【東京ゲームショウ2026】KTCの27インチ4Kデュアルモード新モデル「M27P6S」はMini-LED 2304ゾーンで会場価格7.1万円強。UHD 160Hz/FHD 320Hzに加え、詳細設定にはローカル調光とKVMまで。12機種以上が並んだKEY TO COMBATブースを徹底レポート

これまでに引き続き東京ゲームショウ2026でのブースのレポートをお届け。本記事では中国のディスプレイメーカー、KTC(KEY TO COMBAT)のブースをご紹介します。2024年に初めて取材したときの主役は41インチの有機ELでしたが、2年経った今年はMiniLEDが完全に主役。ホール8のN14に未発売の新製品を含む12機種以上を持ち込んでいて、そのすべてが自由に触れる状態で並んでいました。
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深圳で1995年設立、深圳証券取引所に上場するKTC

まずはKTCについて。母体はShenzhen KTC Technology Co., Ltd.で、設立は1995年。2022年には深圳証券取引所へ上場している上場企業です(株式コード001308)。従業員は6,000名を超え、そのうち研究開発のエンジニアが1,000名以上。製造拠点は深圳と恵州の2か所。日本にもKTC科技日本株式会社を日本窓口として用意しています。日本市場への参入は2024年8月で、参入から1年余りでAmazonの売れ筋ランキング上位に入るようになったという実力ブランドです。
そんな説明を映していたのが27インチの「M27P3」。QD量子ドットMiniLEDで2304ゾーンの分割エリア制御、解像度は5K UHDの5120×2880という仕様。右隣で縦画面になっているのが「MEGAPAD A25Q5」で、こちらは24.5インチのフルHDを持つ移動式のスマートモニター。Android内蔵のモニターまで用意しているというのがKTCのラインナップの広さを物語っているのかも。
27インチ4Kデュアルモードの新モデル「KTC M27P6S」は2304ゾーンのMiniLED

今年の目玉が「M27P6S」。27インチでUHD 160HzとFHD 320Hzを切り替えるデュアルモードに対応したモデル。Mini-LEDバックライトは2304ゾーンの分割エリア制御です。担当者に位置づけを尋ねると、既存の「M27P6」のグレードアップ版だという答え。型番の末尾にSが付いたモデルで、ベースになるM27P6は日本でも7万円を切る価格で売れている機種です。
M27P6は1152ゾーンのMini-LEDだったのに対して本機は2304ゾーンにローカルディミングの範囲を拡大。より緻密な明暗表現を可能としているのがポイント。さらに、非光沢パネルだったM27P6に対して、本機は光沢パネルを採用。会場では反射を抑える処理を入れているという説明でしたが、TFTCentralが8月12日に報じた内容では、M27P6からの強化点はゾーン数と「0% haze」の鏡面光沢コーティングの2点で、挙げられている効果は映像のクリアさ、黒の締まり、発色の鮮やかさ。反射を抑える対策には触れていませんでした。
以前レビューしたINNOCN GA27V1M MAXも光沢仕上げですが、こちらはAppleのNano-textureガラスに近いAR低反射コーティングを重ねて、映り込みそのものを潰す作り。ヘイズ0%は光の拡散をゼロにするという意味なので、同じ光沢でも狙いが違う印象です。

画面で動いていたのは中国語UIのアクションRPG。獅子の頭を模した装備を選ぶ場面で、暗い背景に金と赤の装備が浮かぶという、ローカルディミングの見せ場を作りやすい絵柄でした。ただ会場の照明が上から強く当たるので、黒浮きの有無まではさすがに判定できません。
価格は会場で聞いたところ7.1万円強で、発売は10月を予定しているとのこと。どちらも正式発表ではないので、そこは正式なアナウンスを待ちたいところ。


同じ27インチ4Kデュアルモードで、白い筐体の「H27P6S」も並んでいました。こちらのカードにはMini-LEDの記載がなくFast IPSのみで、4K UHDの3840×2160で160Hz、1920×1080で320Hz、1.07B色の8-bit+FRCという製品です。KTCは既存モデルでもM27P6がQD-MiniLED、H27P6がFast IPSという2系統を持っているので、MとHの頭文字がそのままバックライトの違いに対応しています。
KTC M27P6S・KTC H27P6S スペック表
| 項目 | M27P6S | H27P6S |
|---|---|---|
| 画面サイズ | 27インチ | 27インチ |
| 解像度 | 3840×2160/1920×1080 | 3840×2160/1920×1080 |
| リフレッシュレート | 160Hz/320Hz | 160Hz/320Hz |
| パネル | Fast IPS | Fast IPS |
| バックライト | Mini-LED(2304分区) | 非公表 |
| 色深度 | 1.07B色 | 1.07B色(8-bit+FRC) |
| 表面処理 | 非公表 | 非公表 |
| KVM | あり | 非公表 |
| 国内発売 | 未発表 | 未発表 |
24.5インチ1152ゾーンの「25M5」と、1280×720で1000Hzになる「27M2 Pro」


24.5インチのMiniLED機が「25M5(M25T8)」。QD量子ドットMiniLEDのFast IPSで、Mini-LEDは1152ゾーンの分割エリア制御、2560×1440で260Hz、1.07B色の8-bit+FRCという仕様です。両サイドに遮光フードを付けた状態でApex Legendsが動いていました。

同じ卓には24.1インチでフルHD 600Hzという「25M1Pro」も。600Hzで1920×1080、コントラスト1000:1、1,670万色の8-bitという製品です。FPSを本気で極める場合、4K解像度よりも最初からフルHDで割り切って使うというニーズも多いようで、各社購入しやすい価格帯で高リフレッシュレートの製品を投入しています。

1000Hzに対応した製品も展示。「27M2 Pro」で、27インチのFast IPS。QHDなら540Hzのオーバークロック、1280×720まで落とせば1000Hzという2段構えの構成です。画面ではApex Legendsが動いていて、手前にOSDを操作するダイヤルが置いてありました。1280×720という解像度に落としてまで1000Hzを取りにいく構成は、完全に競技向けの割り切り。同じ日にIODATAとHKC(ANTGAMER)のブースでも1000Hz級の展示があり、今年は1000Hz時代の幕開けと言っても良さそうです。
KTC 25M5・KTC 27M2 Pro スペック表
| 項目 | 25M5 | 27M2 Pro |
|---|---|---|
| 画面サイズ | 24.5インチ | 27インチ |
| 解像度 | 2560×1440 | QHD/1280×720 |
| リフレッシュレート | 260Hz | 540Hz(OC)/1000Hz |
| パネル | Fast IPS | Fast IPS |
| バックライト | QD量子ドットMini-LED(1152分区) | 非公表 |
| 色深度 | 1.07B色(8-bit+FRC) | 1.07B色(8-bit+FRC) |
| 国内発売 | 未発表 | 未発表 |
31.5インチ4K 240Hz有機ELの「KTC G32P5」と、2年で入れ替わったOLEDの位置づけ


有機ELの「G32P5」は31.5インチで、UHD 240HzとFHD 480Hzの切り替え。3840×2160の解像度にコントラスト比1,500,000:1、応答0.03ms(GTG)という、有機ELらしい数字が並びます。2024年にレビューしたG27P6と同じ系統で、サイズとリフレッシュレートが一段上がった格好です。
2年前のブースでは、G42P5とG32P5とG27P6という有機EL3機種が主役でした。今年はプレスリリースの注目モデル6機種のうちMiniLEDが3機種で、OLEDはG32P5の1機種だけ。ラインナップからOLEDが消えたという話ではなく、押す順番が入れ替わったという話です。有機ELは相変わらず上位に置いてあって、その手前にMiniLEDが厚く積まれたという配置になっていました。
KTC G32P5 スペック表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 画面サイズ | 31.5インチ |
| パネル | OLED |
| 解像度 | 3840×2160 |
| リフレッシュレート | 240Hz(FHD時480Hz) |
| 応答速度 | 0.03ms(GTG) |
| コントラスト比 | 1,500,000:1 |
| 国内発売 | 未発表 |
34インチ湾曲の「H34S5E」と15.6インチモバイルモニターの「H15F8」

15.6インチのモバイルモニター「H15F8」はフルHDのIPSパネルで、178度の広視野角。Type-C 1本で映像出力と接続が済むタイプで、多角度調整スタンドとスピーカーを内蔵しています。白い筐体でFPSを表示していて、モバイルモニターとしては画面の質感がしっかりしている印象。KTCの公式ストアには同系統のH15F9が7,980円で並ぶので、価格帯としてはかなり手を出しやすいところです。


ウルトラワイド側が「H34S5E」で、34インチのUWQHD。3440×1440でオーバークロック時240Hz、VAパネルの1500R曲面、Adaptive Sync対応で1,670万色の8-bitという仕様です。ここで動いていたのがForza Horizonで、ワールドマップを開いた画面でした。34インチの1500Rはレースゲームとの相性がよく、視界の端まで路面が入ってきます。
KTC H34S5E・KTC H15F8 スペック表
| 項目 | H34S5E | H15F8 |
|---|---|---|
| 画面サイズ | 34インチ | 15.6インチ |
| 解像度 | 3440×1440 | フルHD |
| リフレッシュレート | 240Hz(OC) | 非公表 |
| パネル | VA | IPS |
| 曲率 | 1500R | ― |
| 視野角 | 非公表 | 178度 |
| 色深度 | 1,670万色(8-bit) | 非公表 |
| 可変リフレッシュレート | Adaptive Sync | ― |
| 接続 | 非公表 | Type-C(映像出力と接続を1本) |
| そのほか | ― | 多角度調整スタンド、内蔵スピーカー |
KTC M27P6Sの設定画面を確認。詳細設定にローカル調光とKVMにも対応


自由に触れる展示だったので、M27P6SのOSDについても確認。メニューはディスプレイ、カラー、ゲーミング設定、詳細設定、入力、システム設定の6系統。ディスプレイの項目は明るさ、コントラスト、ブラックイコライザ、鮮明さ、プリセット、アスペクト比、Proモード。取材時の表示は1920×1080の120HzでHDRとAdaptive-Syncが有効という状態で、明るさが100、コントラストが50、ブラックイコライザが50という初期値でした。

カラーの項目は色温度、ガンマ値、色相、彩度、ブルーライトフィルター、色の範囲。ガンマ値が2.2、色温度が暖色、ブルーライトフィルターが0、色の範囲が自動という初期値です。ガンマと色相と彩度を個別に動かせるモニターは、この価格帯だと省かれることもあるので、ここは素直にうれしいところ。

ゲーミング設定はアダプティブシンク、応答時間、ゲームアシスト、低い入力ラグ、DACの5項目。展示機ではアダプティブシンクがオン、応答時間が高速、低い入力ラグとDACがオフという設定になっていました。ゲームアシストは照準のオーバーレイや残像低減をまとめた項目です。

いちばん中身が濃かったのが詳細設定。HDRがDisplay HDR、RGBライトがブリージング、ローカル調光が自動、KVMが自動、そしてUSBスリープ電源とDDC/CIとDSCが並びます。KVMに対応しているので仕事用とゲーム用の2台のPCで1組のキーボードとマウスを共有できるため利便性も高くなっているのもポイントです。
OLEDからMiniLEDへ。会場で聞いたKTCの現在地

2年前はOLEDを推していたのに今年はMiniLEDですね、と聞いてみました。返ってきたのは、有機ELは買い手にとってコストが重いこと、そしてMiniLED自体の物理的な特性が効いてきたという話。「日本でいちばん売れているのはMiniLED」なんだとか。MiniLEDの強みとして担当者が挙げたのが輝度で、明るい部屋に置いても画面が負けないこと、HDRで1040nits級まで出せることを挙げていました。
パネルの調達先も教えてもらいました。液晶パネルはAUOとBOE、有機ELパネルはLGから。ここは他社と同じ供給元になるので、同じパネルを使う競合との違いを尋ねると「自社でソフトウェアを開発している点」という答えが返ってきました。ファームウェアと画質制御を内製しているので、同じパネルを利用していても差が出てくるんだとか。
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TGS2026に合わせたキャンペーンも開催中。1つ目が公式SNSのフォローで、Xをフォローするとエコバッグ、Instagramをフォローするとマウスパッド、両方フォローすると極細クリーニングクロスが追加でもらえます。2つ目がブースの写真を「#KTC」「#KEYTOCOMBAT」「#TGS2026」付きで投稿してスタッフに画面を見せ、クイズに1問正解するとルーレット抽選に参加できるというもので、モニターが1日2名に当たるんだとか。
3つ目が公式オンラインストアで使える全商品5%OFFのクーポン。期間は9月17日から21日までです。そして4つ目がXとInstagramのリポストで、モバイルモニターのH15F8が当たるキャンペーン。こちらは9月24日23時59分まで応募できます。一般公開日に行く予定の方は、ブースで写真を撮ってから公式ストアを覗いてみるとよさそう。
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日本上陸から2年、MiniLEDに軸足を移したKTC

2024年に初めて取材したときは「こんな画質の有機ELを作れる会社が日本に来た」という見せ方で、機種数もそれほど多くありませんでした。今年は27インチ4Kデュアルモードを軸にMiniLEDを厚く積み、その上下に600Hzと1000Hz、そして5Kと34インチ曲面を置くという構成。2年でずいぶん変わったなという印象です。
ただ、会場に並んでいたモデルのほとんどが国内では未発表のまま。同じ仕様のINNOCN GA27V1M MAXが85,490円で買える状況を考えると、M27P6Sが7万円台前半で出てくれば十分に戦えるはずです。日本上陸したばかりだった2年前から、ラインナップの厚みでここまで来たKTC。今後の日本での展開も楽しみになる内容でした。
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