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【AvidPad A90S】Helio G99搭載・AnTuTu36万点!4G通信対応で快適な11インチAndroidタブレット、AvidPad A90Sレビュー

日常的な移動中はスマートフォンでWEBサイトやSNSを見ているという方は多いかと。ただ、せっかく自宅でゆっくり出来るタイミングや、旅行先でダラダラしたり、旅先の情報を移動中に調べるというときに精々6インチの小さい画面で見ているというのは見づらくもったいないもの。先日ご紹介したOPPOの11インチタブレット、OPPO Pad NeoなどAndroid搭載のミドルスペックのタブレットは多くのメーカーがリリース中。今回はAvidPadから登場しているAvidPad A90Sをレビューします。

AvidPad A90SはAndroid 14を搭載した11インチの大型ディスプレイを搭載したタブレット。MediaTek Helio G99に8GBの大容量RAM、256GBストレージに1920×1200のフルHDディスプレイ、さらにnanoSIMを挿入して4G通信にも対応した製品です。単体でモバイル通信が利用できることで、外出先での使い勝手の高さも魅力的な製品。今回はメーカーより製品を提供していただいてレビューします。

AvidPad A90Sのスペック

項目スペック
ディスプレイ11インチ 1920×1200 FHD In-Cell 360nits 輝度 260ppi 16:10 90Hz 高リフレッシュレート
CPUHelio G99 (MTK MT6789) 64-bit Octa-core Cortex A76 (2×2.2GHz) + Cortex A55 (6×2.0GHz)
OSAndroid 14(分割画面、スクリーンショット、音声制御、保護者制限、プライバシー保護など対応)
RAM + ROM24GB (8GB+16GB 仮想) + 256GB、最大1TB拡張可能(microSD対応)
カメラ前面8MP + 背面16MP(自動フォーカス・フラッシュライト付き)
BluetoothBluetooth 5.2
USBType-C(5V/2AまたはPD18W充電対応、充電器別売り)
バッテリー・充電性能8000mAh(PD 18W対応)
重量510g(本体のみ)
大きさW16.7×D0.8×H25.6 cm(突起部除く)
Wi-Fi802.11 ac/a/b/g/n(2.4GHz/5.0GHz)
ネットワーク4G: B1/B3/B5/B8/B18/B19/B26/B28AB/B40/B41、3G: B1/B5/B8、2G: B2/B3/B5/B8

8mmの薄型サイズに512gで持ち運びやすい11インチタブレット

パッケージは金文字で製品名が記載されただけのシンプルなもの。AvidPadはそもそも日本でしか販売されていないブランドの様な印象があり、パッケージはすべて日本語化されています。正直なところ謎のメーカーではあるのですが、日本市場のニーズを抑えた良い感じの製品が多い印象です。

同梱品は本体の他に充電用のUSB Type-Cケーブル、SIMピン、保証書、説明書にAC-USBアダプターが付属します。電源アダプターは5V/2A=10W出力。UL Japanによる第三者認証機関の認証済みのひし形PSEマークが記載。輸入者は合同会社ネスフロージャパンでした。電源アダプター自体の製造元は”Shenzhen Fangxin Technology Co., Ltd”です。

本体の背面は横向きにしたときの下部に印字されたメーカーロゴと、左上のカメラ以外はほぼ何のアクセントもないシンプルなもの。メタルボディとシンプルなデザインでスタイリッシュに仕上がっています。横向きで利用した際の右側にはボリュームキーと電源キー、3.5mmステレオミニプラグ、USB Type-C端子、スピーカーが配置。横向き利用を前提にしてしまって、真ん中ではなく下側にUSB Type-Cを配置するのは便利なのかも。

横向きで利用する際に、じゃまにならない絶妙なUSB Type-C端子の配置が特徴
しかのこのこのここしたんたん ©おしおしお・講談社/日野南高校シカ部

USB Type-C端子はUSB PD(最大18W)の充電にも対応。他社メーカーの超急速充電に比べると見劣りしますが、十分な速度での充電を可能にしています。バッテリー容量は8,000mAhで長時間利用しても余裕の容量を実現しているのもポイントです。

その他の側面は、基本的に何も配置しておらず、横向き利用時の左側短辺にデュアルスピーカーのもう片方のスピーカーを配置。また、上部の長辺にmicroSD・nanoSIMスロットを用意しています。nanoSIMは2枚まで挿入可能。microSDカードスロットとnanoSIMスロットは排他仕様のため、デュアルSIMでの利用時はmicroSDは利用できません。

4G回線の対応バンドは

4G:B1/B3/B5/B8/B18/B19/B26/B28AB/B40/B41
3G:B1/B5/B8;2G:B2/B3/B5/B8

となっていて、プラチナバンドにあたるB19、B28にも対応。車載してカーナビとして利用するという場合も、本機単体で十分な通信性能を実現できるようになっているのも嬉しい点です。

本体重量は512g。先日レビューしたOPPO Pad Neo(11.4インチ)が538gだったので、同じく11インチのAvidPad A90Sはそれと比べて少し軽量。ただ、正直なところタブレット端末で20g重量が違っていてもあまり体感の重量は変わらないかなと。少し軽め程度に思っておくと良さそう。厚みは8mmに抑えられており、旅行の際にリュックに忍ばせるという使い方でも入れやすくなっています。

ディスプレイは11インチのフルHD(1920×1200)でアスペクト比は16:10です。最大輝度は360nitsの明るさを実現。90Hz駆動にも対応しているため、通常の60Hzのディスプレイを採用した製品に比べて滑らかな画面描写を可能としています。スマートフォンでも、タブレットでも90Hz以上のディスプレイが当たり前になってきており、これはマストのポイントかも知れません。

上下左右のベゼル部分はどの面も同じくらいに狭くなっており、本体前面の大部分を使っての映像描写が可能になっているのも嬉しいところ。ちょうどベゼルの太さが、手で持ったときに指の腹があたるようなサイズ感で、持ちやすいほどよさを実現しています。カメラは800万画素のカメラを長辺部分のベゼルに配置しており横向き時の利用が前提といった感じです。

WideVine L1でフルHDのストリーミングもOK。AnTuTuベンチマーク36万点の軽快さな操作感も嬉しい

負けヒロインが多すぎる! ©雨森たきび/小学館/マケイン応援委員会

AvidPad A90Sは、Amazonプライム・ビデオやNetflixでのHD画質以上の動画再生に必須となるWideVineセキュリティレベルL1に対応。実際に様々な場所でWi-Fi環境や4G回線の状態でAmazonプライム・ビデオを使って動画を視聴してみましたが、フルHD(1080P)での動画再生を難なくこなすことができました

スピーカーの質に関しては最低限という印象。先日レビューしたOPPO Pad Neoや、Xiaomi Redmi Pad(レビュー)はスピーカーを4つ配置するクアッドスピーカーになっているのに対し、AvidPad A90Sのスピーカーは左右2つのみのステレオ構成。一応のステレオ感はあるものの、立体感や低音感はあまり感じることができない印象でした。

負けヒロインが多すぎる! ©雨森たきび/小学館/マケイン応援委員会

動画をダウンロードして再生する分には気になりませんが、リアルタイムで動画配信サービスからダウンロードしながら再生するストリーミング再生の場合、本体の通信速度が高画質再生の可否に影響します。実際に今回は移動中の新幹線の車内で4G回線で再生してその通信性能を確かめても見ましたが、問題なくフルHDでの再生ができました。外出先で電子書籍を読んだり、WEBサイトを見るだけでなく、動画もモバイルルーター無しで楽しめるのも魅力的でした。

動画再生や、WEBサイト閲覧時の待ち時間の短さや、操作性を実現するのが性能の要と言えるSoC。AvidPad A80SはSoCにMediaTek Helio G99プロセッサを採用し、8GB RAM(仮想RAM 16GBを組み合わせて最大24GB RAM)、256GBのストレージを搭載。microSDカードを組み合わせれば最大1TBのストレージ拡張も可能となっているミドルスペックの性能を実現しています。

公式での製品紹介ページでは、AnTuTuベンチマークテストで40万点の性能を謳っていますが、実際に計測した結果では36万点の結果に。同じSoCであるHelio G99を搭載するOPPO Pad Neoが40万点だったので、少し低い結果になった印象です。それでも日常的なWEBブラウジングやSNSの閲覧、動画再生では十分な性能を確保しています。

AnTuTuストレージテストも合わせて実施。シーケンシャルリードで952MB/s、シーケンシャルライトで206MB/s、ランダムリードは178MB/s、ランダムライトは163MB/sという結果でした。読み込みはそこそこのスピードでしたが、書き込みはそんなに速度は早くない印象。本機自体はゲーミングに向いたモデルではないので、動画や写真の転送程度なら十分すぎる速度を実現しています。

WEBサイトの閲覧や電子書籍ならサクサクに動作

実際に旅行先や電車の中でもたくさん利用していますが、WEBブラウザでどこかのサイトを閲覧したり、Amazon Kindleで電子書籍を読む、という用途では十分サクサクに動作。前述のように4G回線をそのまま利用できるので、他端末でのテザリングやモバイルルーター無しでサクッとWEBサイトを開いてそのまま見るなんてことも便利ですしね。誰かと会ったときに何かを見せたいという場合でも、タブレットなら大画面でお互いに見れるので便利でした。

Amazon Kindleを利用して電子書籍を読むというのにも、11インチの大きさはちょうどよく、読みやすい大きさになっています。書籍に比べると本機の16:10のアスペクト比は細長いため、写真のように上下に白帯が出るようになっています。写真で見ると余白が大きく感じますが、実際に漫画を読んでみると特に違和感なく読み進める事ができた印象でした。

タスクバー

利用していて感じたのが、この画面の下から少し表示されるタスクバーが意外と便利だったこと。Android 14では、ジェスチャーモードで利用している際も、少し画面を下から上にスワイプするとこの小さなタスクバーを表示して、よく使うアプリなどにサクッと切り替えられるようになっています。

ほぼ素のAndroidならではの使い勝手の良さ。拡張RAMにも対応し最大24GB RAMを実現

AvidPad A90SはAndroid 14を搭載。大手のメーカーなどは、Androidをベースにメーカー独自のカスタマイズを行った”独自OS”を搭載している事が多いですが、AvidPadは変なカスタマイズをしないほぼ素のAndroid OSを搭載しています。画面を上から下にスワイプして表示されるクイック設定ツールもAndroid標準のタイル型の設定画面になっていました。

設定メニューも基本的にAndroidのもともとの並び順と同じ。他社のスマートフォンやタブレット端末を使っている場合であっても、とっつきやすくなっています。ネットワーク設定については、AvidPad A90SはWi-Fiだけではなくモバイルネットワークにも対応しているため、スマートフォンと同じSIMのメニューなども表示。本機からテザリングすることも可能です。

レビュー中にアップデート内容がほぼ記載されておらず、かつ、たった3.67MBの小規模なアップデートが配信。中身が何であったかわからないものの、たまにシステムアップデートが配信されている様子でした。Android OSのメジャーアップデートは期待できませんが、まったくアップデートされないわけではなさそうです。

独自で搭載している機能で特徴的なのが、RAM拡張機能と、DuraSpeedというバックグラウンドアプリの動作を一部制限することで、利用中のアプリ(フォアグラウンドアプリ)の動作を高速化させる機能。RAM拡張機能は、その名の通りで通常搭載している8GB RAMに加えて、仮想RAMを最大16GBまで追加できるもの。ただ、本機で利用することの多いWEBブラウジングやSNS、動画視聴くらいであれば仮想RAM無しでも十分な印象でした。

薄型で持ち運びやすい11インチタブレット。家でも外でも使えるミドルスペックな製品

今回レビューしたAvidPad A90Sは、MediaTek Helio G99に8GB RAMを搭載した11インチ・フルHDディスプレイのミドルスペックタブレットでした。8mmの薄さと、500g強の持ち運びやすい大きさ、重量で自宅で利用するだけでなく、カバンの中に忍ばせて外出先や旅行の際に使っても便利な製品。4G回線にも対応するため、モバイルルーター無しでも外でWEBブラウジングやSNS、動画を楽しめるのも嬉しい製品。

AvidPad A90Sは、現在Amazonでクーポン適用後23,000円ほどで販売中。ゲーミングには向かないものの、Amazonプライム・ビデオやYouTubeでの動画、Kindleの電子書籍にWEBブラウジングをどこでも大画面で楽しみたいなら十分な性能を持ったタブレットがこの価格ならかなり魅力的ではないでしょうか?

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています