【One Mix 3s Platinum Edition】Core i7搭載の8.4インチUMPC、One Mix 3s Platinum Edtion。One Netbook副社長へのインタビューも実施し徹底レビュー。
ここ数年で大きく盛り上がりを見せているのが、超小型PC(UMPC)と呼ばれる10インチ以下でありながらキーボード一体型でノートPCと変わらない操作性を実現した製品。2年ほど前にGPD Pocketが登場してから一気に人気が爆発。最近は最初のGPDの他にもタブレットメーカーのCHUWIが参戦したり、TopjoyのFalcon2、Gemini PDAなども登場。そんな中ひときわ最近注目を集めるのがOne-NetbookのOne Mixシリーズ。
今回は中国深圳市にあるOne-Netbook(深圳市壹号本科技有限公司)の本社を訪問。副社長の曾氏にインタビューを実施。国内でも8月3日発売のCore-i7 8500Yを搭載した8.4インチモデルOne Mix3s Platinum Editionの実機をテスト。普段の生活でも、旅行のときにも最強のお供になってくれること間違いなしと感じる、お金さえあればすぐにでも欲しいモデルです。
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Core i7-8500Yに512GB PCIe SSD、4096段階筆圧検知のPlatinumモデル
One Mix3シリーズ(上3種)とOne Mix 2S Pink cat edition(下) |
One Mix3S Platinum EditionはOne Mixシリーズの中でも最大の8.4インチディスプレイを搭載するOne Mix3シリーズの最上位モデル。OneMix 3と3SはCore m3-8100Yを搭載しているのに対し、3s Platinum EditionではCore i7-8500Yを搭載。さらにストレージやメモリも強化され512GB PCIe接続のSSDに16GB RAMとハイエンドノートPC顔負け。CPU自体はCore-mシリーズの系譜ではあるにせよ、m3からは大幅にクロックアップ。
早速実機を触りながら、本機のスペックやデザインをチェック。今回は驚くべきことにわざわざ新品のOne Mix 3s Platinum Editionを用意していただいており、起動したらWindows 10のセットアップからスタート。もはや、そのまま新品の本品を持ち帰りたいくらいでしたが、それは叶いませんでした。
One Mix 3s Platinum Editionは8.4インチの2560×1600の超高解像度ディスプレイを搭載した2-in-1タブレット。ディスプレイは360度回転するタイプで、UMPCとしても、8.4インチの高性能Windowsタブレットとしても利用可能。Intel Core i7-8500Yに512GB PCIe接続のSSD、16GB RAMを搭載した高性能モデル。
今回のテストではパッケージに入った状態の新品で、Windows 10のセットアップからスタート。それでも、わずか5分ほどでセットアップが完了し、すぐに本体の操作ができる状態になったのは驚き。高性能ストレージとCPUは伊達ではありません。
デザインもチェック。一番気になるところでは、キーボードの大きさはポイントかも。キーピッチは18.2mmと大きくなり、この記事を書いているJumper EZPad Goの付属キーボードよりも打ちやすいくらい。ただし、配列は狭いスペースでキーピッチを確保するためかなり独特。Fnキーがバラバラだったり、日本語キーボードにおける半角/全角キーも場所が異なったりしており、日本語入力は特に慣れるまで時間がかかりそう。バックライトも搭載しており、暗い場所での作業も問題なしなのも実用的。
Platinum Editionは配色はダークグレー。One Mix 3がシルバー、One Mix 3sがブラックなのに対して、個人的にはこのモデルの色が高級感があって所有欲を満たしてくれる感じ。Xiaomi Mi Notebook Proも同じ配色でしたが、黒でもなく、明る過ぎもしない色というのはハイエンドモデルらしい高級感を醸し出してくれます。
本体側面には各種インターフェイスも搭載。右側にはUSB Type-A(3.0)とUSB Type-C、microSDスロット。左側にはmicroHDMIに3.5mmステレオミニジャックと基本的に網羅。ヒンジ部の隙間には排気口もあり、効果的な排熱が可能なように考慮されている点も、ハイスペックモデルならでは。
One Mix 3シリーズは、電源ボタン脇に指紋認証センサーも搭載。Windows Helloに標準対応しており、電源ONからログインまで高速に、簡単に完結。ポインティングデバイスは、小型のタッチパッドを搭載。GPD Pocketで採用されたトラックポイントとは異なるものの、案外細かな操作もできる感じ。
ディスプレイはタッチパネルなだけでなく、4096段階の筆圧検知機能も搭載。今回は本社に専用ペンがなかったことで筆圧検知を十分に試すことは出来なかったものの、タッチペンの利便性は体感。なお、4096段階の筆圧検知は純正ペンでは実現できず、別途Surface Penを購入する必要があります。
Intel Core i7-8500Y |
こんな感じで実際に実機のセットアップから、一通りの操作をしてみて感じるのはとにかく爆速なこと。Core i7とはいえあくまでもCore mシリーズの系譜の本モデルですが、性能は十分といったところ。ただ、実機を借りてAdobe系のインストールをしたわけではなく、あくまでもWindows標準のソフトを起動しただけ。どこまでの性能があるかは未知数ではあるものの、PentiumやCeleron搭載のWindowsタブレットと比較すれば雲泥の差。ストレスフリーとはこのことです。
Windowsの起動までにかかる時間も計測。わずか17秒で電源ボタンからデスクトップの表示までという高速起動を実現。ハイエンドノートやデスクトップに匹敵するスピードで、必要なときにさっと起動して、作業して、すぐに閉じるという使い方もOKです。
「ゲーム専用機にチャレンジしたい」と副社長
今回は特別にOne-Netbook社の副社長の曾氏に直接インタビューを実施。彗星のように登場し、一気にUMPC市場で存在感を放つようになったOne-Netbook社がどのような方向を目指していくのか、徹底的に聞いていきます。ちなみに、副社長はVAIOシリーズのこともよく知っており、VAIOは今のOne Mixシリーズの「先輩」だとか。
One Mixシリーズをなぜ発売するに至ったかという経緯は、他のメディアでも多くインタビューが行われており今回は割愛。当社のこれからの製品開発について詳しく聞いていきます。何よりも気になるのは、8.4インチでCore i7搭載まで果たしたOne Mix 3sの次。これ以上の大型化があるのか、それともないのかといったところ。
今回のメインOne Mix 3s Platinum Edition |
One Mix3シリーズ(上3種)とOne Mix 2S Pink cat edition(下) |
現行のOne Mixシリーズは7インチのOne Mix/One Mix 2シリーズと、8.4インチのOne Mix 3シリーズの2種類の大きさで展開中。One Mix 3の8.4インチは「最も大きな製品」ということで、これ以上の大型化は予定しないとのこと。今後7インチよりも小さい製品を作る可能性もあるとか。
では、今後どんな製品を作りたいのかというと、まさかのゲーム機だとか。もちろん、独自の専用ハードを作るというよりは、GPDが以前作っていたGPD WinのようなWindows搭載のポケットサイズのゲーム機とのこと。PCゲームの高性能化は著しく、FPSゲームは生半可なスペックでは動かせないため、ポケットサイズに落とし込むのはかなり大変そう。
インタビューでは、One-Netbook社の品質への高いこだわりについても説明。写真掲載不可とのことで写真は撮れなかったものの、実際に検品過程で弾かれたパーツを見ながら説明を受けて目から鱗。品質にうるさいと言われる日本人だって、ヒンジ部分のパーツの外側の塗装の気泡(極細サイズ)は気づかないわけで、ここまで見てるのか!とびっくり。ヒンジ部分の開閉試験や、耐衝撃性能についても、みっちりテストしていることも説明を受けたりも。
また、One-Netbook社の他社に対する圧倒的な強みも副社長からは説明。一般的なタブレットメーカーやUMPCのメーカーでは、自社で製造部門を持っていなかったり、場合によっては開発部門も外注という場合が多いとか。対して当社は親会社(当社の意向で非掲載)の技術者や工場も参加/利用でき、開発、製造をおさられているとのこと。だからこそスピーディーな製品展開と、高い品質管理をこだわり抜けるとのこと。
One Mix 2S Pink cat edition |
One Mix 2S Pink cat edition |
One Mix 2S Pink cat edition |
副社長からは日本人の好みの色についても逆に質問を受ける場面も。One Mix 3シリーズは、無印Mix 3がシルバー、Mix 3sがブラック、Mix 3s Platinum Edtionがダークグレーに。個人的にはダークグレーが一番高級感を兼ね備えていると感じており、その旨を伝えましたが、副社長は黒派というように好みはバラバラ。
また、One Mix 2Sで登場していたPink cat edtiionもせっかくなので見てみたりしてみたものの、派手ではない上品なピンク色がいい感じ。うっすら天板に描かれた猫も可愛く、所有欲をそそられるもの。ただし、日本国内で女性からどれだけの需要があるかはまったく不明です。
One Mix 3s Platinum Edition、欲しくなりません?
今回中国深圳まで行って実機を試してきたOne Mix 3s Platinum Edition。Core i7-8500Yを8.4インチというコンパクトサイズに搭載し、まさに旅行にぴったりすぎるアイテム。Adobe Lightroomがどこまで動くかは未知数なものの、写真好きの私なら画像編集を出先で手軽にするのも期待できそう。もはやただの文章作成だけに使うのはもったいないくらいの製品でした。
そんなOne Mix 3s Platinum Editionは日本国内でも予約受付が開始。国内価格は168,480円とかなり高価ではあるものの、それだけの性能と品質を両立したモデルであることは間違いなさそう。なお、Banggoodでは142,521円で販売中。価格が価格なので個人的には正規代理店経由がおすすめではあるものの、選択肢としてはありかもしれません。
Core I7搭載の8インチタブレットも登場。ハイエンドでどこでも使える中華UMPCが続々登場。OneMixからMagic-Benまで紹介。
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