【Rokid Ai Glasses Style】画面を省いてレンズ込み実測45.9g。ChatGPT・Gemini対応のHi Rokidとカメラ翻訳を深圳・華強北で使い、音楽を流しながらでも持つバッテリーや上位モデルRokidスマートAIグラスとの使い分けまで約10日間使って徹底レビュー
本記事はフューチャーモデル株式会社より製品(Rokid Ai Glasses Style)の貸与を受けて作成しています。

当ブログではRokidのスマートグラスを継続して取り上げてきました。2月には日本上陸を発表した発表会をレポートし、4月には画面付きの上位モデルRokidスマートAIグラスを約1ヶ月使ってレビュー。深圳や香港の街歩き、高速鉄道での移動では、視界に出る翻訳字幕やナビの便利さを実感しました。その一方で、実測52.5gの重さと、翻訳やナビをフル稼働させると半日で警告が出るバッテリーは気になる部分として残っていたのも正直なところ。
今回はRokidから登場したディスプレイ非搭載のAIグラス、Rokid Ai Glasses Styleをメーカーよりお借りして約10日間使用しレビュー。上位モデルから両眼のディスプレイを省き、Qualcomm Snapdragon AR1に1,200万画素カメラ、ChatGPTとGeminiに対応したAIアシスタント「Hi Rokid」を、レンズを除いて38.5gのフレームに収めたモデルです。ちょうど深圳への出張と時期が重なったので、南山や華強北の街歩きに持ち出して使ってみました。Rokid日本公式ストアでの販売価格は64,990円(税込)です。
Rokid Ai Glasses Styleのスペック

| 項目 | スペック |
|---|---|
| ディスプレイ | 非搭載 |
| プロセッサ | Qualcomm Snapdragon AR1 |
| RAM | 2GB |
| ストレージ | 32GB |
| カメラ | 1,200万画素(3,024×4,032) |
| 絞り値 | F2.25 |
| 写真 | 最大4K |
| 動画 | 最大3K・30fps |
| 撮影表示灯 | あり |
| スピーカー | 指向性Hi-Fiスピーカー×2 |
| マイク | 4マイクアレイ |
| バッテリー | 210mAh |
| 駆動時間 | 最大12時間 |
| 駆動時間の目安 | 連続翻訳 約2時間/連続動画撮影 約45分/連続通話 約5時間/連続音楽再生 約6時間 |
| 充電 | 約20分で80% |
| 充電方式 | マグネット式充電ケーブル(USB Type-C) |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6 |
| Bluetooth | Bluetooth 5.3 |
| AIアシスタント | Hi Rokid(ChatGPT/Gemini対応) |
| 翻訳 | 最大76言語 |
| 音声操作 | 12言語 |
| 操作 | 音声起動/タッチパネル(2本指タップ)/ヘッドジェスチャー/機能ボタン |
| 度付きレンズ | -15.00D〜+15.00D(累進・調光・カラー・ブルーライトカット・UVカット・偏光などに対応) |
| フレーム素材 | TR90フレーム/チタン合金ヒンジ/エアクッションノーズパッド |
| フレームサイズ | ヒンジ間149mm/レンズ幅53mm/レンズ高50.6mm/ブリッジ幅21mm/テンプル長157mm |
| 重量 | 38.5g(レンズを除く)/45.9g(レンズ込み・実測) |
| カラー | ブラック/トランスペアレントグレー |
| 対応アプリ | Hi Rokid |
| 型番 | RV203 |
レンズ込み実測45.9g。ディスプレイを省いて上位モデルより軽くなったTR90のD型フレーム


パッケージは白を基調とした化粧箱。天面にはメガネの形をかたどったエンボスとRokidのロゴだけが入り、側面にはRokidが掲げるミッション「LEAVE NOBODY BEHIND」の文字が添えられています。上位モデルのときと同じく、清潔感のあるシンプルなパッケージという印象です。


Rokid Ai Glasses Styleはヒンジ間149mm、レンズ幅53mm、テンプル長157mmというサイズに、レンズを除いて38.5gの重量を持つAIグラス。今回お借りしたのはブラックのカラーで、フレームにはTR90素材、ヒンジにはチタン合金を採用しています。フレームの両端にある丸い部分が、1,200万画素のカメラと撮影表示灯。レンズの内側に貼られたラベルを見ると、型番はRV203、製造者はHangzhou Lingban Technologyと表記されていました。

手に取った第一印象は、普通のメガネとほとんど変わらない作りという点。内側から見ると、ノーズパッドはエアクッション入りの柔らかいパッドがフレームに直接付いた簡易な構造です。上位モデルは金属製の支柱でフィット感を調整できる作りでしたが、Rokid Ai Glasses Styleでは調整する機構がありません。ヒンジはチタン合金の金属部品で、フレームとの境目に銀色の部品がのぞくつくり。


テンプルの内側には耳元に音を届けるスピーカーのグリルを配置し、テンプル先端の内側がマグネット式の充電端子になっています。付属のケーブルは端子に近づけるだけで吸着する仕組みで、反対側はUSB Type-C(メス)。充電器やモバイルバッテリーにつないだUSB Type-Cケーブルに接続して充電する形です。

重量についても電子はかりで計測してみたところ、色付きのレンズ込みで45.9gという結果に。公称の38.5gはレンズを除いた本体の重量なので、実際にかけるときはこのくらいと考えておくとよさそうです。前作のRokidスマートAIグラスは本体のみで52.5g、近視用の補正レンズフレームを付けると62.2gでした。条件は揃っていないものの、レンズ込みでも上位モデルの本体より6.6g軽い計算。実際にかけてみても、普通のメガネと遜色ないかけ心地に感じました。


同梱品は本体のほかに、マグネット式の充電ケーブル、取扱説明書、グラスケース、巾着型のメガネ拭き、鼻パッドというシンプルな構成。グラスケースはグレーの三角柱のような形で、フタにはRokidのロゴが型押しされています。充電用のACアダプタは付属しないので、手持ちのUSB充電器を使う必要があります。


取扱説明書は中国語・英語・日本語・ドイツ語の4か国語表記。そもそも画面がないことで画面付きの上位モデルに比べたら機能が一気に減るので、説明書の内容自体もシンプルそのものという感じです。

右テンプルの機能ボタンは1回押すと写真、長押しで動画、2回押しで録音という割り当てで、テンプルを折りたたんだ状態で3秒長押しすると電源のオン・オフができます。撮影中はカメラ指示ランプが白く点灯し続ける仕様で、周囲にも撮影していることが伝わるようになっていました。
前作の上位モデルのレビューはこちら。重量や翻訳字幕の使い勝手を比べたい方はあわせてどうぞ。
サングラスとして自然にかけられる見た目。歩くとずれやすい簡易なノーズパッドが気になるところ

深圳のカフェのテラス席で、友人の郭さんにかけてもらいました。正面から見ると、フレームの両端にカメラと表示灯の丸い部品がある以外は、普通のサングラスとほとんど変わらない見た目。写真をパット見ただけではそこにカメラが付いているというのも分からないのではないかなと。ちょっとおしゃれなカフェの風景に置いても、スマートグラスをかけている感じはあまりしません。

横から見ると、テンプルは少し太めでRokidのロゴが入る程度。テンプルの先端は耳の後ろに回り込み、充電端子もその位置にあります。スピーカーはテンプルの内側で耳のすぐ近くに来るので、耳を塞ぐことなく音楽を楽しむことが可能。オープンイヤホンと同じように外の音と合わせて楽しむ、ということができるようになっています。


後ろや斜め後ろから見ても、テンプルが耳にかかっている様子は普通のメガネと同じ。実際にはこのテンプル部分の中に210mAhのバッテリーや、撮影した画像などを保存するメモリ、そしてスピーカーが入っているため少し通常のサングラスに比べると厚くなっているもののスマートグラスとは感じさせづらい自然なレベルに収まっています。太縁のサングラスだと思ったら特にスマートグラスだと言われていなければ分からないのではないかなと。


今回お借りした個体には濃い色付きのレンズが入っていて、近視の私はコンタクトを付けてサングラスとして使いました。Rokid Ai Glasses Styleはフレームに直接度付きレンズを入れられるのが特徴で、-15.00D〜+15.00Dの度数に対応。累進・調光・偏光・ブルーライトカットなども選べます。上位モデルはマグネット式の補正レンズフレームを重ねる方式だったので、重ねる部品がない分、度付きでも見た目は普通のメガネのまま。
かけ心地は軽く、上位モデルに補正レンズフレームを付けた62.2gと比べれば鼻への負担は小さめ。ただ長時間かけていると、やはり重さが少し気になってきます。もう一つ気になったのが、先ほどの簡易な構造のノーズパッド。歩いているとだんだんずれ始めるので、街歩きで使うときは気になる場面がありました。
ChatGPT・Gemini対応のHi Rokidは深圳でも即答。天気や近くのカフェ探しも音声で完結

Rokid Ai Glasses Styleは、ChatGPTとGeminiに対応したAIアシスタント「Hi Rokid」を搭載。「Hi Rokid」と呼びかけると起動し、そのまま質問すると耳元のスピーカーで答えを返してくれます。やり取りはHi Rokidアプリにも会話の形で残るので、あとから見返すことも可能。出発前に日本で今日の天気と電池残量を聞いてみると、どちらもすぐに答えてくれました。

