さて、約束通り書きましょう(覚えてる方がいたら嬉しいです…)
今回のお題?はプロオーディオとハイエンド―オーディオってどう違うのか、オーディオペーペーの私がちょっと書いていきたいと思います
ちなみに、上の写真は私の高校時代の学校祭で使用したミキサーです
奥の方に写っているヘッドホンが放送局の予算の少なさを物語っていますね
まぁ、私は放送局員でもなくただの生徒会の人間だったのですがね…
はじめに
このWEBサイト(ブログ)に辿り着いた時点でだいぶオーディオの世界沼に脚を突っ込んでいると思うのですが、ある程度の値段の製品になってくるとホームオーディオなのか、プロオーディオの製品なのかわからない製品が出てきたりすると思います
もともと録音をちょこっとかじるところでサウンドハウスにであい、気がついたらハイエンド―オーディオへ足を突っ込み、ブログを書くようになった身として、プロオーディオとホームオーディオの違いというか思想の違いについて書こうと思います
ぶっちゃけ、製品レベルで何が違うのか
究極的な話をすると、ホームオーディオだろうがプロオーディオだろうが、高価格帯へなればなるほど良い音、収録時の音を再現しようとする思想が強くなります
再生部分のDACがおんなじ製品を使っているということも普通になってきますしね
一番の違いは信頼性
まだこのブログのレベルでは、デジタルミキサーとかについて語ってもしょうがないかなと思いますので、一番身近なヘッドホンについて考えてみましょう
ホームオーディオ製品の最高峰レベルの製品を思い浮かべてみると、一番最近のものはちょっと違いますが、ひと世代前のAKG K701や、オーディオ・テクニカのATH-W5000、beyerdynamic T-1などはケーブルは非着脱式です
それに対し、業務機であるAKG K702やbeyerdynamic DT-250はケーブル着脱式です
イヤホンで顕著な例を上げれば、Etymotic ResearchのER-4Sでしょうか
Etymotic Researchの民生向けのイヤホンはすべてケーブルは非着脱式ですが、ER-4S/P/Bのみケーブル着脱式です
また、他のメーカーとは異なる完全にオリジナルのプラグを使用しています。
どういうこっちゃと思われるかと思いますが、本来ケーブル着脱式である理由は、さんざん持ち運ばれ、脱着を繰り返され、挙句には….な現場において断線した際にすぐに対処するためであったのです
最近はリケーブルが流行ったり、バランス化が流行ったりしたこともあり、民生機でもケーブル着脱式というのが増えてきていますが、もともとの思想は異なっていたわけです
業務向け仕様も考えているヘッドホンでは、ミキサーに繋いで使用することを意識して、カールケーブルが付属していたり、非着脱式ではカールケーブルのみという製品もあります(SONYの7506とかですね)
他にも、ミキサー類(特にデジタルミキサー)では、電源を2系統以上用意していたりと、安定性、信頼性に重点が置かれています
デザインも違いますよね
ヘッドホンを例に挙げるのもいいんですが(900STのデザインは、なんにも考えていないのでしょうね)ここではCDプレーヤーを見てみましょう
TEAC CDプレーヤー PD-H600 |
TASCAM CDプレーヤー 業務用1U CD-500 |
どちらも、TEAC(=TASCAM)のCDプレーヤーです
ついでに言いますと、Amazonでの価格は両方とも約5万円です
商品説明を読んでみると、PD-H600では、音質へのこだわりを書き、CD-500では信頼性を力説しています
そして、デザイン
同じメーカーとは思えないほどにデザインが違いますね
PD-H600は、足もしっかりとして、黒をベースに落ち着いたデザインで言っていますね
横幅もハーフラックですかね
CD-500は、まずラックに収まるように厚みを薄くし、横にはマウント用のマウンターがつき、ボタン類は徹底的に視認性の高いものになっています
面白いことにCD-500では外部制御も可能ですし、フラッシュスタートという各トラックの頭をメモリーに記憶させておくことで、トラック再生時の最初のタイムラグを短くするシステムを載せています
このように、スタジオ利用しか考えていない機器類はデザインよりも実用性を意識していきます
音作りはどうなのか
俗にプロ用と呼ばれる製品群はどんな粗でも再生することが目標です
聴かせる目的ではなく、聞かせるための製品です
完全にフラットな状態で再生すること、それを求められますので、少なくとも音楽を楽しむ、どんどんシャリシャリした音、というものは流すつもりはありません
対して民生機は幅広い音作りです
最近流行りの低音重視モデルもそうですし、木の響きをもとめてウッドコーンを多用してみたり、DTS-Xのように11.1chをヘッドホンで再現しようとしてみたり…
方向性が圧倒的に違います
もちろん、スタジオモニターなんて言ったら、私達が家庭で使うようなスピーカーとは完全に別物になります
(というか、ラージモニターになったらスタジオの設計の段階からの話になりますが…)
PAスピーカーとスタジオモニターと普通の家庭用スピーカー
スピーカーってなんかたくさん種類ありますよね
PAスピーカー
PAスピーカー |
PAスピーカーは、InterBEEの記事でも書いたようなアレです
もちろん、上から吊り下げるラインアレイスピーカーだけじゃなく、普通にライブハウスにおいてあるようなものもそうです
これらのPAスピーカーは何度も持ち運ばれますし、湿度も悪い場所で使われますので耐久性は相当なものになります
アンプのつなぎ間違いで吹っ飛ぶこともないように入力の耐久性も強いですしね
そして、大音量でも歪まないことも重要ですね
某オーディオ店(プロケーブル)はPAスピーカーをホームリスニングに推奨しているようですが、さすがにちょっとというものです
普通、スピーカーは鳴らしきって本来の性能を発揮するものですから、超大音量がメインのPAスピーカーを鳴らしきるのは一般家庭で不可能ですので、どうしろというのでしょうかね….
モニタースピーカー
レコーディングスタジオや個人のスタジオに置くのはこいつです
レコーディング・スタジオのおっきなアナログ卓の上の壁に設置してあるような奴は、ラージモニターといってメインでモニターとして使うものです
よく、レコーディングの風景で卓の前でエンジニアがヘッドホンをつけている図がありますが、あれは大嘘で、基本的にスピーカーで聴きながら作業します
ラージモニターは一生縁がありませんのでDTMでもお世話になるのはスモールモニターです
レコーディングエンジニアたちは基本的にマイモニターを各スタジオへ持ち運ぶそうですが、私達はまぁ固定使用ですね
んで、スモールモニターをスピーカースタンドの上において、DAWを繋いで…というのがDTMの基本形になってますね
ちなみに、スモールモニターは基本的にパワードです
そのスピーカーに最良のアンプを使うという意味でもそっちのほうが都合がいいんですかね
モニタースピーカーは、小さい音でも、鳴らしきらなくても十分な音質が出るように工夫されています
近年出ているモデルでは、DSPをのせて専用の測定用マイクを使用して反射についても抑えた音出しができるようになっていたり…しますね
パワードモニターの裏をちょこっと覗くと結構な調整用のツマミがあります
ホーム用のスピーカー
個人的な感想を言ってしまうと、何をそこまで凝ってるのかわからないというのが本音です
確かに、モニタースピーカーでもGENELECなどは音を良くする手段として独特のデザインを指定ますが、ホーム用のスピーカーのデザインとか値段設定は個人的には謎でしかないんですよね
某オーディオ店の主張を支持する気はありませんが、私だったらスピーカーをかうならBehringerでいいのでスモールモニターを買いますね
分かんなくなってきた
個人的には謎のテーマに挑んでみましたが、なんとなくの文書になっていまいましたね
ただ、一つだけ言えるならばプロと民生用では音作りの方向と究極の目標は違う点があるということです
録音をやってる身からすると、どんな環境でもいい音で聴いてもらえるような音を作ることが大事ですので、プロ用、ホーム用にこだわらずに編集中は流しますしね
(私も、ラジカセから流してみたり~なんてこともしました)
オーディオをかじり始めて、プロ用と民生用ってなんだ?って鳴った方の豆知識になればいいかなと思います
今度は、普通に録音の話でもしますかなぁ
比較検討した結果、音響製品については業務用機器の方が必要な機能、性能を妥当な価格で長期間、選択入手できるということに気付かせてくれた。
利益しか考えないメーカーと、価値判断ができない購入者の合わせ技で、とんでもない製品が存在するのが民生用の世界です。プロ用は買う側がお利口な分、変な製品はありません。素人はプロ用を買うか、民生用を買う場合は、なるべく廉価なものを買うべきです。高価な民生用は避けましょう。特に、電源ケーブルが商品にあるメーカーは要注意です。