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【TicWatch Atlas】二層式ディスプレイと丸2日使えるバッテリー持ち。アウトドア対応の最強スマートウォッチTicWatch Atlasレビュー【PR】

スマートウォッチは数多くの製品が登場しており、24時間の血中心拍数計測や、血中酸素飽和度計測、睡眠やストレス計測といった健康計測機能、加えてGPSを利用した運動計測対応も当たり前になっています。LINEやSNS、メールなどの通知を見れたり、簡易返信ができる機種も多い印象です。

ただ、機種が限られるのがスマートフォンと同じ水準でLINEの返信や、カレンダーの内容を見れる製品。AndroidでいえばGoogleのWear OS搭載機種、iOSでいえばApple Watchというわけ。この高機能な製品は電池持ちが悪かったり、登山やスキーといった過酷な環境での利用には向いておらず、タフネスさと利便性を両立できるベストな選択肢がありませんでした。

今回はTN液晶とAMOLEDディスプレイの二層構造によって圧倒的な電池持ちと、TicWatchシリーズ最高峰の堅牢性を実現したスマートウォッチ、TicWatch Atlasをメーカーより提供していただいたのでレビューします。

TicWatch Atlas スペック

項目詳細
製品名称TicWatch Atlas
サイズ (mm)52.2 x 47.8 x 12.05
重量47.2g
ディスプレー材質サファイアクリスタルガラス
バッテリー容量628mAh (公称容量)
急速充電30分間で65%
スマートモード持続時間90時間
エッセンシャルモード持続時間45日間
搭載OSWear OS by Google™
対応OSAndroid 8.0以上 (※iOS非対応)
チップセットSnapdragon W5+ Gen1ウェアラブルプラットフォーム
メモリーRAM: 2GB / ROM: 32GB
ディスプレー1.43インチ (466×466) 326ppi、AMOLED + 超低消費電力ディスプレイ (FSTN液晶) 二層式ディスプレイ
通信方式Bluetooth 5.2, Wi-Fi: 2.4GHz 802.11b/g/n
衛星測位方式 (GNSS)GPS (アメリカ), GLONASS (ロシア), Galileo (EU), BeiDou (中国), QZSS (日本)
耐久性5ATM防水、オープンウォータースイミング対応、MIL-STD-810H準拠
転倒検出・緊急SOS

TicWatchシリーズのバッテリー持ち、WearOSの利便性をそのままに、もっとアウトドア向けに進化したTicWatch Atlas

まずはこのTicWatch Atlasについてその製品の特徴から解説。TicWatch Atlasはこれまでも多くの製品をご紹介してきた中国MovboiのスマートウォッチTicWatchシリーズの最新製品。TicWatchシリーズは、TN液晶とAMOLEDディスプレイの二層構造によって高性能なスマートウォッチOSであるWearOSを搭載しながらも他社製品を大きく上回るバッテリー持ち時間を実現しているのがポイント。

これまでのTicWatchシリーズもアウトドアを意識し、WearOSの高機能さとバッテリー持ちを活かした製品を登場させていて、昨年はTicWatch Pro 5 Enduroをレビュー。24時間の心拍数、血中酸素飽和度計測機能も搭載したことで健康計測にも便利な製品でした。満を持して登場したTicWatch AtlasはこれまでのTicWatchシリーズの利便性はそのままに、

  • 転倒検出・自動での緊急SOS機能の搭載
    • 高度なセンサーとAIを組み合わせ、転倒や事故による衝撃を検知すると自動的に119(または他の指定した番号)に緊急通報をしてくれるという機能。
    • 事前に登録した緊急連絡先のユーザーにも位置情報を送信することが可能
  • バッテリー持続時間が最大90時間、エッセンシャルモードで45日間に拡大
  • ワークアウトのヒートマップ機能
    • 運動後にどこで最もアクティブだったことをヒートマップ上に表示し、消費カロリーの多かった場面を確認できる機能
      対応する運動は、バスケットボール、ラグビー、サッカー、テニスなどに限られます

を搭載した製品。日常や運動中に便利な機能をグレードアップしているのがポイント。前作のTicWatch Pro 5 Enduroと同様にアメリカ国防総省MIL規格「MIL-STD-810H」に準拠した耐熱、耐衝撃、耐水、耐塵、防湿性能を備えておりアウトドアにも最適なわけです。

アウトドア向けのデザインでも意外と薄型。どこで使っても違和感のない仕上がり

まずはパッケージと同梱品から確認。パッケージ自体は白をベースに本体のイラストが描かれたシンプルなもの。他社のスマートウォッチが立方体型のパッケージに対して、TicWatchシリーズは縦長のパッケージを採用。そのパッケージに合わせる形で説明書や安全ガイドについても縦長のものが封入されています。あとは、USB Type-Aの充電ケーブルが付属するのみのシンプルな構成です。

本体デザインは米軍国防総省規格に対応した耐衝撃や、防水、防塵性能を持っていながらもスポーティーさを抑えた仕上がり。すこし文字盤の周りにスポーツさを感じさせるものの、ビジネスの場で利用しても違和感のない範囲のデザインになっています。画面はサファイアクリスタルガラスを採用したことで、ディスプレイへの傷を防いでいます。

画面の右側には回転クラウンを配置。一部の操作をこの回転クラウンでできるようになっており、通知を確認したり、音楽再生のボリュームを調整するくらいであれば回転クラウンだけで画面をタッチせずに行うことが可能です。背面にはHD PPG心拍センサー、SpO2センサー、皮膚温度センサーを配置。また、充電端子は過去のTicWatchシリーズと同じ接点型の端子を用意しています。

バンド部分は若干スポーティーさを感じさせる仕上がりに。全体的にギザギザの入ったものになっていて、これによって汚れが付きづらいようになっているのもポイント。ストラップの穴はかなり細かく用意されていることもあり、手首のサイズぴったりに合わせることができました。

二層式のディスプレイは健在。視認性の高いTN液晶とAMOLEDディスプレイで通知や時間を簡単に確認可能

TicWatch AtlasをはじめとするTicWatchシリーズの特徴といえば、AMOLEDディスプレイとスポーツウォッチでおなじみのデジタル表示が可能なTN液晶を一つの画面でっ表示できるようにした二層式のディスプレイ。これによって、スマートウォッチとして利用するときはAMOLEDディスプレイを、単純な時計として使うときには電池消費量が圧倒的に少ないTN液晶を、というように使い分けることができるようになっています。

FSTNディスプレイでは、日付、時間、歩数、心拍数、そして本体のバッテリーの状況をデジタルウォッチ形式で簡単に確認できるようになっているのがポイント。表示画面自体は非常にシンプルですが、シンプルだからこその時間の確認しやすさが便利なわけ。FSTN液晶にもバックライトを搭載しており、昼間はもちろんのこと、夜間暗い場所で時刻を確認しようとしても見やすくなっています。

高機能な画面は1.43インチのAMOLEDディスプレイを採用。解像度は466×466の画素密度326PPIの高精細で、また、発色性の良さに定評のあるAMOLEDによって明るい場所であっても表示内容が見やすくなっているのがポイント。時計の顔でもある文字盤・ウォッチフェイスのデザインはWearOSらしくTicWatch・TimeShowアプリで選べるもの以外にも多くのデザインを利用可能。クラシカルなアナログ型のものから、デジタルライクなものまで幅広いデザインを用意しています。

文字盤を左右にスワイプすることで”タイル”でウォッチ内の各アプリのウィジットを表示させることが可能。TicWatchに標準でインストールされているTicHealthアプリの中でいえば、運動、歩数の状況のサークル、睡眠状況、心拍数状況、血中酸素飽和濃度のグラフなどをタイルとして表示することが可能。

このほかストレスの計測状況や日の出、日の入りまでの時間を示す”太陽”といったタイルもデフォルトでは表示されます。サードパーティーのアプリでも、Googleカレンダーの”次の予定”や、Outlookアプリの予定表示、ポモドーロタイマーのFocusToDoの計測開始ができるタイルも利用でき、よく使うアプリなどのタイルを表示しておくことで便利に利用できる印象でした。

画面を上から下にスワイプすると、クイック設定ツールが表示。飛行機に乗る際には必須の機内モードや、スマートフォン側の音を鳴らして見失ったスマホを探す機能、お休みモードやマナーモード、シアターモードなどにワンタップでアクセスできるようになっています。スマートフォンと接続している状態では、写真のように画面下部に緑色のマークが表示され、何らかの理由で接続が切れているときには赤色のマークで分かるようになっているのもうれしいところ。

Google Fast Pairに対応し、セットアップはスムーズ。最小限の設定で利用開始。緊急通報機能も新たに採用

TicWatch AtlasはGoogleの高速ペアリング技術であるGoogle Fast Pairに対応。セットアップ待ちの状態にしておけば、スマートフォン側にセットアップのポップアップが表示されてそのままペアリングを行えます。本機のセットアップにはMobvoi Healthアプリが必要で、未インストール時にはこのポップアップからGoogle Playに遷移して簡単にインストールすることも可能でした。

一昔前に比べてWearOSのスマートウォッチのセットアップ作業はかなり簡略化されており、利用規約に同意したら、インストールするアプリを選択。このアプリもスマートフォンにインストールしているアプリの中からWearOSに対応しているものを自動で選択してくれるため、いちいちGoogle Playを探しに行く必要もないのも楽になった印象です。

Mobvoi Healthアプリでは、Ticwatch Atlasで収集した心拍数や心臓の健康状態といった健康データ、アクティビティ状態、睡眠状況、ストレスに直近の運動でのVO2 MAXといった諸データを一目で確認できるようになっています。好みやすさは正直、Amazfitをはじめとした他社のスマートウォッチともあまり変わらない感じの印象です。

下のメニュータブから”設定”を選択すると各種設定を表示可能。現在のTicWatch Atlasのバッテリー残量や、ウォッチフェイスの変更、タイルの変更などもここから可能。Atlasの画面上から開く設定とほぼ同内容をMovboi Healthアプリから変更できるのもポイントで、画面の表示時間から心拍数計測の頻度まであらゆる設定項目をアプリ上から変更することが可能です。

TicWatch Atlasで新登場したのが緊急通報機能。回転クラウンを5回素早く押したり、スマートウォッチが転倒を検出した際に自動的に事前に設定した緊急通報先(119や110、911などを設定可能)に通報し、それに加えて登録した緊急連絡先にも位置情報を送ることができるというもの。Apple Watchではすでに備えている機能ですが、これにTicWatchでも対応したものです。

実際に回転クラウンを5回押してみると通知音が鳴りながらカウントダウンンを開始。このカウントダウン中に何の操作も行わない場合は、自動的に緊急通報先に電話をつなぎ、連絡先として登録した人に対してショートメッセージと位置情報を送信します。転倒検知は1分間待機画面になり、1分以内に取り消せば通報しないという感じ。キャッチボール中に一度誤作動しましたが、この音で気づいたため通報せずに済みました。スキーなどの際には、スキーで転んだだけで通報してしまう可能性があるため、転倒検知はOFFにしておくと良いかもしれません。

心拍数や血中酸素飽和度を24時間体制で計測。健康状態を常に確認可能に

TicWatchの特徴は24時間計測に対応した高度な心拍数、血中酸素飽和濃度(SpO2)、ストレス、睡眠計測機能。健康状態に関する情報を一通り常に監視することが可能。WearOS搭載のスマートウォッチの場合、こういった計測機能と画面常時ON機能を併用すると信じられない勢いでバッテリーがなくなってしまいますが、TicWatch Atlasの場合は前述の二層式のディスプレイのおかげで全く心配無用。ほしい情報を常に計測し続けることができます。

アクティビティ計測の基本となる歩数、エクササイズの記録や、アクティブ時間に関しては上のように常時計測。一日あたりはもちろんのこと、週単位、月単位でどれだけ歩いているかなどもグラフで確認できるようになっています。

スマートウォッチの多くが、どれだけ階段を登ったのかというのも計測するのがトレンドのようで、TicWatch Atlasも多分に漏れず自動で階段を登った回数の計測機能も備えます。おおよそ3メートル、約16段分を歩道橋だったり、駅だったりの階段で登ると自動的に計測される感じ。1月の場合は、1日あたり平均して13階分登っているよう。階段は1回分登ると17kcalほどになるようなので、1日あたり221kcalは階段で消費できているのかも。

心拍数についても上のように常に計測し続けているため、外を歩いたり、お酒を飲んだ後に散歩したときの心拍数の上昇もしっかりと記録。心房細動や期外収縮、頻脈/徐脈についてもその傾向を収集。Mobvoi Healthアプリ上では”ハートヘルスモニター”として、心拍数などのデータに異常がないかを監視して異常がある場合には通知してくれるようになっています。

※TicWatch Atlasは医療機器ではないため、本機器で計測した結果はあくまでも参考値です

心拍数と同じように血中酸素飽和濃度(SpO2)についても自動で計測。就寝時やたまに91%という結果を出していることが気になりますが、おそらくうまく計測できていなかっただけだと思われ、基本的には高い数値であることを確認出来て満足。平均酸素飽和濃度を示してくれ、これが高い状態なのでおそらく問題ないのかなと。

ストレスについては、本機は光電センサーで計測した心拍数変動(HRV)データをもとに演算して計測。スマートリングのAmazfit Helio Ring(レビュー)は皮膚電気活動(EDA)センサーを利用して計測しますが、TicWatchは他のスマートウォッチなどと同じく心拍変動を利用。上のグラフでは水曜日のストレスが高まっていますが、これは飲み会の結果と思われます。飲み会は体にはストレスを与えているという身も蓋もない結論がわかりますね。

睡眠計測では全世界のユーザーとの比較機能まで搭載。また、アプリと組み合わせていびきの計測も可能

以前ご紹介したAmazfitの睡眠アドバイスAIサービスであるZepp Auraをはじめ、スマートウォッチの世界では睡眠に関してのデータを高めることが流行りになっています。TicWatchでもMovboi Healthアプリと組み合わせて高度な睡眠計測と、おせっかいといえるほどの睡眠アドバイス機能を搭載。午前0時を過ぎて寝ると、このようにお怒りのメッセージが表示されて、「今週は3日も遅く寝ているぞ!」としかられるほど。

毎日の睡眠結果については、このように睡眠の総合スコアや、睡眠段階の割合、心拍数や血中酸素飽和度、呼吸数の推移を確認可能に。また、皮膚温度センサーを利用して、自身の普段の皮膚温度とくらべてどのような状態かを教えてくれるようになっています。極端に温度が高い場合などは、体調が悪化しているという指標になるわけ。

また、過去のデータとの比較も自動的に作成。これに加えて、世界の利用者との睡眠時間や就寝時刻、平均起床時間との差も確認できるようになっています。TicWatchユーザーの平均睡眠時間は6時間20分、就寝時間は22:53、起床時刻は7:25のよう。平均睡眠時間と終身、起床時刻が合ってない気がしますが、おそらく超遅寝、短時間睡眠の人が平均をおかしくしているのかもしれません。

Movboi Healthアプリを組み合わせることで利用できる面白い機能が、睡眠導入音楽の再生機能といびきの計測機能。睡眠導入音楽は無料で利用できるのは焚き火の音とキッチンサウンドくらいですが、いびき計測機能は記録期間を短くても良ければ無料で利用し続けられるようになっています。就寝時にアプリ側で”今から寝る”にして枕元においておけば、いびきを自動で録音して分析。私の場合、口を開けて寝ることがあるため鼻呼吸用のテープを利用していることもあってかほぼいびきはなく静かなもの。こうやってその効果を確認できるのも良いですね。

週単位での分析機能も搭載。1週間の中での睡眠時間の推移、就寝時間、起床時刻の推移だけでなく心拍数の状況や酸素飽和度、呼吸数に皮膚温度の状態についてもわかりやすくグラフ化してくれました。

月のデータではカレンダー形式でどの日の睡眠状況が良いのか悪いのかを表示してくれます。私の2025年1月は要注意と、要改善が半分近くの日程になっているのがなかなか厳し目。心拍数や血中酸素飽和度、呼吸数、皮膚温度も月単位のグラフを作成してくれ、体調の変化などを一目でわかるようにしてくれます。

睡眠状況などはGoogle Fitに対してもGoogleの提供するヘルスコネクトを利用することで連携が可能。Google Fitでは寝床に入った時間と、実際に就寝した時間を分けて時間を出せるようになっており、同じデータを利用しつつ別の観点からもデータを確認できます。心拍数や睡眠の段階についても同じように記録できるようになっていました。

高精度なGPSでランニングやサイクリングの結果を簡単計測。運動中は心拍数を画面の色で確認可能

TicWatch Atlasでは110種類以上のスポーツモードから運動を選んで計測が可能。複数の衛星測位システムを組み合わせるマルチGNSSによる高精度測位を可能としているため、その軌跡を正確に記録できるようになっているのもポイント。実際に軽いランニングやサイクリングの場面で利用してみました。

計測中はAMOLED側の画面だと持続時間やペース、速度に距離といった情報をコンパクトに表示。また、上にオレンジ色で表示されているラインは心拍数ゾーンがどの程度の状態なのかを表示してくれているもの。オレンジの場合は心拍ゾーンが有酸素運動(自身の最大心拍数の70~90%)の状態を示しています。これより上の場合は紫色の無酸素性(90~99%)、下の場合は黄色の脂肪燃焼(70~90%)というふうに別れて表示されます。

この心拍数ゾーンの表示はTNディスプレイ側で運動状況を表示した際にもバックライトの色で確認ができるようになっています。上の場合は緑色なのでウォームアップ(50~60%)の状態。ただのウォーキングでは余程の坂を登らない限り心拍数が急上昇するというわけではないと思うので、このくらいなのかなと。

運動中はAMOLED側の画面はスワイプすることで地図を表示したり、心拍数の状況を確認したり、スマートウォッチや本体で再生している音楽を操作する画面にも遷移可能。このデータカードについては表示内容を好みに応じて変更することもできます。

計測した運動の結果はMovboiアプリに自動的に記録。ランニングであれば心拍数の推移、ペース、ケイデンス、歩幅をグラフで確認ができます。また、実際に走った距離・ルートについても地図を表示して視覚的に確認もできるようになっているのもポイント。この地図の中のオレンジ色の線が実際の軌跡ですが、線の色でどれだけ体に負荷がかかっているかを見れるようになっています。

サイクリングの結果についても同じようなイメージに。サイクリングでは歩幅やケイデンスといった概念はないので、心拍数と速度、距離の情報のみという感じ。ランニングでも、サイクリングでも他の運動についても、回復時間という欄も追加。どれだけの時間休憩すれば次のトレーニングを開始できるかを表示してくれる機能です。

WearOSだからこその見やすさ。LINEは過去の履歴も確認できる便利さが嬉しい

心拍数計測や睡眠、運動計測だけなら多くのスマートウォッチがそれらの記録を簡単に実現できるのは周知の事実。ただ、TicWatch Atlasの大きな違いはWearOSに対応することで、スマートウォッチ向けのアプリを自由に追加して入れられること。実際にはそこまでそのアプリを普段から見るということは無いのですが、ちょっと気になるときにその情報にアクセスできるのが重要な場面も。

一番その効果を実感するのが、通知の表示機能とそれへの返信作成、そしてLINEアプリを表示できること。通知はスマートフォンに表示されるものと全く同じものを参照できるため、メールであれば本文も見れますし、天気予報など画像付きのものならその画像も確認できるわけ。一度に確認できる情報量が多いことでわざわざスマートフォンを取り出さなくても十分使えます。

LINEアプリでは過去の履歴を確認することも簡単に可能。通常のLINEアプリと同じようにトークの一覧を表示し、その履歴を確認ができるようになっています。もちろんそのまま返信を作成することができるようになっていて、簡易スタンプを選択したり、キーボードを表示して入力したり、音声入力することも可能。待ち合わせの場面や、移動中スマートフォンを取り出すのが面倒なときでもすぐに確認、メッセージ送信が可能です。

通知に関してはこのようにアプリ名、そのアイコンも一緒に表示してカード型で確認できるようになっています。複数の通知が溜まっているときには本体の回転クラウンを回せば一気に他の通知の内容を見ることも可能。なお、通知が届いた際には軽くスマートウォッチが振動し、すぐに手首を傾ければ自動的に画面が切り替わり通知の内容を確認できるようになっているのも使い勝手を考えている設計で好感が持てました。

他のアプリについてはOutlookを個人的には愛用。会社のOutlookアカウントも私物スマホに入れているのですが、この会社のメールについてもTicWatch上から確認できるのがかなり便利。とりあえずサッとメールの中身を確認して、必要な場合にはスマホを出すというのができるわけです。最近は性能が高いのが当たり前で触れませんでしたが、本機はQualcommのスマートウォッチ向けプラットフォーム、Snapdragon W5+Gen1を採用しているため、アプリはどれもサクサク動作してくれストレスフリーでした。

丸2日は余裕で使えるバッテリー持ち。急速充電ですぐに充電も完了できるのも嬉しい

TicWatch Atlasは628mAhのバッテリーを搭載。これと超低消費電力のTN液晶を組み合わせることでスマートモードで90時間のバッテリー持ちを実現しているとのこと。実際にはリアルタイムの心拍数測定を利用したり、運動計測を利用することで印象としては丸一日利用すると40%ほどバッテリーを消費する感じ。だいたい丸2日は余裕で使えるという感じと思っておくのが良さそう。その場合、1泊2日の出張程度では充電ケーブルなしで行けるのでバッテリーに対しての不安を持たずに持っていけるのが嬉しいところかも。

TicWatch Atlasでは30分間で65%まで充電ができる急速充電に対応。それこそ丸2日間利用したという場合には、帰宅後に充電する際に急速充電で一気にバッテリー容量を回復できるので入浴中に充電が完了できるくらい。写真のように58%の残量から充電した場合は100%に達したのは50分後という感じ。お風呂に入って少しのんびりしている間に100%まで充電できるという感じで、十分なスピードなのが嬉しいポイントでした。

妥協の無い仕上がりのスマートウォッチ。WearOSの便利さ、アウトドアの計測、バッテリー持ちの何でも入りモデル

今回レビューしたTicWatch Atlas。数多あるスマートウォッチの中でもかなり珍しいAMOLEDディスプレイとTN液晶の2層構造によってWearOSの高機能性を持たせつつ丸2日間は使えるバッテリー持ちを実現した製品。米国国防総省のMIL規格に準拠した耐水、防塵、耐衝撃性を備え登山などのハードなアウトドアでも安心して利用できるのが魅力的な製品。24時間の心拍数測定や血中酸素飽和度測定といった健康管理機能もバッチリ搭載しています。

TicWatch Atlasは現在49,999円で販売中。アウトドアにぴったりな性能と圧倒的なバッテリー持ち、WearOSとQualcomm Snapdragon W5+ Gen1による高性能さ、あらゆる健康指標の計測、マルチGNSSによる高精度な位置計測を組み合わせた運動モードなど、すべてにおいて妥協をしたくない方に最高の製品です。

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています