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ヘッドフォン祭り・FiiOブース(エミライ側) |
先日開催された秋のヘッドフォン祭り2017。その中でも注目を集めたのは、社長が初来日したFiiOではないでしょうか?すでに社長を交えた新商品発表会のレポートはしておりましたが、その際の発表品のレビューが出来ていませんでした。今回は世界初公開となったFiiOの新商品関し試聴レビューをお届けいたしましょう。
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【秋のヘッドフォン祭り】Cayin N5 MK2はESS9018K2M搭載。より艶のある音作りに好感の期待のモデルです
FiiOらしい音作りをブラッシュアップ。精細さも向上したFiiO X7 MK2
まずはFiiO X7 MK2。すでに海外での販売は開始されている本モデル。詳細なスペックに関しては既報の通りですので割愛しますが、据え置き機でも採用されているESS ES9028Proを採用したフラグシップモデルです。今回は、本機のみすでに所有しているはとさぶれ氏の機体を利用して試聴レビューいたします。
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左側面:X5 MK3から採用のボリュームノブは健在 |
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上部:電源キー・ラインアウト |
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右側面:microSD×2(256GB×2まで対応) |
基本的なデザインは、第1世代X7のものと、X5 3rd(MK3)のデザインをミックスさせた形に。FiiO X5 3rd(フォトレビュー)より採用となったボリュームノブは本機でも踏襲されているのは個人的には嬉しいところ。
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アンプモジュール部・AM3A |
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下部(AM3A):2.5mmバランス出力・microUSB・3.5mmステレオミニプラグ |
FiiO X7から採用されたアンプモジュールの取替式は本機でも採用。第1世代X7と同じ規格のものを採用するため、どちらのものも使いまわせるのはグッド。今回の試聴では、X7 MK2に標準搭載の省電力版モジュールAM3Aを利用しました。
なお、アンプモジュールの取替式に関しては、はとさぶれ氏曰く「日ごとに違うモジュールで違う音を楽しめるため、飽きることがない」とかなりの高評価。同じDAPでありながら、簡単にアンプを交換できるのはいくつもDAPを持つのに比べ懸命なのかもしれません。
肝心の音質は、FiiOらしい高音も低音域も持ち上げる元気な音であることには変わりないものの、若干X5 3rdに比べて落ち着いた精細な音に仕上がった印象。音の明瞭度・解像度は非常に高いレベルで十二分に満足できるレベルでした。
個人的には、かなり精細な音作りの方向性を示していたCayin N5 MK2よりも、本機のFiiO路線をブラッシュアップした音のほうが好み。FiiO X3 2nd(レビュー)、X5 3rd(レビュー)のように乗り換えてきた方にとってはX7 MK2はステップアップ先として最適なものに感じました。
FiiO X5 3rdレベルの音の最強ポタアン、Q5(世界初公開)
先日の発表会で世界初公開となったのが、Bluetoothにも対応してしまった最新ポータブルヘッドホンアンプ、FiiO Q5。DACはAK4490ENをデュアル構成で搭載、DSDネイティブ再生にも、384KHz/32bitまでのPCMの再生、更にはMFi認証済みでiOS端末からの伝送にも対応した最強ポタアンです。
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アンプ部はFiiO X7/ X7 MK2と同じ規格の着脱式 |
アンプモジュールはFiiO X7/ X7 MK2と同様に着脱可能に。接続先の機器や、その時の気分によって好みのモジュールに換装して音の違いを楽しむことが可能。今回の試聴機は、はとさぶれ氏のX7 MK2のレビューで使用したのと同じAM3Aです。端子も同じく2.5mmバランスと3.5mmステレオミニプラグ。
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FiiO X5 3rd(上)と組み合わせた |
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FiiO X5 3rd(上)と組み合わせた・ほぼ同じ大きさという印象 |
今回はFiiO X5 3rdと組み合わせて使用。デジタル入力を試すことはできなかったため、今回はX5 3rdのライン出力を利用して試聴。音の印象としては、「パワフルになったFiiO X5 3rd」という感じでした。今回はあくまでもアナログ入力のため、当然といえば当然の結果でしたが個人的にはちょっぴり残念。
デジタルの音質に関しては憶測となってしまいますが、DACもFiiO X5 3rdと同じAK4490ENですので、大きな変化はないのではないのでしょうか?その代わり、他のスマートフォンやPCからUSBやBluetoothで音を受け、Q5から高品質なアンプを通じて再生できるというのはアリではないでしょうか?
FiiO F9 Proに期待!ちょっとイマイチだったF9
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FiiO F9 |
今回はエンジニアリングサンプルすら間に合わなかったF9 Proは試聴機は登場せず。その代わり、国内正式発表となったイヤホン、FiiO F9の試聴機が登場しました。
MMCXコネクタ採用のF9ですが、音質に関しては正直なところ100ドル台のイヤホンとしては解像度も、音場もイマイチ。一部のサイトはよいしょしていましたが、FiiOファンのあーるとしても、これは及第点を上げられるクオリティではありませんでした。
「最強のエントリー機」を達成したX3 MK3
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FiiO X3 MK3 |
長らくの沈黙を破り、FiiOのDAPシリーズの原点とも言えるX3シリーズにも最新機種が登場。「最強のエントリーDAP」を標榜したFiiO X3 MK3です。DACはPCM5242のデュアル構成、LPF・アンプ部もすべてディスクリート構成にパワーアップしました。
前面のUIは、X3 2ndまでのハードウェアホイールから、FiiO X1 2ndでも採用されたタッチ式のホイールに変更。操作性に関しては、X1 2ndに比べてみるとかなり改善し、不自然さがだいぶ軽減されました。ただ、まだハードウェアホイールの方が操作しやすいかもしれないレベルです。
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下部:3.5mmステレオミニプラグ・2.5mmバランス出力 |
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左側面:電源キー・ボリュームキー・再生/一時停止キー・microSDスロット |
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X3 MK3からBluetoothにも対応 |
FiiO X3 MK3からは2.5mmバランス出力も標準搭載。また、Bluetoothも対応し、より音楽を楽しみやすくなりました。
肝心の音質に関しては他の上位モデルに比べては流石に及ばないものの、少なくともエントリー機とは思えないレベルの解像度、音場を実現した印象。バランス出力を手軽に楽しむことができるというのはかなり高評価でした。
FiiOの新商品、セールが気になります