【ASUS Expertbook P3】第13世代Core i7と32GB DDR5でビジネスもクリエイティブも快適。1.45kgの軽量設計と長時間バッテリーでモバイルワークを強力サポートするASUS Expertbook P3レビュー【PR】

タブレット端末がどれだけ便利になっても外出先で作業をしたり、WEB会議をするうえでまだまだ重要性が高いのがノートPC。手軽に持ち運べるサイズ感と、重量、そしてパワフルな性能を両立した製品はプライベートでも、仕事においても重要です。今回はビジネスシーンでの生産性向上を実現する14インチのノートPC、ASUS ExpertBook P3(P3405)をASUS JAPANさまよりお借りしてレビュー。モバイル用途としても十分な小型さでありながら画像編集もできる性能の高さを実現した製品でした。
ASUS ExpertBook P3 (P3405)は、第13世代インテル Core i7-13620H プロセッサーに最大32GB DDR5メモリ、512GB SSDを搭載し、企業向けセキュリティ機能とAI支援機能を備えた本格的なビジネスPC。今回は1ヶ月間にわたって移動先での執筆作業からオンライン会議、画像編集まで幅広い用途でテストしました。モバイルワークに最適化された設計と十分な性能、そして優秀なバッテリー持続性能に驚かされる優秀な製品でした。
ASUS ExpertBook P3 (P3405)の主要スペック

項目 | 詳細 |
ディスプレイ | 14.0型ワイドTFTカラー液晶、1,920×1,200ドット、ノングレア、16:10アスペクト比 |
CPU | 第13世代インテル Core i7-13620H(ベースクロック1.8GHz、最大ブーストクロック4.9GHz、10コア16スレッド) |
OS | Windows 11 Pro(Microsoft Copilot対応) |
RAM | 32GB DDR5(最大64GB対応、オンボードタイプ) |
ストレージ | 512GB SSD(UFS 4.0対応、M.2 NVMe PCIe 4.0) |
グラフィックス | インテル Iris Xe Graphics(CPU内蔵) |
カメラ | 207万画素赤外線(IR)カメラ内蔵、プライバシーシャッター付、Windows Hello対応 |
認証機能 | 指紋認証センサー、顔認証(Windows Hello)、TPM 2.0チップ |
無線通信 | Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)、Bluetooth 5.4 |
バッテリー | リチウムポリマーバッテリー(3セル/63Wh) |
電源 | Type-C/65W ACアダプター(20V/3.25A) |
重量 | 約1.45kg |
サイズ | 315.1×226.8×17.9~18.0mm(突起部除く) |
インターフェース | USB 3.2 Type-A×2、USB 3.2 Type-C×2(Power Delivery対応)、HDMI×1、有線LAN(RJ45)×1、3.5mmコンボジャック×1 |
セキュリティ | Kensingtonナノセキュリティスロット、プライバシーシャッター |
キーボード | 84キー日本語キーボード(JIS配列、イルミネーション機能付き) |
オーディオ | ステレオスピーカー内蔵(1W×2)、アレイマイク内蔵、AI双方向ノイズキャンセリング |
耐久性 | MIL-STD 810H米国軍用規格準拠 |
ASUS ExpertBook P3 (P3405)が搭載する第13世代インテル Core i7-13620H プロセッサーは、インテルの最新アーキテクチャである「Raptor Lake-H」を採用した高性能チップ。10コア16スレッド構成により、6つのパフォーマンスコア(P-core)と4つの効率コア(E-core)のハイブリッド設計を実現。これにより、重い処理を要するタスクと軽量なバックグラウンド処理を効率的に分散できるため、マルチタスク環境での安定性が格段に向上。ベースクロック1.8GHzから最大ブーストクロック4.9GHzまでの動的な周波数調整により、必要時には高いパフォーマンスを発揮し、アイドル時には消費電力を抑制する設計になっているのが特徴。
32GB DDR5メモリは、前世代のDDR4と比較して約1.5倍の帯域幅を実現。Adobe Creative SuiteやVMwareなどの仮想化ソフトウェアの利用時にも余裕のあるメモリ容量を確保できます。SSDはMicron TechnologyのMTFDKBA512QGN-1BN1AABGAを搭載。最大書き込み速度5,100MB/s、読み込み速度は7,000MB/sの高速な512GB SSDで大容量のデータを操作する場合であってもスムーズに動作が可能な性能を確保しています。
携帯性を重視したスリムデザインと実用的なポート配置でモバイルワークを快適に実現



まずはパッケージと同梱品を確認。パッケージはクラフト地のシンプルなもので、製品名が記載されているだけのデザイン。本体の他には説明書類と電源アダプターが付属していました。電源アダプターの最大出力は65W。コンセントとPCの間にAC=DC変換が入るタイプでコンセントの差込口の隣との距離が狭い場合でもスムーズに差し込めます。ケーブルが長いこともあり持ち運びには向かない印象です。



ASUS ExpertBook P3のデザインはビジネスシーンに適したマットな質感が特徴。指紋がついても目立たないデザインで度々持ち運ぶようなシーンで利用しても汚れづらくなっています。表面はASUS ExpertBookのロゴのみが印字されたシンプルなデザインです。横幅は31.5cm、高さは22.6cmで概ねA4サ
イズより一回り大きいくらいでした。



この大きさは新幹線や在来線の特急列車や普通車グリーン席で利用する際にも活躍。テーブルの上に余裕で収まるサイズ感で、テーブルの脇に寄せればカップホルダー部分も使えるくらいの幅に収まっています。移動中であっても生産性を落とすことなく作業を進めることができるサイズというわけ。14インチの大きさがあれば、左右にウインドウを表示させて2列で作業をしても十分な情報量を確保できており、絶妙なバランスになっている印象でした。

裏面部分の側面は丸みを帯びた形状になっているため、手で持ち上げる際にも持ちやすいのも特徴です。裏面の上から半分くらいが排気口になっており高負荷な作業をした際にも排熱効率を維持できるようになっています。ゴム足は上部は一直線につながったタイプ、下部は2つに分かれていました。

本体の重量は1.48kg(スペック値1.45kg)で14インチPCとしては一般的なレベル。出張や旅行の際に持ち運ぶ際にも持ち運びやすい重量に収まっています。MIL-STD 810H米国軍用規格準拠の耐久性を確保しており、カバンに入れて持ち運ぶのはもちろんのこと、スーツケースのポケットに入れて持ち運んだ際の衝撃や振動も問題ありません。


よく使われるポート類は本体左側に集約。USB Type-C 2基(USB PD対応)、HDMI出力、USB Type-Aを左側に集約することで、充電はもちろん、外部ディスプレイとの接続時に、マウスを外付けで利用する際に操作領域を確保できるようにしているとか。必要に応じて有線LANを利用する場合や、追加のUSB Type-Aを利用する場合には右側のポートも使うことが可能です。

USB Type-Cポートは映像出力と給電を同時にサポート。対応している外部モニター(INNOCN 27C1U Superなど)との接続時にUSB Type-Cケーブル1本で本体を充電しながら外部ディスプレイに映像出力するということが可能です。ポータブルモニター(ASUS ZenScreenなど)に対しても別途電源を用意することなく映像出力と電源供給が可能なわけです。本体への電源供給は社外品のアダプターでも60Wほどでした。


キーボードは84キーの日本語JIS配列を採用。キーピッチは19mmのフルサイズレイアウトで普段デスクトップPCを利用している場合でも十分なうち心地を実現します。キーストロークは深めで、普段は赤軸のキーボードを利用している私にとっては少し重めの印象でした。バックライトも搭載しているため暗い場所であっても確実にキーを確認することができます。

電源キーは指紋認証センサーと一体型。Windowsの起動中に指紋認証センサーに指を当てておけば、OSの立ち上がりと同時にすぐに認証が完了してくれるため非常にスムーズにロックを解除することができました。電源キーがキーボードレイアウトの中に組み込まれているのも嫌がる方はいますが、誤操作がしづらいようキーの押下は力を入れないとできない仕様で、タイミング中に間違えて操作してしまうことはない印象でした。

トラックパッドはかなり大型サイズ。ノートPCのトラックパッドにありがちな、小さすぎてマスのカーソル移動に難儀することもなく利用することが可能です。摩擦感がほぼないタイプで好みは分かれますが個人的には大画面野中をスムーズにカーソルを移動して操作することができたため満足度が高い印象でした。


ディスプレイは14インチの16:10 TFT液晶。1920×1200のフルHD+解像度に仕上がっています。TFTディスプレイはIPSディスプレイに比べると視野角や発色の面で劣りますが、本製品のTF液晶は横から見てもかなり見やすくなっている印象。ノングレアタイプのため、日差しがあるような場所であっても画面の反射を気にすることなく利用できるのも特徴です。
ASUS ExpertBook P3がビジネスシーンをよく考えている、と思ったのがディスプレイを完全に倒せること。大抵のノートPCはディスプレイの角度は140°ほどまでしか倒すことができませんが、本製品は180°まで開くことが可能。対面で打ち合わせをしているときに、PCの向きを変えずそのまま画面を開けば資料をさっと見せることができるわけです。
第13世代Core i7-13620Hの安定したパフォーマンスと日常業務での十分な処理能力を徹底検証

ASUS ExpertBook P3は第13世代Core i7-13620Hを搭載。「Raptor Lake-H」アーキテクチャによる10コア16スレッド構成でビジネス用途においては十分すぎる性能を実現しているCPUです。WEBブラウザ+オフィスでの作業は余裕でこなすことができるだけでなく、Adobe Lightroomを利用した画像編集などもこなせるのが特徴。複数のAIチャットサービス(Claude、Grok、Plaud AI)を同時起動しながらの文章執筆や、WEB会議と並行した資料作成作業においても、処理能力の不足を感じる場面はほとんどありませんでした。

32GB DDR5メモリの恩恵は、特にマルチタスク環境とメモリを多用するアプリケーションで顕著。Chrome ブラウザで20以上のタブを開きながらLightroomでのRAW現像作業を行った際にも、メモリ不足によるスワッピングやレスポンス低下は発生しませんでした。DDR5の高い帯域幅により、大容量ファイルのメモリ読み込み速度も向上し、4K動画ファイルのプレビュー表示やPhotoshopでの大容量画像ファイル操作も快適に実行できます。
画像現像処理については予想以上のスムーズさで動作し、10枚のRAWファイルからJPEG書き出しまでの処理時間は約10秒程度で完了しました。CPUパワーを必要とするような画像編集や、簡易的な動画編集であればこれ一台で完結できる圧倒的なパワーを実現しています。


512GB SSDは日常的なビジネスファイルの保存には十分すぎる容量を確保。大量のファイルを保存するだけでなく、写真や動画などをガッツリ保存しても問題ありません。M.2 NVMe PCIe 4.0接続により高速なデータアクセスを実現しており、CrystalDiskMarkでの測定結果では、シーケンシャルリード約6,600MB/s、シーケンシャルライト約3,600MB/s(64GBでも3,149MB/s)を記録し、大容量ファイルの転送やアプリケーション起動時間の短縮に大きく貢献しています。

高負荷な作業を行う際に不安なのが発熱。夏場は特にPCの温度が上昇することで性能低下してしまうことがあります。ASUS ExpertBook P3ではExpertCool冷却機構を搭載。高負荷時でも安定した動作を実現することができます。安定した場所においた状態であれば効率的に熱を逃がすことができました。その反面底面部は排出された熱があたるため、膝上で利用する際には相当熱くなるので要注意です。
長時間駆動可能な大容量バッテリーで、2-3時間の連続使用で50%以上を確保

ASUS ExpertBook P3の最も印象的な特徴は、63Whリチウムポリマーバッテリーによる優秀な持続性能です。実際にカフェや移動中の電車(夏場、かつ膝上)での利用を約2時間半したところバッテリー残量は約55%。おおよそ5時間ほどの連続稼働が可能という感じでした。バッテリーの持ち時間は利用状況によっても増減。冷房が効いた静かな環境であればより長時間駆動を問題なく行えるはず。外出先で長時間作業をする場合でも安心して利用できます。
充電が必要な場合にも65W Power Delivery対応のUSB Type-C充電により、短時間での効率的な充電が可能です。30分間の充電で約40%の容量回復が可能で、昼休みなどの短時間でも相当な作業時間を確保できます。また、モバイルバッテリーからの充電ももちろん可能で、45W出力が可能なモバイルバッテリーなら充電しながら利用できます。
AI ExpertMeetのノイズキャンセリング機能とセキュリティ面での安心感を提供する認証システム


ASUS ExpertBookには高性能なCPU/GPUを活用したAI機能、AI ExpertMeet機能を搭載。AIミーティング議事録や、AI翻訳字幕、動画や画面の透かし機能、AIノイズキャンセリングなどの機能を利用することが可能です。実際に本機を通してWEB会議を行った際には、扇風機の風のノイズがあった状態でもAIノイズキャンセリング機能を利用してスムーズな会話を実現することができました。



AI会議議事録機能についてもテスト。Intel UHD Graphicsのパワーを使ってオフライン状態で録音した音声の文字起こし、要約を行うことが可能です。16分ほどの会議でしたが、文字起こしと要約の両方を合わせると15分ほどかかったような印象で、オンラインで会議の議事録を生成するサービスと比較するとかなり時間がかかる印象でした。


実際に文字起こしをした結果がこちらの感じ。比較対象としてOpenAIのWhispeとMicrosoft Azureを利用するPLAUD AIの結果も貼り付けます。本機能の利用にあたってはAIのモデルのダウンロード(約8GB)のダウンロードを行い利用環境を整える必要がありますが、オンラインで利用するものに比べればモデルはどうしても小さく、文字認識や文章の認識精度に大きな差がある印象でした。

要約に関しては最低限という印象。今回は2人での簡単な打ち合わせでしたが、それぞれが何を話をしたのかというのを簡単にまとめてくれた印象。もとの文字起こしの精度に限界があったこともあり会社名などはそこまで性能が高くない印象でした。なんとなく話をしたことが箇条書きでまとめられている、という感じです。このあたりも議事録専門のAIツールに比べると限界があるという印象です。


この他にもAI透かし機能も搭載。画面全体に透かしをいれることで、画面全体を共有して資料を表示した際に重要情報の漏洩を防ぐ事ができるというもの。ZoomではZoom側で対応していますが、TeamsではMicrosoft Teams Premiumが必要で必ず使えるわけではないのがネック。PC側で簡単に透かしを追加してくれるというのは意外とありがたいもの。このほか、カメラの画像に名刺代わりの透かしを足すなんてことも可能。こちらは背景画像の調整でも十分ではありますが、背景をそのまま利用する場合には便利かもしれません。

なお、ASUS ExpertBook P3はAI PCとして謳われており、キーボードにもCopilotボタンも用意。必要に応じてすぐに細心のCopilotを呼び出すことも可能です。ただ、本機のCPUはAI専用のNPUを搭載したCopilot+ PCではないためWindows 11 Proで話題となったWindows Recall機能は利用できません。有料版Copilotも本業で利用していますが、Copilot自体が他のAIツールに比べて実用性に欠ける仕上がりなので、わざわざ個人で利用するものではないとも思います。
色表現はそこそこ。文字の読みやすいディスプレイで映像には不向き

マルチメディアに関しての性能もそれなりに確保。前述したようにパワフルなCPUを搭載しているため動画再生はもちろん、写真の編集もサクサク行うことが可能です。ただ、14インチのTFディスプレイは、あくまでもTF液晶。sRGBカバー率などの具体的な数値は公表されていませんが、正直なところあまり色表現力が高いという印象ではありませんでした。

実際に写真の編集を行っていたときにもそこまで色表現が深いというわけではない印象。他の高色域ディスプレイと比較すると色の鮮やかさや階調表現二差がある印象でした。簡易的に編集をしたり、Photoshopで既存の写真を補正するというのには便利ですが、クリエイティブワークを重視する場合には外部モニターとの併用がおすすめです。
内蔵ステレオスピーカーは11W×2の構成。オンライン会議をスピーカーで行うということは個人的には想定していないので、自宅やホテルでの音楽再生のスピーカーとして利用しました。特にどこかのオーディオメーカーとコラボレーションしたわけではない本機のスピーカーですが、意外とステレオ感と低域のあるサウンドが再生できた印象。出張先などでちょっと音楽を、というときには意外と良い印象です。
モバイルビジネスワークに最適化された実用性重視の優等生モデル

ASUS ExpertBook P3 (P3405)は、様々な場所にPCを持ち運んで作業をガッツリ行うかたにぴったりな性能を持ったノートPCでした。まさに名前の通りエキスパートな用途で使える製品。第13世代Core i7プロセッサーと32GB DDR5メモリの組み合わせによって、マルチタスク環境でも安定したパフォーマンスを実現してくれ、日常的なビジネス作業からクリエイティブワークまでカバーできる能力を備えています。
重量は1.45kgとそこそこの重量感。1kgを切るPCもあるものの、米国国防総省MIL-STD 810H規格に準拠した耐衝撃性を備えており、様々なシーンで安心して利用できるのもポイントです。オフラインでも利用できるAI機能など、一部発展途上な面も感じましたが、ビジネスでもプライベートのどちらでも高いパフォーマンスを実現したい方にとって最適な一台になるはず。ASUS ExpertBook P3は現在ASUS Storeで126,800円で販売中です。