当ブログでは、これまでも多くの製品をレビューしてきていました。殊に、デュアルカメラスマートフォンに関しては、Huawei Honor V8から多くの機種をレビューし、その可能性について多くの関心を払ってきました。そんなデュアルカメラのスマートフォンの中でもカメラの性能はもちろんのこと、スマートフォン自身のスペックも含めて特に気に入っている機種がHuawei Mate 9とOnePlus 5。
どちらの機種も、ハイエンドなプロセッサーに高解像度のデュアルカメラを搭載した各社のフラグシップモデル。両機種とも提供品ではなく自腹購入品であり、また、登場した時から気になっていた機種。そんな2機種に関して、今回はその売りでもあるカメラ、特にデュアルカメラの性能を本機でチェック。スマホではカメラも妥協できない!という方は必見です。
【特集・中華スマホ】中華スマホもカメラで選べ!デュアルカメラ搭載機種など、手軽に高画質撮影できる中華スマホ5選!
Leicaとの協業で出来上がったカメラのHuawei Mate 9
各機種に関しても一応解説。まず、最初はLeicaとの協業によって誕生したデュアルカメラの第2世代を搭載したHuawei Mate 9。SoCにはHiSiliconのKirin 960、4GB RAM、64GBストレージを搭載し、6インチ1920*1080ディスプレイのHuaweiのフラグシップモデル(当時)。昨年12月の国内販売当初は、あまりの人気に1ヶ月以上にわたって品薄となった機種でした。
|
Leica風になったカメラのUI |
肝心のカメラの性能は、2000万画素(モノクロ)+1200万画素(カラー)の組み合わせを組み合わせたデュアルカメラ。光学式手ぶれ補正や、像面位相差フォーカスの導入によってフォーカスの精度も向上させた機種でした。
【Huawei Mate 9】第2世代ライカカメラ搭載。注目の最新機種、Huawei Mate 9フォトレビュー!
【Huawei Mate 9】ボカシもエフェクトも自由自在、ライカカメラの実力は伊達じゃない。Huawei Mate 9レビュー
自撮りのOPPOが仕掛けるOnePlus 5の本気のカメラ
対するOnePlus 5は、これまでのOnePlusの機種と同様時代の最先端のスペックを搭載。Snapdragon 835に、6/8GB RAM、そして64/128GBストレージと、テンコ盛りのスペック。シンプル・イズ・ベストを地で行きながら、その時々の最強スペックを手に入れることのできる端末で人気を博しています。
|
シンプルさを極めたカメラUI |
OnePlus 5のカメラは2000万画素+1600万画素のデュアルセンサー仕様で、単純な比較ではHuawei Mate 9よりもサブセンサーの解像度は上。OnePlusといえば、OPPOの傘下であり、そのOPPOは自撮りに特化したスマートフォンで中国国内でヒットしたブランド。そんなところから、カメラの性能は十二分に期待できるものになっていました。
風景写真では、両機種ともなかなかの実力を発揮
|
Huawei Mate 9 成田空港にて |
|
OnePlus 5 成田空港にて |
|
Huawei Mate 9 成田空港にて |
|
OnePlus 5 成田空港にて |
|
Huawei Mate 9 新千歳空港にて |
|
OnePlus 5 新千歳空港にて |
まずは屋内の写真から。3枚とも空港の写真で、自然光が比較的差し込みやすくスマートフォンのカメラでも両機種ともなかなか明るく撮影することが出来ました。すべての写真を「縮小専用」を利用して圧縮しているため細かい表現に関してはコメント出来ませんが、両機種とも遜色ない画質です。
ただ、特に1枚目で顕著に感じたのはOnePlus 5のダイナミックレンジの広さ。座っている人たちがHuawei Mate 9では暗くなってしまっていますが、OnePlus 5では天井の明るさはそのままに両方共写し出しているのは流石です。
|
Huawei Mate 9・小樽運河にて |
|
OnePlus 5・小樽運河にて |
|
Huawei Mate 9・札幌駅前にて |
|
OnePlus 5・札幌駅前にて |
次は風景写真。小樽運河の明るい場面での写真はどちらもコンデジ顔負けの写真を撮れています。Huawei Mate 9では、若干右側の倉庫群に運河の青色が色かぶりしている感があるのは否めませんが…
2枚目の札幌駅は、ちょうど夕暮れ時ということもありスマートフォンのカメラ泣かせの時間帯。それでも、両機種とも思った通りの写真になってくれたのは嬉しいところ。色でいえば、OnePlus 5の若干紫が入っている感じのほうが、個人的には好きな色の出方です。
|
Huawei Mate 9・琴似駅にて:ワイドアパーチャ使用 |
|
OnePlus 5・琴似駅にて:光学ズームのみ |
離れたものにもワイドアパーチャを自由に使えるのはHuawei Mate 9の強み。駅名標を撮影した写真では両機種とも光学ズームを利用し、背景をぼかせるよう工夫してみましたが、ボケ具合ではワイドアパーチャも活用できたHuawei Mate 9の圧勝。映える写真という意味ではMate 9でした。ただし、細かい表現力に関してはOnePlus 5の方が良い感じです。
暗所でも安定した飯テロを実現するOnePlus 5
|
Huawei Mate 9 |
|
OnePlus 5 |
|
Huawei Mate 9 |
|
OnePlus 5 |
|
Huawei Mate 9 |
|
OnePlus 5 |
|
Huawei Mate 9 |
|
OnePlus 5 |
最後の比較対象は飯テロ写真4連発。両機種ともデュアルカメラのメリットを最大限に活かし、背景をぼかしています。(Huawei Mate 9:ワイドアパーチャ、OnePlus 5:ポートレートモード)良い感じで食事が強調されて、まさに「一眼レフで撮ったかなのような仕上がり」になっています。
最初の2枚では両機種ともほぼ互角な画質。ただ、後半の2枚ではHuawei Mate 9とOnePlus 5では目に見えてわかる違いが出ています。
3枚目では、Huawei Mate 9ではうまく露出設定が出来ず、真っ暗な写真に。残念ながら及第点をあげられない仕上がりです。また、4枚目でもMate 9の写真では黒色が潰れてしまい、パスタの上にかかっている海苔が「黒い塊」と化しているのもマイナス。対して、OnePlus 5では全体的に明るく撮影できていることで、海苔の艶も表現できています。
個人的にはOnePlus 5のカメラを推したい
今回は10組の作例を用いて、Huawei Mate 9とOnePlus 5の写真を比較してみました。今回の比較ではOnePlus 5のダイナミックレンジの広さが最後まで言及されるように、一つの写真の表現力の一因となっていました。スマートフォンのカメラはそのセンサーサイズの小ささから暗所は苦手気味。その中でOnePlus 5の撮影性能に関してはHuawei Mate 9と比べても満足しています。
ただし、OnePlus 5では、Huawei Mate 9とは違って撮影後のピント変更(=ワイドアパーチャ機能)は不可能。合成技術による加工でありながら一発勝負となってしまうのは、少々苦しいかもしれません。