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【小型DAP】Bluetoothで高音質を楽しみたいワイヤレスオーディオ派に捧ぐ。Shanling M0 Proから最新のウォークマンまで、LDAC接続のできる手頃で小型なDAPも4選

すっかりワイヤレスで音楽を楽しむことが当たり前になった今日このごろ。これまでご紹介してきたワイヤレスヘッドホンやイヤホンはBluetoothのLDAC接続に対応し有線接続に劣らないレベルでの音楽伝送に対応し、外出時の音楽再生はかなり楽しめるようになっています。ただ、高音質な音楽を持ち運ぼうとすると問題になるのが、ストレージと電池持ち。スマートフォンでLDACで再生しっぱなしとすると、結構バッテリーを食ってしまうし、microSD非対応モデルならストレージも不足してしまいます。
そんなときにおすすめしたいのがあえて外出時にポータブルオーディオプレーヤー(DAP)を利用すること。オーディオ再生に特化させることでBluetooth利用時でもバッテリー持ちを確保しつつ、microSDスロットの利用で限界までストレージ容量を拡張。スマートフォンでの音楽再生時には、アプリの動作で音が途切れたり、音質が悪化したりすることもありますが、それも排除。外出時にBluetoothで音楽を楽しみたい人こそデジタルオーディオプレーヤーはマストです。

なぜあえて専用機を持つのか。FiiO M6長期ユーザーとして

FiiO M6
まずは現状から。スマートフォンに関しては2022年を除いて毎年新機種を購入していて現在は2021年冬モデルのXiaomi
11T Proをメインスマートフォンとして利用中。スマートフォン単体でも、Amazon
Music Ultra
HDを利用すれば高音質な音楽を常に楽しむことが可能です。ただし、スマートフォンで常時高音質な音楽を再生し続けるとバッテリーを結構食うのも事実。特にストリーミングで再生するとこの傾向は顕著。
通信量を抑えつつ、またバッテリーを抑えるために音楽をダウンロードしていこうとすると問題になるのがストレージの容量。現在のスマートフォンは256GBストレージなど大容量が当たり前になりつつあるものの、動画を撮影したり写真を保存していくとそれだけで結構消費しており高音質な音楽を保存する余裕はそこまでありません。
そのため、有線接続で高音質なイヤホンを楽しむ、というわけでなくBluetooth接続でもあえてデジタルオーディオプレーヤーを持ち運ぶことに。私の場合は2018年末に購入していたFiiOの小型DAP、FiiO
M6を常に使い続けてきました。ただ、もう5年目に入りバッテリー面も不安に。そろそろ買い替えたい時期になってきたわけです。

本命:Shanling M0 Pro

小型のデジタルオーディオプレーヤーに対して求めることは、常に簡単に持ち運べる手軽さと豊富な再生方式、そしてLDACも含めて対応する豊富なBluetooth送信能力の3点。バランス接続を求めているわけでも、高出力なヘッドフォン端子を求めているわけではなく、手軽に、そして購入しやすい価格であれば文句はありません。そんな条件を満たしているのが、Shanling
M0 Pro。
超小型ながら高い再生能力を実現したことで話題となった2018年登場のShanling
M0をパワーアップさせたのが、Shanling M0
Pro。大きさは43.8×45mmという小型サイズながらDACにはESS
ES9219Cをデュアルで搭載し、3.5mmヘッドフォン端子は最大236mW@32Ω出力、なくても良いと書きつつ別売りの変換アダプタを利用することでバランス接続にも対応するという豪華っぷり。

無線性能ももちろん高くBluetooth
V5.0接続で、音楽送信はLDAC、Apt-X、AAC、SBCに、受信ではLDAC、AAC、SBCに対応することでプレーヤーとしても、Bluetoothアダプターとしてのどちらでも活躍させることが可能です。もう日常使いのDAPはこれでいいじゃん、と思えるモデルです。

そんなShanling M0 Proは日本向けは未発売。ただし、AliExpressのShanling
Official
Storeなどですでに購入可能でお値段は1.6万円ほど。重量わずか36.8gの超小型ながら無線でも有線でもパワフルに使えるデジタルオーディオプレーヤー、Shanling
M0 Pro、日常使い用としていかがでしょう?

