【INNOCN 27C1U Super】Adobe RGBカバー率99%。収納スペース付きの台座や、USB Type-Cでの映像伝送と電源供給に対応する4Kディスプレイ、INNOCN 27C1U Superレビュー【PR】
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最近はPC向けのディスプレイ市場は低価格化の波が押し寄せており、以前レビューしたような3万円台で購入できる超大型(34インチ)曲面ウルトラワイドディスプレイなども登場。高性能なディスプレイであっても購入しやすい価格になってきています。そんな高性能・低価格なディスプレイで名を馳せるのが中国・INNOCN。他社に先駆けて32:9のアスペクト比の超ウルトラワイドモニターを登場させたり、縦長タイプを発売したりと技術力の高さも要注目なメーカーです。
そんなINNCONから今回、27インチ・4K(3840×2160)、sRGB・Adobe RGB、DCI-P3カバー率99%を実現した高性能ディスプレイであるINNOCN 27C1U Superを提供していただきレビュー。スタンド型の台座が付属したり、USB Type-Cで直接PCと接続することで65Wでの電源供給と映像伝送が可能になっていたりと利便性の高さも魅力のモデル。自宅での仕事にも写真や動画編集といったクリエイティブな作業にもぴったりな製品です。
INNOCN 27C1U Superのスペック
製品 | INNOCN 27C1U Super 4K |
---|---|
画面サイズ | 27インチ |
解像度 | 3840 x 2160 UHD |
パネルタイプ | IPS, 非光沢 |
アスペクト比 | 16:9 |
HDR対応 | HDR |
色域 | 99% sRGB, 99% Adobe RGB, 99% DCI-P3 |
色精度 (ΔE) | < 2 |
リフレッシュレート | 60Hz |
輝度 | 300 nits |
ブルーライト軽減機能 | 対応 |
画面分割機能 | 対応 |
スタンド調整 | 高さ調整: 上/下±5インチ, 傾き: 前5°、後20°, ピボット: ±90° |
スピーカー内蔵 | あり |
接続端子 | – DisplayPort 1.4 x 1 |
– HDMI 2.0 x 1 | |
– USB Type-C x 1 (65W出力) | |
– USB-A x 2 | |
– USB-B x 1 | |
– 3.5mmオーディオジャック x 1 | |
VESAマウント対応 | 75 x 75 mm |
モニタースタンド | 高さ調整、傾き調整、回転対応 |
スタンド付きでデスクの上のスペースを有効活用できるデザイン
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パッケージは非常にシンプル。日本の店頭で販売されているわけではないため、メーカーロゴと製品画像が鎮座するだけのものになっています。側面にはINNCONについての記載もありますが、ブランドオーナーと製品の製造者の両方の情報が記載されていました。オーナーが深圳の【深圳市世纪创新显示电子有限公司集团(ShenZhen Century Joint Innovation Technology Co., Ltd)】、製造者が【广西世纪创新显示电子有限公司】で、社名が地名以外はほぼ同じ。製造と販売で会社を分けているだけでINNOCNが自社で開発、設計して製造している製販一体の体制がINNOCNの特徴と言えます。
本製品はディスプレイ本体だけでなく、デスクの上に直接設置できるスタンドも付属。通常のディスプレイのただの支えではなく、台座の下にスペースを作ってその下にちょっとしたものを収納できるデザインになっています。パッケージ内にはスタンドの部品も入っているため、同梱品は多めの印象でした。
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接続用のケーブルはかなり種類が豊富。電源用のメガネケーブルはもちろんのこと、HDMIケーブル、DisplayPortケーブル、USB Type-Cケーブルまで付属し、他のケーブルを用意することなくすぐに使い始めることができるのは嬉しいところ。入力の種類が多いこともあり、PCでもゲーム機でも相手を選ばずにそのまま繋げられるので変換ケーブルなども購入する必要がないのもグッドでした。
台座の組み立ては非常に簡単。支柱を取り付けるための突起部分を台座に取り付けて、あとはディスプレイと接続した支柱をそのまま刺して下からネジで固定するだけ。ディスプレイと支柱をつなげるのも本体ウラ面にあるくぼみの部分にカチッとはめるだけ。ワンタッチで取り付けられる簡単さで組み立て自体は15分ほどで完了。箱の片付けなどを含めても30分かからずに設置することができました。
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なおINNOCN 27C1U Superは75mm×75mmのVESAマウントにも対応。台座を利用してデスクのスペースをいい感じに使えるようにすることは追加投資なしで可能ですが、より自由な設置場所を求める場合はモニターアームを利用してしまっても良いかも。モニターアームを利用する場合は、VESAマウント部に着いているネジを外して取り付ける必要があります。
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本体の背面の下部に各映像入力を配置。左からHDMI、DisplayPort、USB Type-Cを用意。USB Type-B(メス)端子はとUSB Type-A(オス)×2を搭載しており、USB Type-C接続した機器に対してはUSBハブとして動作させることも可能です。3.5mmステレオミニジャックも搭載しオーディオ出力にも対応します。
本体の付属品で取り上げていなかったものの、本製品ならではだったのが色についてのキャリブレーションのレポートが付属していること。sRGBとAdobe RGBの色域についてテスト・調整を行って出荷しているため、Δ<2の正確な色表現を実現しているのもINNOCN 27C1U Superの特徴です。
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設置が完了したようすは上の感じ。デスクの上にずっしりと乗ったスタンド部分で安定した状態で本体を設置することができました。スタンド部分の高さも広く調整できるため、写真のようにノートPCを開いたくらいの高さに合わせておくことも可能。そしてこの台座の下には6cmほどのすきまがあり、PCを収納したり雑誌やキーボードをしまっておくことが可能。デスクの上を広く有効活用することができるのも魅力的でした。
USB Type-C 65W出力に対応し、高い利便性を確保。ケーブル1本で映像も電源もストレージもOK
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INNOCN 27C1U Superの特徴はHDMIやDisplayPortといった映像専用のケーブルだけでなくUSB Type-Cケーブルを通じた映像伝送と電源供給に対応していること。仕事でもプライベートでもノートPCを利用している方は多いと思いますが、自宅でディスプレイに接続しようとするとHDMIケーブル(場合によっては変換アダプター)に電源を別途用意し、さらにUSBハブまで利用してケーブルだらけになってしまうことも。INNOCN 27C1U SuperならUSB Type-Cケーブル1本でそのすべてを網羅することが可能。
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実際にXiaomi Redmi Book Pro 16 2024を接続してディスプレイにその映像を表示してみると、同時にPCへディスプレイから給電が開始。電流チェッカーで確認してみると60Wで給電されていることが確認できました。
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USBチェッカーのFNB58を使って対応する充電プロトコルについても確認。USB PDについては65Wまでに対応し、一般的な5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3.25Aの5種類の電源供給に対応します。この他Appleの5V/0.5A、USBの5V/1.5Aに対応します。SamusungやHuaweiの独自規格やQuickCZharge 2.0、3.0には非対応のためスマートフォンの充電向きというよりはUSB PD給電が可能なPC向けという感じの構成です。
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USB Type-C経由で接続している場合もHDMIなどで接続しているときと同様の操作が可能。PCから確認してみても、4K(3840*2160) @60Hz、8bitのディスプレイとして認識されていました。リフレッシュレートは60Hzのみに対応していました。
Adobe RGBカバー率99%、DCI-P3カバー率99%の正確な色表現で、写真現像にも最適
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INNOCN 27C1U Superはその高い画質も魅力の製品。スペック表などでも触れていたようにsRGBカバー率99%だけでなくAdobe RGB、DCI-P3カバー率もそれぞれ99%と色表現域の広い広色域に特徴があります。また、色差についてもΔE<2にまで抑えるようそれぞれの製品を出荷前にキャリブレーションしており、正確な色表現を重視する写真の現像作業にも最適な製品です。
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色の表現力については、肉眼でどこまで分かるのかというところは難しいところ。特に測定器を持っているわけではないのであくまでも主観での判断となってしまいます。過去にレビューしていた2万円台で購入できるsRGBカバー率99%の4KディスプレイであるXGaming 4Kディスプレイと本機で同じカラーバーを表示させてみたものがこちら。可能な限り輝度なども合わせています。
XGamingのディスプレイ自体も広色域に対応した製品のため、その差を写真から判断するのは難しいですが、若干INNOCN 27C1U Superのほうがグラデーション部分の表現や、微細な差の面で色の表示の範囲が広い印象でした。
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4Kという高精細さと、広色域をカバーしていることでカメラで撮影したRAW画像をAdobe Lightroomで編集をする、という場合に非常に便利。2枚目の写真は27C1U Superに表示した画像を拡大してカメラで撮影しているものですが、微細な点まで画面上で拡大せずに表示することができており、写真の現像時にパット見て写真の細部まで確認できるのも嬉しいところ。一度の多くの写真を現像するという場合には、一つ一つの写真をじっくり拡大するというのは骨が折れることもあり4K画質で進めていけるのは便利でした。
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その他の写真についても、これまで利用してきたディスプレイに比べて、全体的な色の表現力が上がった印象。色表現力の低いディスプレイで見た際には白い背景や単調な色が同じ色に見えていましたが、本機を通じてみると実際にはもっと多くの色が乗っていたと痛感させられます。とはいっても、修正できる範囲には限界はあるのですが、見えているのと見えずに現像をしているのとではわけが違いますしね。
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4K画質で撮影した動画の再生もそのままの解像度で再生できるのも嬉しいところ。こうやって見てみると、本機の表現力の高さも相まって美しい風景の映像を存分に表現することができていました。ただ、リフレッシュレートは前述の通り60Hzのみの対応のため、それ以上の映像を再生しても変化はありません。
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INNOCN 27C1U Superは視野角の広いIPSパネルを採用。非光沢かつ、IPSでどの向きから見ても画面の中身が白くならず見えやすいのも特徴です。実際に横から見たり、離れた場所から画面を見てみても反射や画面が見づらくなることもなく、どこからみても見えやすい印象。画面の向きを変えて使うといった場合や、他の人と表示している内容を確認しながら作業をする場合でも、27C1Uなら便利に使うことができました。
設定メニューは日本語化済み。写真現像時にはAdobe RGBモードがおすすめ
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本機は高性能モデルなだけあって映像の表示内容についての設定項目が多く、充実した設定メニューを搭載。設定を実際に行っていく上では分かりやすいメニュー出ないと厳しいところ。INNOCN 27C1U Superは言語設定メニューだけで写真のようにかなり多くの言語に対応。もちろん日本語にも対応しているので、初回起動時の言語選択メニューで日本語を選んでおくとベター。
設定メニューは画面右下のボタンから表示。簡単な輝度やボリュームについては、設定メニューを表示せずにポップアップメニューだけでも設定が可能になっています。本製品をきちんと使いこなしていくことを考えると輝度を変更するということはあまりないと思うため、音量キーのままにしておくと良いかも。
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設定メニューは上から【プロ】【ピクチャ設定】【ゲーム設定】【PIP/PBP】【OSD設定】【その他の設定】という項目。プロメニューでは映像モードの切り替えが可能で、通常モードの他にsRGBモード、Adobeモード、DCI-P3モードの合計4種類の色モードが選択可能。Adobe Lightroomで現像をする私はこの4モードを切り替えながらどれが一番しっくりくるか調整しましたがAdobeモードにすると一番しっくりくる発色になりました。(これが正解なのかは正直わからないですが)各色域の調整もこのプロメニューで可能です。
ピクチャ設定メニューでは輝度やコントラスト、DCR(Dynamic Contrast Ratio)機能のON/OFF、アスペクト比の調整が可能。プロメニューで大半の設定を包含しており、こちらは明るさなどの補助的な内容という感じ。ゲーム設定とPIP(ピクチャーインピクチャー)などは写真の通りです。
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OSD設定とその他の設定に関しては一般的な内容という感じ。OSD設定では、写真で表示している設定メニューの表示位置や何秒でタイムアウトするのかなどを簡単にしていできるもの。その他の設定では、入力信号の制御や自動電源ON/OFFなどの設定が可能というところです。このあたりはあまり違和感はないはずかと。
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入力信号の切り替えメニューについては、設定メニューで行うこともショートカットキーで操作することも可能。何かPCを繋ぎっぱなしにして、たまに別のものを接続する、という使い方でなければ自動のままにしておけば良さそうです。デスクトップPCを繋ぎっぱなしにする場合は、手動で選択するほうがデスクトップ側の電源に引っ張られないのでベターという感じです。
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主題のINNOCN 27C1U Superからは話がそれますが、Xiaomi Redmi Book Pro 16 2024にUSB Type-Cで接続し、デュアルディスプレイで利用しながらLightroomを起動させてみたのが上のスクリーンショット。Redmi Book Pro 16 2024は独立GPUは搭載せず、GPUはCore Ultra 7 155HのIntel Arcでグラフィックを司っています。
Lightroom上では、Intel Arc Graphicsもグラフィックプロセッサーとして扱われており、完全アクセラレーションをサポートしているように表示。複数枚のファイルを並べて表示するギャラリー表示や、現像時の拡大などの際には4Kディスプレイの場合グラフィック周りの負荷が高くなりますが、Redmi Book Pro 2024なら十分なパフォーマンスを発揮することができINNOCN 27C1U Superでも安心して利用できました。
デスクの上も効率的に使える。写真の編集にも細かい作業にも最適な広色域ディスプレイ
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今回レビューしたINNOCN 27C1U Superは、4K(3840×2160)の高解像度だけでなくsRGBカバー率、Adobe RGBカバー率、DCI-P3カバー率のどれも99%という広色域対応の高い色表現能力が魅力的なディスプレイでした。付属するモニタースタンドは台座部分に隙間があってものを収納できたり、USB Type-Cケーブル一本で映像伝送とノートPCへの電源供給の両方に対応する利便性の高さも魅力的な製品でした。
INNOCN 27C1Uは現在Amazonでは35,800円(クーポン適用後)で販売中。INNOCNが展開するミニLED採用のハイエンドシリーズであるINNOCN 27M2U Lite(73,800円)は手が届かないという場合でも、本機でも十分ハイエンドな画面表示を楽しむことが可能。Adobe Lightroomなどで画像処理をする方も、手元の作業環境をアップグレードしたい方も、どんな方にもおすすめできる製品です。