深圳のHONOR旗艦店で見たHONOR Robot Phone。0.8秒で飛び出すジンバル、発表前のMagic9でARRIのLUTを試す
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【深圳訪問記】4,499元からで発表された「HONOR Magic9」シリーズを発売前に深圳のHONOR旗艦店で実機チェック。ARRIのLUTで撮る映画撮影モードや2億画素デュアル、0.8秒でチタン合金ジンバルが飛び出す「HONOR Robot Phone」のYOYOの顔追尾まで徹底レポート

深圳のHONOR旗艦店で見たHONOR Robot Phone。0.8秒で飛び出すジンバル、発表前のMagic9でARRIのLUTを試す

当ブログでは中国メーカーのスマートフォンやタブレットを数多く紹介してきており、HONORの製品もタブレットのHONOR MagicPad 2やノートPCのHONOR MagicBook X14をレビューしてきました。HONOR MagicPad 2は2025年のベストバイにも選んだほど。ただ、中国国内向けの最新機種は発表内容を追うことはできても、実機に触れる機会はなかなかありません。2026年9月に深圳を訪れた際、Xiaomi旗艦店に続いて足を運んだのが、ショッピングモールのMixCに入っているHONORの旗艦店です。

ちょうどHONOR Magic9シリーズの発表を9月28日に控えたタイミングで、店頭はすでに予約受付が始まっており、発表前の実機がそのまま触れる状態で置かれていました。Magic9シリーズはその後、予定どおり9月28日に北京で発表され、同日に中国で発売されています。もう一方の目当ては、8月18日に発売したHONOR Robot Phone。本体の上端からチタン合金のジンバルカメラが飛び出す、あの機種です。店員さんがジンバルとAIアシスタントのYOYOを一通り動かしてくれたので、Robot Phoneについては機構から撮影機能まで細かく確認できました。Magic9シリーズについては、訪問時に店頭で確認できたことに、9月28日の発表で明らかになったスペックと価格を合わせて紹介します。

MixCのHONOR旗艦店。9月28日発表のMagic9シリーズが予約受付中だった

Xiaomi旗艦店からMixCへ移動する途中、LenovoやRAMAXELの看板を掲げた高層ビルが並び、その先にはHUAWEIの巨大なファサードもありました。中国のガジェットメーカーの本拠地を歩いているという実感がわいてきます。

MixCの入口に着くと、サインのすぐ横のガラス面にはもうHONOR Magic9シリーズの大きな広告。発表まで1週間という段階で、モールの一等地の広告枠を押さえていました。HONOR旗艦店のガラス面には、緑の大きな「9」と「新製品」の文字。隣のウインドウにはARRIのロゴが入り、店内の奥ではMAGIC9のサイネージが光っているという気合の入れ具合。入ってすぐの卓がRobot Phoneの体験卓、そしてその奥にMagic9シリーズ、さらに撮影アクセサリーの卓という配置で、Magic 9とRobot Phoneの2つがHONORの最注力プロダクトといったところ。

HONOR Magic9 Pro Maxの「超高精細デュアル2億画素、手のひらの映画カメラ」。ARRIと共同開発した2億画素デュアル

HONOR Magic9 Pro Maxの展示機と「超高精細デュアル2億画素、手のひらの映画カメラ」の画面

眼の前の卓に載っていたのが、グリーンのHONOR Magic9 Pro Max。画面に出ているコピーは「超高精細デュアル2億画素、手のひらの映画カメラ」で、2億画素のカメラを2つ積んだ映画撮影機という打ち出しです。製品名の下には「ARRI共同開発」の文字が入り、ドイツのシネマカメラメーカーARRIとの協業をアピール。ホーム画面にもARRIの色彩科学やシネマ風の写真を紹介するウィジェットが並んでいました。

背面の左上には、大きな円形のカメラユニットと2つの丸いレンズ。大きな円の中にはARRIのロゴが入り、縁には刻印がぐるりと回っています。ARRIの名前を背面のカメラに堂々と入れてくるあたりに、協業を前面に出す姿勢がそのまま表れています。手に取ると、画面の下部に「さらなる体験は9月28日の発表会で解禁!」という通知が出ていました。店頭に置いてあるのは、スペックを明かさないまま見た目と一部の機能だけを先に触らせる展示という感じです。