第2候補:Hiby R3 Pro

本命のShanling M0
Pro、個人的にはすぐに購入したいレベルではあるものの、唯一不安なのが小さすぎることで操作性が落ちること。もちろん、スマートフォンに接続してそこから無線経由で操作したりもできるため不都合自体は少ないはずですが、もう少し大きくても良いのかなとも思ってしまいます。そんな時に候補に挙がるのがHiby
R3 Pro。

1.54インチの超小型サイズだったShanling M0 Proに対してHiby R3
Proは3.2インチ360×480解像度のディスプレイを採用。最大2TBまでのmicroSDに対応し、常にありとあらゆる音楽を持ち運ぶことが可能。通常のヘッドフォン端子の利用では連続再生時間20時間を実現し、バッテリー持ちも十分なモデルです。

最初のShanling M0
Proに比べると筐体サイズも大きく、また、値段も高いことで有線接続時のオーディオ性能も必要十分なレベルを実現。DACにはCS43131をデュアルで採用。また、44.1Khz並びに48hzにあわせて水晶発振器をそれぞれに用意し、ジッターも軽減。なお、出力部は3.5mmステレオミニプラグに加えてバランス出力端子も用意しており、バランス接続でイヤホンの高音質再生を楽しむことも可能です。

ワイヤレス接続は、LDAC、AAC、apt-X、SBCコーデックでの送信と、LDAC、AAC、SBCでのレシーバーモードが利用可能。加えてHibyが開発したBluetoothコーデックであるUAT(Ultra
Audio
Transmission)にも対応。192Khzの伝送に対応したUATで対応する製品に対してはハイレゾの音質を余すことなく伝送することが可能です。なお、UAT形式はまだHibyのレシーバーでしか対応しておらず、直接対応するイヤホンは未リリースです。

なお、Hiby R3 Proは無印R3
Proが2万円強、DACをESS社製9218Pのデュアル構成に変更したHiby R3 Pro
Saberも登場しておりこちらは3万円強。有線接続での性能を重視するという場合にはSaberの購入を検討してみても良さそうです。

第3候補:SONY NW-A50・NW-A300

ストリーミングサービスを多く使っていく、という場合にはWalkman
NW-A300も良いかも。2023年1月に新発売となったばかりの新商品でAndroid
12を採用したAndroid搭載のモデル。ディスプレイは3.6インチ1280×720で音楽再生時の楽曲選択やプレイリストの入れ替え、SpotifyやAmazon
Musicの利用時の操作もしやすいのも魅力的な製品。

SONYのフルデジタルアンプであるS-Master
HXを採用することで高音質、かつ、パワーのある出力を実現。有線接続時の音質にも妥協のないモデルです。Bluetoothでのワイヤレス再生もLDAC、apt-X
HD、apt-X、AAC、SBCに対応しあらゆるBluetoothヘッドフォン、イヤホンに高音質な音楽伝送を実現しています。
内蔵ストレージはNW-A306で32GB、NW-A307で64GBと少し少なめですがmicroSDカードの挿入にも対応しており拡張性は十分。NW-A306で4万円強と値段は張るもののストリーミングサービスも活用したいという方には良さそう。

ストリーミング再生非対応で、純粋にSDカード内の音楽を楽しむことに絞るならSONY
NW-50シリーズもおすすめ。すでに生産完了品となってしまったモデルではありますが、LDACコーデックでの送信はもちろんのこと、DSDファイルもネイティブ再生に対応。有線でも無線でもどちらも十分な実力を持ったモデル。3.1インチ・800×480ディスプレイで楽曲の検索性も高いのも魅力的。久々のWalkmanというのも選択肢としては十分アリでは。価格も2万円強と購入しやすいのも嬉しいところ。

番外編:SHMCI C7

デジタルオーディオプレーヤーを始めとするポータブルオーディオのジャンルは、当ブログの開設当初の2018年の頃のような多くのメーカーが新たに登場しているような時期は過ぎ去り定番メーカーにプレーヤーが固定。昔のような目新しさはあまり感じなくなってきたというのが本音。とはいえ、大陸の中国に目を向けてみると時々面白そうなメーカーが新商品をリリースしておりどう成長していくのかが気になるもの。

ヘッドフォンアンプだけといったメーカーはそれなりに数がありますが、デジタルオーディオプレーヤーまで開発するメーカーはなお少なく、本記事の執筆でも唯一SHMCIというメーカーを見つけられた程度。ただし、個人的にはかなり気になるメーカーでした。
       

SoCにはARM Cortex
A-35を、DACにはESS9018Q2C、32GBの本体ストレージ、そして最大256GBまでのmicroSDカードに対応。DSDネイティブ再生に加え、192Khz/24BitまでのFLACファイルなどの再生に対応。商品紹介ページにはHiResマークにそっくりなHi-Fi
Audioマークを貼付。ショッキングでエフェクティブなサウンドを楽しむことが可能です。

本記事の本題であるBluetoothでの音楽再生については、これまで紹介してきた他のモデルと同様LDACコーデックでの送受信に対応。送信ではLDAC、apt-X、SBC、レシーバーではLDAC、apt-X、AACに対応。(中国語の説明ではSBCのみになっていて不安を感じますが)
     

その他の性能面でも特に他メーカーとの不足はなさそう。1.6万円のShanling M0 ProはESS9219をデュアル搭載して、バランス接続にも対応しているのにも比べると全体的に見劣りする感じ。ただし、ほぼ1万円の価格設定を考えるとオーディオプレーヤーとしての最低限の性能は確保している感じです。
ディスプレイ部分は3.5インチ・480×854と高画質で選曲もしやすそう。LinuxベースのMOSシステムという謎のシステムだったり、SoCの情報が謎(Cortex
A53までしか分からない)だったりと不安な要素は多いもののかつての中華メーカーを彷彿とさせるのもご愛嬌。有線でもちゃんとDACを積んで最低限使えそうなDAPとして選択肢に入れても良さそうです。

DAPも高音質&高価格化が止まらない。ワイヤレス派にも選択肢を

10万円を下回らないFiiO M11 Plus LTD

ポータブルオーディオ製品は、高音質DAPの走りの一つとなったFiiO X3の頃とは打って変わって平気で10万円超の製品が多く登場するように高価格化。バランス接続対応・デュアルDACチップは当たり前として、電源系、クロックにこだわり、さらにはパワーのあるAndroid
OSを採用して有線で音楽を楽しむ際の体験を最高に高めています。ただ、スマートフォンと同じく値段が上がりすぎ、かつ、筐体が大きくなりすぎ一部のコアファンのものになってしまった印象も。

同じように有線のイヤホンも、Etymotic
ReserchのER-4シリーズが一つの完成形と言われていた時代から代わり10万円超のものが市場に多く登場。ポータブルオーディオの敷居はかなり高くなってしまいました。その穴を埋めてくれているのが(どちらかといえば、この拡大が有線オーディオのニッチ化につながったとも思えますが)LDACコーデックを始めとした高音質規格を用いたワイヤレスオーディオ。完全ワイヤレスイヤホンも1MORE
Aeroなんかは十二分に音楽を楽しめるわけです。
ワイヤレスオーディオの再生機の主役はスマートフォンですが、とはいえ、専用機で音楽を再生するメリットも記事冒頭で触れた通り。本記事でご紹介したような小型のDAPも、ワイヤレスオーディオを楽しみつつ、時々イヤホンで音楽を楽しみたいという人の選択肢として残ってくれたらと思います。

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています