱を開けると白い化粧箱が現れます。表面には製品写真と大きな「AIR」の文字だけという潔いデザイン。今回レビューしたのはマットグレーのサイズ10で、この情報も裏面に印字されていました。

本体はマットグレーという公式カラー名のとおり、艶を抑えた落ち着いた色味。外側はチタンに炭化タングステンカーボンコーティングを施した仕上げでなかなか上品な仕上がりです。内側は低刺激性エポキシ樹脂で覆われていて、樹脂越しに基板と光学センサーが透けて見えます。センサーが並ぶ部分だけわずかに盛り上がっていて、ここが指の腹側に来るように着ける形です。

重量についても電子スケールで計測してみたところ、実測値は3.0g。公称値の2.4〜3.6gの範囲に収まっており、サイズ10としては妥当なところです。以前レビューしたRingConn Gen 3はサイズ12で実測3.2gだったので、サイズ差を考えても重さはほぼ同じ水準。ただし幅はUltrahuman Ring AIRの8.1mmに対してRingConn Gen 3が6.8mm、厚さも2.3mmと薄いので、スペック値の上ではGen 3のほうがスリムな設計です。ただ写真で見比べてみると、RingConn Gen 3のほうが内側に突起があることもあり意外と太く感じる印象でした。

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今回は人差し指にサイズ10を着けて過ごしました。事前にサイジングキットを使ってサイズ確認を行ったうえで本体を利用していることもあり、サイズ感はぴったり。飲酒した際などにはどうしても指は浮腫んでしまいスマートリングや指輪がきつくなるということもありますが。突起部が少ないデザインもあってか浮腫んだ際の締めつけ感も少なく済んでいる印象でした。防水は水深100m(10ATM)という仕様で、今回は手洗いと洗顔では着けたまま過ごしました。シャワーもたまにそのまま利用していましたが問題なし。入浴、プールでは今回は試しませんでした。

Ultrahuman Ring AIRの同梱品(本体・充電ドック・USB Type-Cケーブル・ステッカー)

同梱品はリング本体、専用の充電ドック、Type-C to Cケーブル、そしてULTRAHUMANのロゴステッカーが白と黒で2枚ずつの計4枚。ACアダプタは付属しないので手持ちのものを用意する必要があります。充電ドックは正方形のコンパクトな形状で、中央の円形の台座にリングをはめ込むだけというシンプルな作り。ケースを兼ねた充電器を採用する競合と比べると、持ち運びよりも据え置き前提の割り切った設計。ただ、充電ドックが小さいので仮に持ち運ぶ際にも簡単に荷物に入れられました。

専用アプリでのセットアップと精度が安定するまで14泊のキャリブレーション

Ultrahuman Ring AIRは、専用アプリである「Ultrahuman」からBluetooth接続してセットアップ。最初に出てくるのが接続したい製品の選択画面です。リングのほかにホームモニター、血液ビジョン、CGMが並び、Ultrahumanの製品を1つのアプリでまとめて管理できるようになっていました。次のリング種別の選択ではAIR、Ring PRO、Ring Dieselの3つが表示されるので。リングAIRをを選択します。

スキャンすると、リングがMatte Grey・Size 10として検出されます。箱の裏面に印字されていた情報とアプリ上の表示が一致するので、届いた個体が注文どおりかをここで確認できるのは分かりやすいところ。

続いて基本プロフィールを入力していきます。性別と活動レベル、親かどうかの3つの質問が1画面にまとまっていて、次の画面で体重を入力する流れ。いずれもボタンを選ぶか、スクロールで数値を合わせる形式でした。

ファームウェアアップデートとキャリブレーション中の表示

セットアップ直後に表示されたのがファームウェアアップデートの案内と、キャリブレーション中という通知です。ここで目に入ったのが「残り14泊」という表示。精度が安定するまで、2週間ほどリングを着けて寝る必要があるというわけ。買ってすぐ本来の数値が出るわけではありません。このキャリブレーションが完了することで、真の体の状態を示すことができるようになっているようでした。

睡眠アーキテクチャと脳内老廃物の排出まで分解して見せる睡眠分析

Ultrahuman Ring AIRは睡眠指数(Sleep Index)として、睡眠時間・睡眠効率・安静時心拍数・皮膚表面温度を総合評価する機能を搭載。キャリブレーション後のある日のスコアは71で、総睡眠時間5時間16分、就床時間5時間27分、回復睡眠46%という内訳。総睡眠時間と就床時間には注意が必要という警告が付き、回復睡眠だけは最適という判定でした。項目ごとに評価が分かれるので、どこが足を引っ張ったのかが一目で分かります。

睡眠アーキテクチャの画面では、深い睡眠1時間24分(26%)、浅い睡眠2時間42分(49%)、REM1時間6分(20%)、覚醒15分(5%)というように4段階の睡眠の状況に関する内訳を表示してくれます。あわせて3サイクル・14回のステージ変化というように何回この睡眠のステージが変わったのかというのも確認できます。睡眠アーキテクチャについては、一般的な範囲がグレーの帯で重ねて描かれるので、自分の値が標準からどれだけ外れているかを直感的に読めるようになっていました。

なかでもUltrahuman Ring AIRらしいのが、脳内老廃物の排出という指標。この日は87%で前日比マイナス3という結果でした。睡眠中に脳の老廃物がどれだけ排出できたかという切り口の指標は他社のリングでは見かけないもので、深い睡眠の量や睡眠効率、HRVスコア、睡眠負債ペナルティといった要因から算出しています。同じ画面には血中酸素の平均SpO2(血中酸素飽和度)、心拍指標の数値も並びます。

睡眠の要因を開くと、各項目に日本語の解説文が付いてきます。睡眠効率96%に対して「ベッドでの時間は効率的に使えましたが、睡眠時間が81分不足しました」といった具合に、数字の意味を言葉で補ってくれる作り。皮膚温度がべ^スラインからどれだけ離れているのかや、寝返りの回数、これまでの過去の睡眠時間の健康からどれだけ同じタイミングで就寝しているかという規則性についても提示してくれます。

心拍・HRV・皮膚温度・ストレスリズムを常時記録する日中のモニタリング

Ultrahumanアプリのスナップショット画面

Ultrahuman Ring AIRは赤外線光電式(PPG)センサーと非接触皮膚温度センサー、6軸モーションセンサーを搭載し、睡眠中だけでなく日中も含めて24時間健康状態に関する計測を行ってくれます。アプリのホーム画面のスナップショットには、心拍数や心拍変動、ストレス状態、歩数といった主要な数値が一列に並ぶようになっていました。その下には安静時心拍数や皮膚温度の偏差、回復睡眠のカードも並んでいて、その日の体の状態を1画面でざっと確認できます。

心拍数の画面では、その日の平均・最小・最大の値を日別・週間・月・年の粒度で追えるようになっていました。面白いのが同年代・同程度の体力を持つ人と比較したグラフ。同じ性別の人と比べて自分の数値がどのあたりに位置しているのかを示してくれるので、数字だけを見るよりも状態をイメージしやすくなっています。心拍数のスコアに関しての向上要因と抑制要因として、どういった生活習慣が影響しているのかも提示してくれます。

心拍変動(HRV)は、自律神経のバランスを把握するための指標。Ultrahuman Ring AIRでは個人の基準値と比べて、その日のHRVが低・普通・良好・優秀のどの範囲にあるのかを表示してくれます。週間のグラフで推移を追えるほか、ベースラインからどれだけ上下したのかも数値で示してくれるので、疲れが溜まって数値が落ち込んだタイミングもひと目で分かるようになっていました。

ストレスリズムは、ストレス状態・交感神経優位・活性化状態・リラックス状態の4つで1日を色分けする機能。それぞれの状態でどれくらいの時間を過ごしたのかを、時間と割合で表示してくれます。1日のうちどれくらいをリラックス状態で過ごしていたのかという要約も出るので、感覚的にしか分からなかった緊張の総量が数字になるのは新鮮です。

皮膚温度は、個人の基準値からの偏差で表示されます。月表示にすると1ヶ月ぶんの上下動が棒グラフで並び、基準値より高めの日と要注意とされる日が色分けされる仕様。医療目的の判断には使えないものの、体調の変化を振り返る材料にはなりそうです。

脳年齢と脈拍年齢を自動的に算出。体の老化を防ぐための指標が豊富なのもポイント

Ultrahuman Ring AIRは長寿タブに「ウルトラエイジ」という生物学的年齢の指標を搭載。脈拍年齢・血液年齢・脳年齢の3つを貢献要素として、実年齢に対して体がどれくらい若いのか、老化が進んでいるのかを算出してくれます。私の結果は実年齢より5歳上で、内訳を見ると脳年齢は29と若く出ていました。なお血液年齢は、別途血液データを取り込んだ場合に算出される仕組みです。(血液データの取得機能は日本では提供なし)

同じ長寿タブでは、VO2 Max(最大酸素摂取量)も確認できます。現在値が良い範囲のどのあたりにあるのかをバーで示してくれるほか、老化のスピードを落とすための提案が、何年分の改善につながるのかという年数とセットで並ぶのが特徴。睡眠負債を減らすといった具体的な行動に落とし込んでくれるので、次に何をすればいいのかが分かりやすくなっています。

カフェインウィンドウと体内時計の可視化まで踏み込むPowerPlugs

Ultrahuman Ring AIRは、PowerPlugsと呼ぶ拡張機能を搭載。無料で使えるものだけでもカフェイン管理、体内リズム最適化、女性向け健康管理、スマートアラーム、ビタミンDトラッキングと幅広く揃っています。なかでも日常的に効いたのがカフェインウィンドウ。朝起床してから、もしくは就寝前に睡眠に影響を与えずにカフェインを摂取できる残り時間をカウントダウンで表示してくれる機能。一日をどう過ごすべきか、というのを提示してくれるのがなかなかおもしろい印象でした。

体内時計の調整という画面では、1日の中で今どのフェーズにいるのかを円形のグラフで見せてくれます。今の時間帯に日光を浴びることが体内時計にどう影響するのかという説明と、フェーズが切り替わるまでのカウントダウンを表示。フェーズごとに歩数の目標も設定されていて、どれくらい達成できたのかも追えるようになっていました。

この体内時計まわりの機能が思わぬところで顔を出したのが、深圳への取材で日本を離れたとき。何も設定を変えていないのに、到着してすぐホーム画面の表示が「体内時計をリセット」になり、時差による時間帯の変化で体内時計はまだ調整中です、というコメントが出るようになりました。日本と深圳の時差はわずか1時間ですが、それでもきちんと拾ってくるのは面白いところ。適切な時間帯に日光を浴びて、規則正しいスケジュールを保つようにという助言付きです。同じ滞在中の早朝に体内時計の調整画面を開くと、表示は前進フェーズ。この時間帯に散歩をしたり日光を浴びたりすると、起床時間や睡眠時間を早められる可能性があるという説明とともに、1700歩の移動目標が出ていました。

ワークアウトの自動検出と心拍ゾーン計測で追える運動時のデータ

アクティビティ検出の通知

Ultrahuman Ring AIRはワークアウトの自動検出と手動計測の両方に対応。歩いたあとしばらくすると、アクティビティが検出されましたという通知が届き、何分間・何時から何時までの運動だったのかまで拾ってくれます。追加ボタンを押すだけで屋外ウォーキングとして記録に残せるので、着けているだけで日常の運動が自動的に積み上がっていくのは楽です。

ランニング計測中の心拍ゾーン表示

ランニングに関しては手動でワークアウトを開始して計測することで正確な計測が可能。スマートフォンとリアルタイムでリングを接続し、リングからは生体データを常時取得しつつ、スマートフォンのGPSで取得した距離などの情報と組み合わせてアクティビティを記録してくれます。走行中の画面には現在の心拍数と平均心拍、今どの心拍ゾーンにいるのかに加えて、距離と平均ペースが表示されます。

終了後のサマリーでは距離・時間・最大心拍・平均心拍・平均ペースに加えて、スマートフォンのGPSと連携した走行ルートが地図上に描かれます。リング単体でGPSを持つわけではないので、ルートを記録するにはスマートフォンを携帯していることが前提。手ぶらで走りたい人には向かない仕様です。

同じ画面を下にたどると、心拍ゾーンごとの滞在時間と心拍数の推移グラフが出てきます。さらにワークアウト後の水分補給概要として、発汗量と推奨水分摂取量まで算出。電解質を追加しましょうというヒント付きです。

ターボモードのまま約6日半で残り40%。公称の最大約6日間を超えて持つ実測バッテリー

充電ドックに載せたUltrahuman Ring AIR

Ultrahuman Ring AIRは、24mAhのリチウムポリマーバッテリーを搭載。最大約6日間の駆動時間と、約1.5〜2時間での満充電に対応しています。充電は正方形の専用ドックにリングを載せてType-Cケーブルで給電する方式。ドックにはインジケーターがあり、載せると点灯して充電中だと分かります。バッテリーは交換不可なので、長く使ううちに劣化していく点は他のウェアラブルと同じです。

バッテリーのモードはチルモードとターボモードの2つ。今回記録を取った期間はいずれもターボモードで利用しましたが、なかなかバッテリー持ちが良かった印象です。先日の深圳取材では出発前に満充電し、そのまま一度も充電せずに過ごしたところ、約6日半が経った夜の時点で残り40%。1日あたり9%ほどの減り方なので、1週間ほどの出張なら充電ドックを持ち歩かなくても済みそうです。

以前レビューしたRingConn Gen 3は公称11〜14日で、実測でも9日9時間使って残り16%でした。ポータブル充電ケースを併用すれば150日以上という仕様で、電池持ちではGen 3に分があるものの、今発売されている最新のスマートリングであれば本機も含めて1週間程度余裕で使い続けられるバッテリー性能があると考えて良さそうです。

充電速度も計測してみました。20時26分の時点で25%だったものが、22時50分には76%まで回復。およそ2時間半で51ポイントぶんという計算になります。公称の約1.5〜2時間で0から100%という数字とおおむね整合する速度感です。日々充電しておけば入浴時に充電しておけば毎回満充電にできるイメージ。旅行などで1週間充電していなかったような場合には、まとめて時間を取って充電するとベターかも。

8月の装着状況カレンダー

1ヶ月ぶんの装着状況はカレンダーで振り返れます。活動量・睡眠・回復の3つをリング状のグラフで日別に表示する形式で、着けていなかった日は薄く抜けて見える仕様。私の場合は8月下旬に数日ぶんの空白があり、着けていなかった日がひと目で分かりました。継続の可視化としてよくできていて、抜けを見ると着け直そうという気になります。

日本語ローカライズの粗さとJADEの英語回答という気になった点

気になったのは日本語ローカライズの完成度です。VO2 Maxの詳細画面を開いたところ、本来なら翻訳結果だけが出るはずの場所に、GOOD⇒良好、SHORT⇒短い、LOW⇒低いといった変換辞書そのものが数行にわたって表示されていました。画面の情報としては読めてしまうだけに、かえって作りの粗さが目立ちます。アプリの更新で直る類のものとはいえ、59,800円の製品で出くわすと気持ちが冷めるところ。

利用規約とプライバシーポリシーの同意画面も英語のままでした。健康データという扱いに注意が必要な情報を預ける場面で、同意対象の文面が母語で読めないのは小さくない問題かと。セットアップの他の画面はおおむね日本語化してあるだけに、ここだけ英語で残っているのはちぐはぐな印象です。日本での取り扱いが本格化している製品なので、優先して手を入れてほしいところ。

AIアシスタントのJADEにも同じ課題があります。長寿インサイトから血流のなめらかさについて日本語で質問を投げたところ、返ってきた回答は全文が英語でした。内容自体は数値の意味と考えられる要因を丁寧に説明するもので質は高いものの、日本語で聞いて英語で返るのでは気軽に使う気になりません。加えて画面上部には残りのクレジット数が表示されていて、従量課金である点も把握しておく必要があります。

料金体系についても触れておきます。月額サブスクリプション不要という点は本当で、主要な機能は本体を買えば追加費用なしで使えます。ただしUltrahumanXという補償プランが年額36ドル、2年契約なら年27ドルという形で用意してあり、PowerPlugsの一覧にも呼吸器ヘルスが月額3.99ドルといった有料のものが混在する構造。いびきの計測機能なんてものはこの呼吸器ヘルスに含まれており、ホーム画面に出てくる案内から有料プランに誘導する、という形だったのはちょっとイマイチでした。

データを深く読み込みたい方に最適なサブスク不要のスマートリング

Ultrahuman Ring AIRは、59,800円(税込)という価格で、月額サブスクリプション不要、実測3.0gという軽さ、幅8.1mmのチタンボディ、PPGセンサーと非接触皮膚温度センサーによる24時間計測を実現したスマートリングでした。睡眠指数・リカバリー指数・活動指数・ストレスリズムスコアという4つの軸に加えて、脳内老廃物の排出やウルトラエイジといった独自指標まで搭載。約2ヶ月着けっぱなしで過ごし、睡眠中の違和感はほぼありませんでした。

ウルトラエイジで脳年齢29・脈拍年齢35という数字が出てきたときの面白さは、他のスマートリングではなかなか得られないもの。カフェインウィンドウや脳内老廃物の排出、睡眠アーキテクチャといった見せ方も、他のリングでは見かけないものばかりです。数字を眺めて翌日の行動を変えるのが好きな人には、Ultrahuman Ring AIRの指標の厚さは最高の選択肢になるはず。

一方で日本語ローカライズの粗さは無視できません。VO2 Max画面の変換辞書がそのまま出てくる不具合や、規約が英語のままという点、JADEが日本語の質問に英語で返す挙動は、価格を考えると物足りないところ。精度が安定するまで14泊のキャリブレーションが必要で、買ってすぐ本領を発揮しないのも人を選びます。同じサブスク不要のRingConn Gen 3と比べても、細さと電池持ち、価格ではGen 3が上です。ただ、約2ヶ月使って手元に残ったのは指標の層が厚いUltrahuman Ring AIRのほう。他社にない指標の豊かさと、サブスクなしでそれが全部使えるという構成は、データを深く読み込みたい方にとってはぴったりな製品といえました。

良かった点

  • ◎実測3.0g・幅8.1mmで24時間着けたままでも睡眠を妨げない装着感
  • ◎脳年齢29・脈拍年齢35を算出するウルトラエイジなど他社にない独自指標の層の厚さ
  • ◎カフェインウィンドウやサーカディアンデッドゾーンで体内リズムまで可視化できる
  • ◎ターボモードのまま約6日半で残り40%と、公称の最大約6日間を上回るバッテリー
  • ◎月額サブスクリプション不要で主要機能をそのまま使える

気になった点

  • △VO2 Max画面に変換辞書がそのまま表示されるなど日本語ローカライズが粗い
  • △AIアシスタントのJADEが日本語の質問に英語で回答し、さらにクレジット制の従量課金
  • △精度が安定するまで14泊のキャリブレーションが必要で買ってすぐ本領を発揮しない

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています