先日日本での正式発売が発表され、21日の発売を間近に控えたZTE AXON 7。当ブログではその直前に中華通販サイトのGearBest様のご協力のもとレビューを投稿しておりました。AXON 7はQualcomm Snapdragon820をCPUに採用し4GB RAM、64GBストレージを搭載、そして5.5インチのWQHD解像度(2560*1440)のAMOLEDディスプレイを採用したモンスタースペック機。さらにオーディオ性能も非常に高く、加えてGoogleのDaydreamへの対応もアナウンスされている機種です。
そんなモンスタースペック機であるZTE AXON 7は先行して発売されていた海外でもテック系のメディアで話題となっており、爆発スマホとして一躍有名になったGalaxy Note 7、iPhone 7に次いで話題のスマホと言っても過言ではないでしょう(希望)。今回はそのAXON 7と比較されることが多く、同じくモンスタースペック機であるOnePlus 3と本機を比較レビューしていきます。
Snapdragon 820機としては当ブログでは、これまでSONY Xperia X Performance、Leeco Le MAX 2、OnePlus 3、そしてZTE AXON 7とレビューしてきましたが、特に秀でていた性能のOP3とAXON 7、どちらが個人的には気に入ったか、徹底比較していきます。(Le MAX 2はモニター企画で出したものの戻ってきておりません。これに関しては後日リリースを出しますが、法的措置も含めて検討中です。)
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スペック
型番 | OnePlus 3・A3000 | ZTE AXON7・A2017G |
---|---|---|
ディスプレイ | 5.5インチ・Optic AMOLED | 5.5インチ AMOLED |
解像度 | 1920*1080 | 2560*1440 |
CPU | Snapdragon820 | Snapdragon820 2.15GHz |
動作周波数 | 2×2.2GHz,2×1.6GHz | 2.15GHz |
RAM | 6GB | 4GB |
ストレージ | 64GB | 64GB |
バックカメラ | 1600万画素・F2.0・IMX298 | 2000万画素・F1.8 |
フロントカメラ | 800万画素 | 800万画素 |
指紋認証 | 搭載・前面 | 搭載・背面 |
バッテリー | 3000mAh・Dash Charge | 3250mAh・QC3.0 |
重量 | 159g(実測) | 179g(実測) |
大きさ | 152.7*74.7*7.35mm | 151.7*75*7.9mm |
ネットワーク |
WCDMA: Bands 1/2/5/8
FDD-LTE : Bands 1/3/7 TDD-LTE: Bands 38/39/40/41 TD-SCDMA : Bands 34/39 CDMA EVDO: BC0 |
TD-LTE:Band 38/40/41
FDD-LTE: Band 1/2/3/4/5/7/8/19/20/28AB UMTS: Band 1/2/4/5/8 GSM: Band 2/3/5/8 |
比較にあたって、まずは両機種のスペックを確認しておきます。どちらもSnapdragon 820を搭載し、64GBのストレージを搭載していることには変わりありませんが、クロック数の面で若干の差異が見られます。また、RAMに関してはAXON 7が4GBなのに対し、OnePlus 3がスマホ界最大の6GB RAMとリード。対してカメラの性能や、ディスプレイ部の性能についてはAXON 7が上回っています。
バッテリー容量については、AXON 7の方が若干多め。また、高速充電規格は、OnePlus 3がOPPOの独自規格であるDash Chargeを採用するのに対し、AXON 7は対応製品の多いQualcomm QuickCharge 3.0となっています。
対応ネットワークに関しては、今回の比較対象のOnePlus 3が中国版のA3000であるのに対し、AXON 7がグローバル版のA2017Gである点でハンデがあるものの、AXON 7の方が圧倒的に多くの周波数帯に対応しています。
スペック表だけを見てみますと、どちらも一長一短といったところで互角に近い印象を受けますね。以降は実機を用意して比較していきましょう。
ベンチマーク
ベンチマークは再測定を実施 |
「性能」というものを比較するにあたって、ゲームのプレイ感や日常使用での動作について触れることが一般的には多いでしょう。しかし、Snapdragon820機であれば、日常使用では完全にヌルサクであり、OnePlus 3とAXON 7も例外ではなく爆速です。通常使用では比較のしようがありません。また、性能差が出るようなゲーム(デレステなど)をプレイしない人間のため、こちらも該当せず。
AXON 7
OnePlus 3
ディスプレイ
OnePlus 3も、AXON 7もともにディスプレイの色見に関しては調整することが可能となっています。そのため、ディスプレイの発色の傾向(尿液晶や青みがかかっているなど)に関してはコメントを避けておくべきでしょう。ただ、鮮やかさの面ではAXON 7に分がある印象です。
写真は輝度を最大にした状態での比較画像。ISO640でシャッタースピードは1/80で試聴用の音源をAXON 7(右)からOP3(左)へコピーしているところを撮影したもの。明るさの面ではAXON 7が圧倒的であることが分かります。
カメラ
AXON 7 |
OnePlus 3 |
AXON 7 |
OnePlus 3 |
AXON 7 |
OnePlus 3 |
暗所撮影に関してはOnePlus 3に分があります。色の表現・ノイズの量の面でAXON 7は若干劣ってしまっている印象。また、手ブレも若干AXON 7はしてしまっていますね。
豊富な撮影モードの AXON 7 |
シンプルなOnePlus 3 |
カメラのアプリに関しては、OnePlus 3のアプリが必要最低限の機能に絞られているのに対し、AXON 7ではカラーフィルターだけでなく魚眼モードを始めとしたもの、加えて長時間露光モードなど、シーンに合わせて様々な撮影モードが選択可能となっています。食事の画像の撮影一つとっても、撮影時からいじくり回せるというのは男子でも嬉しい点で、AXON 7に軍配が上がります。
オーディオ性能
先日、AXON 7のオーディオ性能に関しての徹底レビューを投稿し、ちょうどZTE Japanのお漏らし発表に被ったこともあり大反響を頂きました。ブロガー冥利に尽きますね。さて、そんなオーディオ性能ですが、この差は圧倒的です。
AXON 7は前面にフロントステレオスピーカーを搭載する |
スピーカーの性能に関しては、もはや比較するのが失礼です。OnePlus 3が本体下部側面にモノラルスピーカーを搭載するのに対し、AXON 7はフロントステレオスピーカー。音の解像度も広がりも、ステレオ感も全く異なっています。また、前回のレビューでは触れませんでしたが、AXON 7にはDolby Atmosを搭載。さすがにスマートフォンのスピーカーという非力なものですので限界こそありますが、擬似的なサラウンドも再生可能です。
バッテリー性能
AXON 7 |
OnePlus 3 |
午前7時51分に充電を開始し、満充電の完了がAXON 7が9時23分、OnePlus 3が同59分という結果でした。開始時の容量が1%異なっていますが誤差程度でしょう。充電にかかった時間はAXON 7で1時間32分。OnePlus 3が2時間8分で36分の差がありました。なお、DashCharge対応充電器を使用した際はOnePlus 3は1時間39分で満充電できており、QC3.0では性能を発揮できなかったと言える結果ですね。
どちらにせよ、AXON 7の方が満充電までの速度は短く、また、対応する充電器の数も多いため充電の面では上といったところでしょうか。
なお、バッテリーの性能に関しAnTuTuテスターでテストした結果は写真の通り。OnePlus 3の方がスコアが高いのですが、その基準が全くわからずなんとも言えないのが本音。実際に使用してみた印象としてはAXON 7の方がバッテリー持ちがいいようにも感じたのですがなぜでしょうか…(容量が異なるというのも当然有りますが)
デザインなど
最後の最後に筐体などについても確認してみます。背面のデザインはどちらも似たり寄ったりですが、AXON 7の方が丸みを帯びている形状です。また、AXON 7は背面に指紋認証センサーを搭載しているのに対し、OnePlus 3は前面に搭載。個人的には前面指紋センサーの方が使い勝手が良い印象を持っています。
筐体の丸み具合は側面から見ると一目瞭然。AXON 7はOnePLus 3に対して若干厚めとなっていることもあり、その分丸みを帯びさせて持ちやすくしています。
なお、重量はAXON 7が179g。OnePlus 3が159gと20gの差があります。179gでも「重い」というレベルではないので好みの問題でしょうか。個人的には179でも全然問題ないとは思いますが。
総評・マルチメディアも重視したい私はAXON 7
ZTE AXON7は現在4GB RAM/64GBストレージのモデルについては、Expansysで約48,000円(送料別)、AliExpressでは450ドル台~、Amazonでは52,000円~で販売中。なお、今回製品提供をしていただいたGearBestではクーポンコード”ZTEGB“で414ドルとなります。