HONOR Magic9シリーズの展示台と機能POP

展示台には白とイエローのモデルも展示されていました。9月28日の発表で、店頭では伏せられていた中身も明らかに。HONOR Magic9 Pro Maxは、Qualcommの2nmプロセスの第6世代Snapdragon 8の最上位版であるSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6を積み、CPUの最大クロックは5GHz。メインカメラと望遠をどちらも2億画素とし、バッテリーは8,800mAh、充電は100Wの有線と80Wのワイヤレスに対応します。価格は6,499元から。展示台に並んでいた3台のうち、Pro Max以外の2機種は第5世代Snapdragon 8 Eliteを積むモデルでした。

HONOR Magic9シリーズのスペック

項目Magic9 Pro MaxMagic9Magic9 Super Edition
SoCSnapdragon 8 Elite Extreme Gen 6第5世代Snapdragon 8 Elite第5世代Snapdragon 8 Elite
ディスプレイピーク輝度10,000nit6.37型 ピーク輝度10,000nit6.81型
メインカメラ2億画素 f/1.572億画素 f/1.92億画素 f/1.9
望遠2億画素 f/2.62億画素 f/2.65,000万画素 f/2.4
その他のカメラ正方形のインカメラ―1,200万画素超広角/5,000万画素インカメラ
バッテリー8,800mAh8,000mAh11,000mAh
充電100W有線/80Wワイヤレス80W有線/50Wワイヤレス80W有線/50Wワイヤレス
価格6,499元〜4,999元〜4,499元〜
HONOR Magic9の映画撮影アプリとHONOR Magic9 Super Editionの価格未定表示

右側にはイエローのHONOR Magic9 Super Editionも置いてありました。画面に出ていたのは「新世代のタービン冷却」で、高回転のファンで冷却して性能を安定させる、という能動冷却をうたう内容です。訪問時点では価格の欄が「価格未定」の表示でした。9月28日の発表で決まった価格は4,499元からと、シリーズでいちばん手ごろな設定。6.81型の大画面に、HONORが9月14日に先行して公表していた11,000mAhの青海湖バッテリーを組み合わせ、SoCは第5世代Snapdragon 8 Eliteです。価格を抑えつつ、大容量電池とファンによる冷却で長時間の高負荷に振ったモデルというわけです。

HONOR Magic9と業務用のカメラARRI Mini LFの実写比較も展示。色合いの正確さに自信のモデル

Magic9とARRI Mini LFの実写比較デモ

店頭デモで目を引いたのが「Magic9とARRIシネマカメラの実写比較」です。カラーチャートを持った人物を同じ構図で撮り、上がHONOR Magic9シリーズ、下がARRI Mini LFという並べ方。スマートフォンのメーカーが業務用シネマカメラを名指しで横に置いてくるのは、なかなか強気な見せ方です。画面上で見る限り、肌の色とチャートの色はかなり近いところまで寄せてありました。

ARRI-8170(レトロ)のLUTを当てた作例

LUT(ルックアップテーブル)を当てた作例も全画面で確認できます。こちらは「ARRI-8170(レトロ)」で、説明文は「復古調で懐かしい映画の色調、ハイライトは柔らかく広がり、シャドウは温かくしっとり」というもの。HONOR Magic9では14種類のARRI Look LUTを搭載しており、様々な色合いを楽しめるようになっているようでした。

HONOR Magic9のカメラアプリとARRIシネマモード

こちらはシルバーのHONOR Magic9。第5世代Snapdragon 8 Eliteを積む、シリーズの標準モデルです。カメラアプリのモードは夜景・ポートレート・写真・ビデオ・ARRIシネマの5つで、通常の撮影モードと同じ列にARRIシネマが入ります。ARRIシネマに関しては専用アプリを別に起動する必要なく標準カメラアプリで楽しめるのもポイント。ズームは0.5/1/2/3.5/7の刻みでした。

HONOR Magic9のARRIシネマモードでARRI-ALEXAを選択

ARRIシネマに入ると画面がシネマカメラ風のUIに切り替わり、下部にLUTのサムネイルが並びます。ARRI-Video、ARRI-ALEXA、ARRI-2130、ARRI-3110、ARRI-5121、ARRI-3411と、ARRIの名前を冠したLUTがずらり。選ぶとプレビューの色がその場で変わり、画面中央には「ALEXA」「明快」「透明感」のように、そのLUTがどんな色味なのかを示す一言が表示。LUTを当てた状態を見ながら撮れるので、撮影後の編集なしに思った通りの色合いで撮影できるのがポイント。画面下に出る撮影情報は、シャッタースピード、EI、ホワイトバランス、AFモードの4つ。感度をISOではなくEI(露出指数)で表示するあたりに、シネマカメラの作法が入っています。記録設定は4K/30のSDRでした。

0.8秒で飛び出すチタン合金の4軸ジンバルが特徴的なHONOR Robot Phone

ジンバルカメラを伸ばして待機するHONOR Robot Phone

もう一方の主役がHONOR Robot Phone。リングライトを立てた専用の卓に置いてあり、本体上端から最大の特徴でもあるジンバルカメラが伸びた状態で待機していました。HONORによると、このジンバルはチタン合金製の4自由度(4DoF)機構で、0.8秒で飛び出し、360度回転しながら被写体を追尾できるとのこと。従来のジンバルより65%小型で、業界最小クラスをうたっています。

寄って見ると、本体上端の付け根から回転軸、L字のアーム、四角いカメラユニットへとつながる構造がよく分かります。DJIのOsmo Pocketのような独立したジンバルカメラを触ったことがあると、それをスマートフォンの上端に丸ごと載せてしまったことに驚きます。

ジンバルはカメラの向きを自在に変えられ、上の写真はカメラユニットが後ろ側を向いた状態。付け根から先がくるりと回るので、本体を動かさずにレンズの向きだけを変えられます。背面を見てみるとジンバルは本体背面のくぼみにすっぽりと格納される作り。格納部の隣には「F1.6 23MM 200MP / 4D GIMBAL」「AiMAGE」の刻印があります。HONORの公式表記は4DoFですが、端末側は4D GIMBALの表記でした。

HONOR Robot Phoneのスペック

項目内容
発売2026年8月18日(中国)
価格12GB+512GB 9,999元/16GB+1TB 12,999元
SoCSnapdragon 8 Elite Gen 5(3nm)
ディスプレイ6.31型OLED ピーク輝度6,800nit
ジンバルチタン合金 4DoF/0.8秒で展開/360度回転
メインカメラ2億画素 1/1.28型 F1.6 23mm相当(ジンバル搭載)
望遠2億画素 1/1.4型 F2.6 光学2.7倍・デジタル200倍
超広角5,000万画素 F2.0 画角122°(マクロ兼用)
フロント5,000万画素 F2.0
動画ARRI LogC3/10bit 4:2:2 APV/AiMAGE 2.0
バッテリー7,060mAh
充電120W有線/50Wワイヤレス

顔を追い続けるYOYO。声紋で「複数人モード」と「1人モード」を切り替える

HONORのAIアシスタント・エージェント機能である「YOYO(YOYOエージェント 」も搭載。ボタンを押すとジンバルが起き上がり、画面に青い目が現れます。「こんにちは、YOYOです。一緒にAIの世界を探検する準備はできた?」と話しかけてきて、プレビューの人物の顔を四角い枠で捉えて追い続けます。店員さんが「私があなたを呼んだから、あなたにフォーカスした」と説明していたとおり、呼びかけた相手に追尾の対象が切り替わる仕組み。話しかけると英語の字幕が流れ、「考え中…」の表示に変わりました。

設定を開くと、声の聞き分け方を2つから選べます。「複数人モード」は全員の声紋を識別するモード、「1人モード」は声紋を登録し直して本人だけに反応するモード。店員さんによると、自分の声を登録すればその人の声しか聞かなくなるものの、店頭は客が多いので複数人モードにしてあるとのこと。カメラを構えたこちらに向けると、今度はこちらの顔を枠で捉えて追尾してくれました。

曲の再生中にヘッドホン姿になったYOYO

感情表現のデモとして、店員さんがその場でYOYOに曲の再生を頼んでくれた場面も。音楽の再生が始まると、画面上部に再生中の曲のパネルが開き、YOYOの目はヘッドホンを着けた姿に変わりました。そしてジンバルカメラ部分も音楽のリズムとYOYOのアイコンと同じように動いてリズムを刻んでくれました。実用性は0ですが、こういった遊び心があるのは面白いところ。

YOYOの目にサングラスのエフェクト

YOYOの表情は100種類以上あるとHONORは説明しており、会話や動作に合わせて目が変わります。店員さんが親指を立てると、画面の目にサングラスのエフェクト。字幕は英語と中国語が混ざって流れ、「読み上げ中…」の表示が出ていました。スケジュールの作成や予定の管理もできるとのことですが、こちらは店頭での実演はありませんでした。

ジンバルアシスタントとライブ配信、前後カメラの同時撮影。HONOR Robot Phoneの撮影機能

HONOR Robot Phoneのホーム画面

ホーム画面には歩数の週報ウィジェットやYOYOのおすすめ、そしてHONOR Robot Phone専用のアプリが並びます。検索バーのすぐ上には、ジンバルのアイコンと「ブレずに撮影」のボタン。ホーム画面から直接ジンバル撮影に入れる作りです。

撮影アプリはMagic9と同じ系統のシネマカメラ風UIで、こちらは記録設定が4K/60になっていました。シャッタースピードやEIといった撮影情報の表示もMagic9と共通です。LUTもMagic9と同じくARRIの名前を冠したものが並び、ARRI-3411を選ぶと中央に「ティール&オレンジ」の表示。ジンバルで揺れを抑えながらARRIの色で撮る、という流れが1台で完結する構成です。

ライブ配信デモのジンバルアシスタントのパネル

ライブ配信のデモでは「ジンバルアシスタント」というパネルが出ました。ジンバルの収納、スティック操作、レンズの反転、主役の追尾の4つ。配信画面にコメントが流れている状態でジンバルを操作できるので、1人で配信しながら画角を変えられます。店員さんがブロガーやライブ配信者に向く、と繰り返していたのはこの機能のこと。

前後カメラの同時撮影は、ジンバル側のカメラとインカメラを同時に使って1画面にまとめるモード。こちらではカメラを構えた自分と店員さんが、1つの画面に並んで収まりました。自撮り棒を持たずに2人を1画面に入れられるので、旅行先で使う場面が浮かびます。パノラマ撮影も実演してくれました。画面上部には「パノラマ撮影中、スマートフォンを安定させてください」の表示。ジンバルを内蔵したカメラでそのままパノラマに入れるのも、Robot Phoneならではです。

発表前のMagic9と発売済みのRobot Phoneをまとめて触れる、深圳のHONOR旗艦店

HONOR旗艦店の撮影アクセサリーの展示台

奥の卓には撮影アクセサリーがまとめてありました。三脚に立てたケージにスマートフォンを固定し、冷却ファンと白い外付けの望遠レンズを組み合わせた状態。隣の電子ポスターには「HONOR Magic9シリーズ 予約受付開始」と出ていて、手前の3台はいずれも「長押しで撮影開始」のデモ画面になっていました。

化粧箱を開けた展示もあり、内箱にはテレコンバーター、テレコンバーターの収納袋、肩ひものパッケージに、AiMAGEロゴ入りのカメラグリップ風ケースとハンドルが収まっています。スマートフォンの付属品というより、カメラのレンズキットを開けた感覚に近いもの。ケージのハンドルにはHONORとSmallRigのロゴが並んでいます。三脚とケージに組んだ状態まで置かれていたように他のメーカーのフォトグラフィーキットに比べてもかなり本格的なセット担っています。。

HONOR Robot Phoneについては、ジンバルの展開と格納、YOYOの追尾、声紋の切り替え、ライブ配信のジンバル操作まで実機で確認できました。ジンバルカメラを本体に格納し、OSの側まで作り込んだスマートフォンはほかに見当たりません。撮影を主目的にスマートフォンを選ぶなら、一度は触ってみたくなる1台です。HONOR Magic9シリーズも、発表前に店頭で触れたARRIの映画撮影モードがどこまで使えるのか、実際の作例を見てみたくなる内容でした。

HONORのスマートフォンやタブレットは非常に高性能な製品を高コストパフォーマンスで提供しているのが特徴的。当ブログでもタブレットのHONOR MagicPad 2やノートPCのHONOR MagicBook X14をレビュー。いくつかの製品はAliExpressなどで日本からの購入が可能です。今回案内してくれた店員さんは日本のアニメの大ファンなんだとか。ぜひ、HONORには日本にも上陸してくれたらより楽しくなるな、と感じた店舗訪問でした。

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています