【HONOR MagicPad 2】Snapdragon 8s Gen 3搭載144Hz OLED大画面タブレットが519ドルでAntutu 180万点超の高性能。4096段階のスタイラスペンも魅力なHONOR MagicPad2 レビュー

HONORから登場している12.3インチの大画面タブレット、HONOR MagicPad2を2ヶ月間使用したのでレビューします。Qualcomm Snapdragon 8s Gen 3に12GB RAM、256GBストレージを搭載し、144Hz駆動の3000×1920解像度OLEDディスプレイを採用したモデルでありながら、キーボードカバーとのセット価格は519ドルと圧倒的なコストパフォーマンスを実現した製品です。
10.7億色表示に対応したDCI-P3広色域ディスプレイは動画視聴やクリエイティブ作業に最適で、8基のスピーカーによる立体的なサウンドも魅力的な仕上がりになっています。HONOR Magic-Pencil 3との組み合わせでは筆圧感知と低遅延を実現し、イラスト制作にも十分対応できる性能を持つモデルです。10050mAhの大容量バッテリーに66W急速充電対応、MagicOS 9.0によるAI機能も搭載し、あらゆるシーンで活躍できるタブレットに仕上がっています。
HONOR MagicPad2のスペック
| 項目 | 詳細 |
| ディスプレイ | 12.3インチ OLED、3000×1920、144Hz、DCI-P3、4320Hz PWM調光 |
| CPU | Snapdragon 8s Gen 3、Adreno GPU |
| OS | MagicOS 8.0.1(Android 14ベース) |
| RAM + ROM | 12GB + 256GB(UFS 4.0) |
| カメラ | リアカメラ:13MP(F2.0、AF対応) フロントカメラ:9MP(F2.2) |
| Bluetooth | Bluetooth 5.3、AAC、LDAC、aptX、aptX HD対応 |
| USB | USB Type-C |
| NFC | 対応 |
| バッテリー・充電性能 | 10050mAh(定格10000mAh)、66W急速充電 |
| 重量 | 約555g |
| 大きさ | 274.5×180.5×5.8mm |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6対応、802.11a/b/g/n/ac/ax、2×2 MIMO |
| スピーカー | 8スピーカー構成、HONOR空間オーディオ対応 |
| センサー | 加速度センサー、ホールセンサー、重力センサー |
薄型軽量ボディに12.3インチの大画面を搭載したデザイン




HONOR MagicPad2は12.3インチの大画面OLEDディスプレイを採用しながら、厚さわずか5.8mm、重量約564g(実測)という薄型軽量ボディを実現。ベゼル幅も狭く抑えられており、画面占有率の高いデザインによってディスプレイサイズそのままのコンパクトな印象を受ける仕上がりです。背面はムーンライトホワイトとブラックの2色展開で、今回レビューしたホワイトはマットな質感で指紋が目立ちにくい仕様になっていました。
本体の実測重量は約564gで、12.3インチクラスのタブレットとしては少し軽い印象です。ただし、厚さ5.8mmという薄型設計のおかげで持ち運び時の取り回しは非常に良好で、スーツケースの外ポケットやビジネスバッグに無理なく収納できるサイズ感を実現しています。10インチを超える大きさはノートPCに近いサイズ感と購入前は思っていましたが、PCと比べると十分薄く、軽く、そしてコンパクトで持ち歩きやすさは一段上の仕上がりでした。




横向き利用時で左側面の上(縦向き利用時で上側面の右)に電源ボタンを、長辺の左側(縦向きで右側面の上)に音量ボタンを配置する一般的なAndroidタブレットと同様のレイアウトを採用。3.5mmステレオミニプラグは非搭載で、USB Type-C端子を横向きで右側、縦向きで下部分に搭載しています。スピーカーはクアッド構成になっています。
カメラは背面に13MPのシングルカメラを搭載し、フロントカメラには9MPのカメラを採用しています。タブレットとしてのカメラ性能は必要十分で、ビデオ通話や簡単な撮影には問題なく対応できる仕様です。背面カメラは若干飛び出ているデザインでそのままテーブルに置くとガタついてしまう印象。基本的には何かしらのケースをつけて利用するのがベターといえます。




今回はキーボードカバー、スタイラスペンのHONOR Magic-Pencil 3とセットで購入。購入時はクーポンなどを組み合わせて最終的に6.5万円ほどで購入しており驚異的なコストパフォーマンスでした。同梱品とパッケージは写真のように電源アダプターと説明書や保証書、USB Type-A to Cケーブルといった感じ。電源アダプターはHONOR SuperCharge 66Wに対応したものでBFプラグ(イギリス)のものが付属していました。後述するようにUSB PDでも十分な充電速度のためわざわざ日本と同じUSプラグの充電器を別途購入する必要はあまりないかなと思います。



HONOR Magic-Pencil 3はボールペンと同じようなサイズ感。軽量で持ちやすくス握っている感覚も普通のペンと遜色ない印象です。バッテリーを内蔵していますが充電はHONOR MagicPad 2に取り付けることでワイヤレスで可能なため充電端子などは搭載していません。MagicPad 2に取り付けた際には、写真のようにMagic-Pencil 3の充電状況が表示されて簡単に確認できるようになります。



キーボードカバーは通常のフルサイズキーボードに比べると一回り小さいデザイン。押し込んだときに一定のストロークを確保しているため打鍵感の面ではノートPCに比べて少し軽い程度に仕上がっている印象です。キー配列は普通のUS配列という感じ。一番左上のキーが日本語入力時の半角/全角キーとして利用できます。バックライトは非搭載でした。バックライトとタッチパッドのついたキーボードが欲しい場合にはサードパーティで高級キーボードケースが販売されているのでこちらも良さそうです。
キーボードがしっかりした作りなこともあって、キーボードカバーをつけた状態での重量は約1kgと重量級。超軽量を謳うノートPCが1kgを切るためそれに比べても重い仕上がりです。軽さを重視する場面ではキーボードカバーではなくただのカバーを用意したほうが良いかもしれません。

キーボードカバーを取り付けてみた様子がこちら。ケースの下の部分が折れ曲がるような形でスタンドになるデザインです。HONOR MagicPad 2とキーボード部分の接触はマグネットで固定されるようになっており、写真の状態で軽くタブレットを持ち上げてもキーボードと分離しないくらいの強度で固定されている感じ。電車内で膝上でキーボードを打つ、というのは厳しいものの机の上などでは安定感を確保した状態で使う事ができます。

今回はPDA工房のHONOR MagicPad2対応PerfectShield保護フィルムを装着して使用しました。反射低減タイプのフィルムで、ペーパーライクフィルムではないもののタッチ感度を損なうことなく画面を保護できる優れた製品です。屋外や太陽光が入るような場所であっても反射が少ないことで余計な映り込みを気にせずに使うことができるので、低反射の保護フィルムはマストアイテムです。
Snapdragon 8s Gen 3搭載で高性能なプロセッサとメモリ構成を実現

HONOR MagicPad2はQualcomm Snapdragon 8s Gen 3を搭載しており、タブレットとしては最高クラスの処理能力を実現しています。CPUコア構成は1基のCortex-X4コア(3.0GHz)、4基のCortex-A720コア(2.8GHz)、3基のCortex-A520コア(2.0GHz)というオクタコア構成で、マルチスレッド性能の高さが特徴的。グラフィック処理にはAdreno 735 GPUを搭載し、3Dゲームや動画編集といった高負荷な処理にも対応できる性能を実現しています。
メモリはLPDDR5X規格の12GB RAMを搭載し、複数のアプリを同時に動作させるマルチタスク環境でも快適に使用できる容量を確保。ストレージはUFS 4.0規格の256GBモデルで、高速な読み書き性能により大容量ファイルの処理もスムーズに行うことが可能。ハイエンドスマートフォンに匹敵する性能を実現しています。



MagicOS 9.0はAndroid 15をベースにしたHONOR独自のカスタムOSで、AI機能の統合やマルチウィンドウ機能の強化など、タブレットとしての使い勝手を向上させる工夫が随所に施されているのも特徴。HONOR Docsアプリは大容量ファイルの編集にも対応しており、ビジネス用途での活用も十分可能な完成度を実現していました。システム全体の最適化も行き届いており、ハードウェアの性能を最大限に引き出す設計になっています。
ストレージ容量は256GBで、日常的な使用には十分な容量。ただし、大容量ゲームを複数インストールしたり、4K動画を大量に保存したりする用途には少々心許ない印象も。グローバル版では256GBモデルのみの展開となっており、512GBモデルはMagicPad 3まで待つ必要がある点は残念なポイント。

DRM保護レベルはWidevine L1に対応しており、AmazonプライムビデオやNetflixなどのストリーミングサービスでフルHD画質での視聴が可能です。12.3インチの大画面とOLEDディスプレイの組み合わせにより、動画を大画面で楽しむ事が可能。IMAX Enhanced認証も取得しており、対応コンテンツでは映画館のような臨場感のある映像を楽しむことができるようになっています。
Antutuベンチマーク180万点超の高性能を実証


HONOR MagicPad2の実際の性能をAntutuベンチマーク(V11.0.0)で測定したところ、総合スコア1,802,979点という結果に。内訳はCPUスコア569,184点、GPUスコア519,604点、MEMスコア273,210点、UXスコア440,981点でした。180万点を超えるスコアは、タブレットとしては非常に高いレベルで、今年レビューしたミドルハイスマートフォンのPOCO F7(Qualcomm Snapdragon 8s Gen4)と同等レベルのスコアでした。
CPUスコアは569,184点で、数学演算167,691点、共通アルゴリズム154,564点、マルチコア222,436点、AI処理24,493点という内訳でした。特にマルチコア性能の高さは、複数のアプリを同時に動作させる場面や、動画編集などの重い処理を行う際に効果を発揮します。GPUスコアは519,604点。Vulkan APIを使用したテストでは、レイトレーシング性能44,136点、Cottage描画248,979点、Stone Haven描画226,489点という結果になりました。ゲーミング性能としては十分な数値で、3D描画が必要なアプリやゲームでも性能不足を感じることはないはずです。
ベンチマーク実行中の温度管理も優秀で、テスト開始時28℃から最高35℃までの上昇に抑えられており、発熱制御が適切に機能していることが確認できました。バッテリー消費も5%程度と少なく、高負荷時でも効率的な電力管理が行われている印象です。長時間のゲームプレイやクリエイティブ作業においても快適に使い続けられる事がわかるかと。

ストレージ性能をAntutu Storage Test(V11.0.0)で測定。シーケンシャルリードは2,168.5MB/s、シーケンシャルライトは1,881.1MB/sを記録し、大容量ファイルの転送でも高速に転送できることを確認。ランダムアクセスはリード847.2MB/s、ライト687.9MB/sで、アプリの動作速度やシステム全体のレスポンスの面でも十分な速度を確保。混合マルチランダムアクセスは983.6MB/s、混合ランダムアクセスは302.0MB/sを記録し、マルチタスク環境でも快適に使用できる実力です。

Geekbench 5での測定結果も確認しており、シングルコアスコア1,415点、マルチコアスコア4,470点という数値を記録しました。この数値は現行のハイエンドスマートフォンと比較しても遜色のないレベルで、タブレットとしては最高クラスの処理能力といえるはずです。
原神も最高画質で快適にプレイ可能なゲーミング性能

HONOR MagicPad2のゲーミング性能を確認するため、負荷の高いゲームとして知られる原神をプレイ。私あーるは原神のストーリーを全く進めていない(モンドのまま)のためROG Phone 9でもご協力をいただいた有識者にプレイしてもらいました。


グラフィック設定を最高画質に設定した状態でも概ね快適に動作し、激しい戦闘シーンでも大きなフレームレート低下は感じられませんでした。ただし、エフェクトが多数表示される場面では若干のラグを感じる瞬間もあり、最上位クラスのゲーミングスマホと比較するとわずかな性能差は存在します。それでも12.3インチの大画面でのゲームプレイは没入感が高くタブレットならではの操作感を楽しめました。タッチ操作の反応速度も良好で、素早い操作が求められるアクションゲームでも遅延を感じることはほとんどありませんでした。
ゲーム中の発熱についても確認しましたが、長時間プレイしても本体温度の上昇は比較的抑えられている印象です。背面が極端に熱くなることはなく、手で持っていても不快に感じることはありませんでした。Snapdragon 8s Gen 3の発熱制御の良さと、薄型ボディながら効果的な放熱設計が施されているからの賜物と言えそうです。
日常的なアプリ利用は圧倒的に快適。マルチウィンドウはほどほどの使い勝手

HONOR MagicPad2の日常的な使用感は非常に快適で、WEBブラウジングやSNSアプリの使用において動作のもたつきを感じることは一切ありませんでした。XやInstagramなどのSNSアプリはもちろん、複数のタブを開いた状態でのブラウジングでもスムーズに操作できる処理能力を確保。12GB RAMの恩恵により、バックグラウンドアプリが強制終了されることも少なく、マルチタスク環境での使用も快適そのものです。

MagicOSの特徴的な機能として、マルチウィンドウ機能が挙げられるかと。画面を2分割して異なるアプリを同時に表示できる機能は、12.3インチの大画面と3000×1920という高解像度を活かした使い方として非常に実用的。例えば、WEBブラウザで調べ物をしながらメモアプリに情報をまとめたり、動画を視聴しながらSNSをチェックしたりといった使い方が快適に行えます。

画面のアスペクト比は16:10に近い横長の形状で、横向きでの使用時には左右に十分なスペースが確保されます。このため、2つのアプリを並べて表示しても各アプリの表示領域が狭すぎると感じることはなく、実用性の高いマルチタスク環境を実現していました。フローティングウィンドウ機能も用意されており、小さなウィンドウでアプリを表示させることも可能です。
旅行中に友人と一緒に写真や動画を見る際にも、12.3インチの大画面は非常に役立ちました。スマートフォンの画面では複数人で同時に見るには小さすぎますが、本製品であれば3〜4人で同時に画面を覗き込んでも十分な視認性を確保できます。旅行の計画を立てる際にも、地図アプリやブラウザを開いて複数人で情報を確認しながら議論できる点は、タブレットならではの使い方といえます。
144Hz OLEDディスプレイの美しさは圧巻で動画視聴が格別の体験に

HONOR MagicPad2の最大の魅力は、間違いなく144Hz駆動の12.3インチOLEDディスプレイです。3000×1920という高解像度と10.7億色表示に対応したDCI-P3広色域により、動画視聴時の画質は圧倒的な美しさを誇ります。これまでXiaomi Redmi Pad初代(リンクはRedmiPad 2)を使用していましたが、液晶ディスプレイからOLEDへの進化は想像以上に大きなインパクトがありました。
特に黒の表現力はOLEDディスプレイの真骨頂で、完全な黒を表現できることにより映像のコントラスト比が格段に向上。映画やドラマを視聴する際、暗いシーンでも細部がつぶれることなくしっかりと描写され、明るいシーンとの切り替わりも自然で目に優しい印象です。HDR10+にも対応しており、対応コンテンツではさらに豊かな色彩表現と明暗差を楽しむことができます。

144Hzのリフレッシュレートは動画視聴だけでなく、日常的な操作全般において滑らかさを感じられる仕様です。スクロール時の残像感が少なく、アプリの切り替えやアニメーションも非常にスムーズに表示されます。一度144Hz駆動のディスプレイに慣れてしまうと、60Hzのディスプレイには戻れないと感じるほどの快適さでした。
4320Hz PWM調光にも対応しており、低輝度環境での使用時にもちらつきを感じにくい設計なのもポイント。就寝前にベッドで動画を視聴する際にも、目の疲れを最小限に抑えながら快適に使用でき、長時間使用するタブレットとしては良い感じ。ただ、いくら調光性能が優れていると言っても、ベッド脇に置いて毎晩使うというのはあまりおすすめできません。

解像度の高さは文字の読みやすさにも貢献しており、WEBページや電子書籍を読む際にも文字が非常に鮮明に表示。12.3インチという画面サイズと高解像度の組み合わせで雑誌くらいであれば2ページを1つにまとめて表示しても十分見やすい文字サイズ、解像度になっている印象でした。
屋外での視認性も十分に確保されており、最大輝度時には明るい日差しの下でも画面の内容をしっかりと確認できます。PDA工房の反射低減フィルムを貼り付けたことも相まって、屋外での使用時にも映り込みを気にすることなく快適に使用できました。旅行先で写真を確認したり、カフェのテラス席で作業したりする際にも、画面の見づらさを感じることはほとんどありませんでした。
HONOR Magic-Pencil 3は筆圧感知と低遅延でクリエイティブ作業に最適

HONOR Magic-Pencil 3はイラスト制作や手書きメモを頻繁に使用する人には必須のアクセサリー。今回、普段からデジタルイラストを描いている友人(原神を始めとしたゲームの有識者)に実際に試してもらったところ、非常に高い評価を得ることができました。筆圧検知は4096段階でかなり高精度。中華タブレットの世界では筆圧検知を謳っていても微妙な性能なこともありますが、本機の筆圧検知はそんな心配のいらないクオリティでした。

遅延の少なさも本ペンの大きな特徴。公称値では2msの低遅延を実現しているとされており、実際にCLIP STUDIO PAINTを使用して描画テストを行ったところ、ペン先の動きと画面上の描画の間にほとんどズレを感じることなく、紙に描いているような自然な感覚で作業できました。また。ペン先の精度も高く、画面上の狙った位置に正確に線を引くことができます。0圧での描画開始にも対応しており、ペンを画面に触れた瞬間から線が描き始められる仕様は、細かい描写を行う際に非常に便利です。傾き検知にも対応しており、ペンを寝かせた状態で描画すると線の太さが変化するなど、アナログの描画ツールに近い表現が可能になっています。



友人はGalaxy Tabシリーズとも比較検討していたそうですが、このレビュー協力の結果、HONOR MagicPad2を購入したんだとか。Galaxy Tab S11はMediaTek Dimensity 9400+を搭載した、11インチディスプレイのハイエンドタブレットですが、S11で13万円、S11 Ultraにいたっては19万円、キーボードカバーは別売というのは非常に高額。HONOR Magic Pad 2なら半額ほどでキーボードも、ペンも全部入りなので選択しない理由がありません。

個人的にはイラストを描く習慣はありませんが、WEBブラウジング時にペンで操作することの便利さは予想以上でした。指でのタッチ操作に比べて細かいリンクやボタンを正確にタップできるため、誤操作が減少します。かつてのGalaxy Noteシリーズがヒットした理由が理解できるような、ペン操作の快適さを実感できました。
純正キーボードでも打鍵感のある仕上がり。キーピッチは狭め


大画面のAndroidタブレットで試したいことといえば、ブログの執筆やドキュメントの編集。純正のキーボードもセットになっているため、別売品を買う必要なくキーボード付きのタブレットとして使い倒す事が可能です。キーボードと本体は物理的な端子ではなくBluetoothで接続。ペアリング操作は初回接続時に自動で行ってくれるためBluetooth接続であることを意識せずに接続することができました。
ワイヤレスの場合不安になるのがキーボードでの入力がHONOR MagicPad 2側で認識されるのにタイムラグがあるのではないかということ。この点は非常にうまくできていてラグ無くスムーズに入力した内容が反映されていました。

キーボードカバーをつけてノートPCスタイルで利用しているときでも、HONOR MagicPad 2はノートPCに比べれば一回りコンパクト。このため、飲食店での食事の際にサクッとメールを返す、なんてときにはなかなか便利な印象でした。キーボードの打鍵感は良い感じではありつつ、キーピッチはフルサイズに比べて一回り小さいため、ブラインドタッチには向かない印象です。トラックパッドもないため完全にノートPCの代替になるかといえば、機能不足感がありました。
10050mAh大容量バッテリーと66W急速充電で長時間使用も安心

HONOR MagicPad2は10050mAh(定格10000mAh)という大容量バッテリーを搭載しており、1日中使用してもバッテリー切れの心配がほとんどありません。正確な使用時間は計測していませんが、動画視聴やWEBブラウジング、SNSアプリの使用などを含めた通常使用において、朝から夜まで使い続けてもバッテリー残量が20〜30%程度残っている状態でした。
HONORの公称値では、動画再生で最大15時間程度の連続使用が可能とされており、実際の使用感もこの数値に近い印象です。旅行時に新幹線や飛行機の中で長時間動画を視聴する際にも、バッテリー残量を気にすることなく使用できる安心感は、大容量バッテリーの大きなメリットといえます。

66W急速充電に対応している点も本製品の特徴で、USB PD対応の充電器を使用すれば短時間でバッテリーを満充電にすることが可能です。USB PDの場合は66W充電は利用できず25Wほどで給電される様子。0%まで利用した状態で充電を試したところ1時間50分ほどで100%まで充電することができました。実際には完全にバッテリーを空にすることは少なく、継ぎ足しながら使うことを考えればこの速度は十分という感じです。
就寝前にベッドサイドに置いておき、朝起きてすぐに天気やニュースを確認するという使い方も非常に便利でした。スマートフォンよりも大画面で情報を確認できるため、朝の身支度をしながら必要な情報を効率的に収集できます。バッテリー持ちの良さにより、枕元に置いておくための常時電源接続も不要で、使いたいときにサッと手に取って使える利便性を実現しています。
8スピーカー構成による立体的なサウンドが動画視聴体験を格段に向上させる

HONOR MagicPad2のもう一つの大きな魅力は、8スピーカー構成による高品質なサウンドシステム。8基のスピーカーを搭載することで、ステレオ感のある立体的な音響を実現しており、動画視聴時の没入感は想像以上に高いレベルになっていました。これまで使用していたRedmi Pad初代では、動画視聴時に外部スピーカーを接続することが多かったのですが、本製品では内蔵スピーカーだけで十分満足できる音質を実現していました。
低音の表現力も優れており、映画やドラマの重厚なサウンドトラックでもスカスカした印象を受けることはありません。大型の音響コアを採用したことで、タブレットとしては驚くほど豊かな低音再生が可能になっており、アクション映画の爆発音や音楽の低音パートもしっかりと表現してくれました。中高音域もクリアで、セリフや効果音が明瞭に聞き取れる音質バランスを実現しています。

HONOR空間オーディオ技術にも対応しており、対応コンテンツでは音の広がりや定位感が格段に向上します。前世代のMagicPadと比較して音場幅が25%拡大したとされており、実際の視聴体験でもその効果を実感できました。ヘッドホンを使用した際の空間オーディオ体験も優れており、映画館のような臨場感のある音響を楽しむことができます。
IMAX Enhanced認証を取得していることも、動画視聴体験の質の高さを裏付ける要素です。IMAX専用に最適化されたコンテンツでは、映像の美しさだけでなく音響面でも映画館のような体験を自宅で楽しむことができます。大画面OLEDディスプレイと8スピーカーシステムの組み合わせにより、動画視聴用タブレットとしては最高クラスの体験を提供してくれるデバイスに仕上がっていました。
動画視聴もクリエイティブ作業も妥協したくない人に最適な選択肢

HONOR MagicPad2は、519ドルという価格で144Hz OLEDディスプレイ、Snapdragon 8s Gen 3、12GB RAM、8スピーカーシステム、10050mAh大容量バッテリーという豪華な仕様を実現した驚異的なタブレットでした。動画視聴用途では大画面の美しいディスプレイと迫力あるサウンドにより、映画館のような臨場感のある体験を提供してくれます。イラスト制作用途でもHONOR Magic-Pencil 3との組み合わせにより、クリエイターも満足できる描画環境を実現していました。
価格、性能、ディスプレイ品質、サウンド品質、バッテリー持ち、携帯性のすべてにおいて高いレベルでバランスが取れた製品であり、タブレットを探している人には自信を持っておすすめできるモデル。AliExpressでなら500ドル強で購入できる圧倒的な手軽さも魅力です。動画視聴もクリエイティブ作業も妥協したくないという人にとって、HONOR MagicPad2は最高の選択肢の一つになるでしょう。



