深圳では、スマホにAlmond SIMのeSIMを入れてChina Unicom HK経由で接続した環境で使いました。この状態で天気を聞くと現地の天気を、「この辺りのカフェは」と聞くと近くのカフェの店名と住所を返してくれます。起動から回答までが速く、街中でもストレスなく使えた印象です。中国本土では通信環境によって使えるサービスが変わるので、同じように使いたい場合は香港経由のSIMやVPNを用意しておくのがベター。Rokidの場合は、中国本土で利用していることを自動で判別して中国本土モードに切り替わっていましたが、日本語返答などは違和感のない仕上がりでした。
一方で、「電源があるカフェまでの行き方を教えて」と続けると、電源の有無は確認できないので行きたい店名を教えてほしい、という返答でした。条件を絞った検索はまだ苦手なようです。また、音声ナビも日本で試してみたものの、画面がないので案内は音声だけ。これならスマホのGoogleマップや、中国なら高徳地図の音声案内で十分と感じ、わざわざグラスで使う理由は見つかりませんでした。


Hi Rokidアプリのグラス設定では、読み上げ速度や言語、通話、通知のほか、「Hi Rokid」の音声起動、続けて質問できる連続会話、AIのモデル設定、ヘルメットモード、自動電源オフまで細かく変更できます。アクセシビリティの項目には、視覚に障がいのある方のための視覚サポートも用意されています。
目の前の商品を日本語で解説するカメラ翻訳が便利。会話の音声翻訳は字幕が出る上位モデルに軍配


深圳で便利だったのが、カメラを使った翻訳。スーパーの月餅売り場で「目の前のテキストを日本語に翻訳して」と話しかけたり、テンプルを2本指で抑える「AIショートカット」を使うと、グラスのカメラで目の前を撮影し、商品名や中身、値段を日本語で説明してくれます。ナッツが5種類入った月餅、塩漬けの卵黄が入った月餅といった中身まで補足してくれるので、中国語が読めなくても何を売っているのかが分かる感じ。

スナック菓子の棚で翻訳してもらったあと、「面白そう。買おうか。」と話しかけてみると、今度は目の前にあった焼き菓子を撮影し、広東名物の鶏仔餅だと説明してくれました。翻訳だけで終わらず、そのまま会話を続けられるのはAIアシスタントならでは。スマホを取り出してカメラを向ける必要がないのも手軽なところです。
一方、相手の話をリアルタイムで訳してくれる音声翻訳は、訳した結果を耳元の音声だけで聞く形。実際に使ってみると、音声だけだと会話に追いつかない印象でした。前作のRokidスマートAIグラスは翻訳結果が視界に字幕で表示されるので、会話の翻訳を多用する方は上位モデルのほうが向いているかと。
1,200万画素カメラで撮った深圳・南山と華強北の街並み。写真3K・動画2.5Kで記録用には十分な画質

Rokid Ai Glasses Styleのカメラは1,200万画素・F2.25で、写真は最大4K、動画は最大3K・30fpsに対応。今回は写真を3K(4:3)、動画を2.5K・30fps(3:4の縦長)の設定で撮影しました。写真の左下には「Rokid Ai Glasses」の文字と撮影日時の透かしが入りました。透かしは透かしの有無、デザインも含めてアプリの画像設定から変更できます。





まずは深圳・南山・留仙洞駅近くののショッピングモールと大通り。屋内の照明の下でもモールの吹き抜けや店内の様子がしっかり分かり、屋外では高層住宅や道路の奥まで写っています。旅の記録用としては十分な画質という印象です。スマートフォンを仕舞っているときに通知だけならスマートウォッチで確認できますが、写真を撮影するというのは不可能。Rokid Ai Glasses Styleのカメラを使うことで簡単に気になったシーンを撮影することが可能です。


電気街の華強北(ファーチャンベイ)では、華強電子世界の前の広場から館内まで撮影。3階の案内板を見上げて撮ったカットを見返すと、ブランドカメラや人気スマホ、PC周辺機器と並んで「AI glasses」の売り場が案内されていました。深圳の電気街では、AIグラスがすでに売り場のカテゴリの一つになっており、AIグラスをはじめとした身近なAI機器への熱が本場中国でも高まっている様子がわかります。



館内では謎のPCショップが並ぶフロアやカメラ店の通路、エスカレーターが行き交う吹き抜けを、歩きながらその場で撮影。スマホを取り出さずに機能ボタンを押すだけなので、人の流れが多い館内でも、スマホを構える手間なく記録を残せます。


屋外のエスカレーターで広場へ降りながら撮ったカットや町並みのカットのように、両手がふさがった状態でも撮れるのがハンズフリーならでは。一人称の視点でそのまま記録を残せるのは、前作から変わらないAIグラスの魅力といえます。
動画は3:4の縦長で記録されるので、スマホで見返しやすい形。華強電子世界の館内をエスカレーターで上がり、フロアを歩いて回ったときの映像がこちらです(テロップは編集で追加)。途中でスマホを構えて撮影している手元もそのまま映っていて、グラスとスマホで同時に記録を残すような使い方もできます。
自動水平校正は6度まで。歩きながらの撮影で気になった傾きとブレ



アプリの画像設定には自動水平校正の項目があり、6度以内の傾きを自動で補正してくれます。ただ、首を傾けたまま撮ったカットは、それ以上に傾いた状態でそのまま残っていました。ファインダーのないグラスでは、撮る瞬間の頭の向きがそのまま構図になるという点は意識しておきたいところ。特にディスプレイ付きの上位モデルであれば簡易的にプレビュー表示ができるので構図くらいならチェックできますが、何もついていない以上、自分を信じて撮影するしかありません。


歩きながらボタンを押したカットでは、大きくブレてしまった写真もありました。スマホのように画面で確認してから撮るわけではないので、失敗に気づくのはアプリで見返したとき。確実に残したい場面では、立ち止まってから撮るのがベターです。

華強北のガジェット店で買い物をしたときは、録画しておいた動画に店員との英語でのやり取りから支払いまでが一人称で残っていました。マイクの質も良いので相手の声まではっきり録れていました。撮影中はカメラ指示ランプが白く点灯するので、店内で使うときは周囲への配慮もお忘れずに。
音楽を流しながらでもしっかり持つ210mAhバッテリー。意外と良い音質とオープンイヤーの音漏れ

Rokid Ai Glasses Styleは、210mAhのバッテリーを搭載。最大12時間駆動、約20分で80%まで充電できる仕様です。使い方ごとの目安は連続音楽再生で約6時間、連続動画撮影で約45分。残量はHi Rokidアプリのホーム画面で確認でき、音量や写真撮影、録画、録音もここから操作できます。
深圳では音楽を再生しながら使っても、バッテリーはしっかり持ちました。前作の上位モデルは香港で翻訳やナビをフル稼働させると半日で警告が出ていたので、ディスプレイがない分の余裕は大きい印象です。音楽の音質は意外と良い印象。ただ、耳をふさがないオープンタイプなので、日本の電車内のように静かな場所では音漏れが気になりました。周囲の騒音も防げないため、使うなら散歩や街歩きが向いているかと。
軽さと自然な見た目を妥協できない方に最適な64,990円のディスプレイレスAIグラス

Rokid Ai Glasses Styleは、64,990円(税込)という価格で、Qualcomm Snapdragon AR1、1,200万画素カメラ、ChatGPTとGeminiに対応したAIアシスタント「Hi Rokid」、210mAhバッテリーを、レンズ込みで実測45.9gのフレームに収めたAIグラスでした。上位モデルからディスプレイを省いたことで、見た目はほぼ普通のサングラスという仕上がりです。
Hi Rokidは深圳でも起動から回答までが速く、目の前の商品を撮って日本語で説明してくれるカメラ翻訳は、中国語のパッケージを前にしたときに頼りになる存在でした。音楽を聴きながら街を歩き、気になったものはハンズフリーで写真や動画に残せるので、街歩きや散歩、海外旅行のお供に軽いAIグラスを探している方には、Rokid Ai Glasses Styleは最高の選択肢になるはず。
気になったのは、簡易な構造のノーズパッドが歩いているうちにずれ始める点と、長時間かけていると重さが少し気になる点。歩きながらの撮影では傾きやブレも出やすく、電車内では音漏れにも注意が必要です。会話の音声翻訳は音声だけだと追いつかないので、翻訳字幕やナビの表示が欲しい方には上位モデルのRokidスマートAIグラスが向いています。私自身も、海外で会話の翻訳を多用する場面は上位モデル、街歩きや散歩はStyleと、用途で使い分けたいと感じました。ただ、軽さと自然な見た目、音声だけで完結するAIとカメラ翻訳という点では、普段からサングラス感覚でAIを持ち歩きたい方にとってぴったりな製品といえました。
良かった点
- ◎レンズ込み実測45.9gでサングラスとして自然にかけられる見た目
- ◎ChatGPT・Gemini対応のHi Rokidは深圳でも起動から回答までが速い
- ◎目の前の商品を撮って日本語で解説してくれるカメラ翻訳が海外で便利
- ◎両手を使わずに写真や3:4の縦長動画を一人称で記録できる
- ◎音楽を再生しながら使ってもバッテリーがしっかり持つ
気になった点
- △簡易な構造のノーズパッドが歩いているうちにずれ始める
- △会話の音声翻訳は音声だけだと追いつかず、字幕が出る上位モデルのほうが向く
- △歩きながらの撮影は傾きやブレが出やすく、オープンイヤーのため電車内では音漏れが気になる












