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【ASUS ROG Xbox Ally X】AMD Ryzen AI Z2 Extreme搭載の超高性能ポータブルゲーム機でどこでもPCゲームをサクサク楽しめるROG Xbox Ally Xシリーズレビュー【PR】

あらゆる場所でゲームを楽しみたい、という方にとって悩ましいのが高性能なゲームを手軽に持ち運ぶことが難しいこと。スマートフォンやNintendoSwitchで遊べるゲームが好きなのであれば、それらを持ち運べば良いだけですが、PCでしか遊べないゲームの場合はゲーミングノートPCを持ち運ぶことになります。ただ、ゲーミングノートPCはかなりの重量級の製品が多く、実際に旅行などで気軽に持ち運んだり、ちょっとしたタイミングで遊ぶというのには向かない事が多い印象です。

今回は先日ASUSから発表されたばかりのASUSとXboxがコラボレーションしたポータブルゲーム機「ROG Xbox Ally X」と「ROG Xbox Ally」をメーカーよりお借りしてレビュー。実際に旅行で沖縄に行った際にも飛行機の中やホテルでのゴロゴロタイムで利用。本機のために用意されたXboxのフルスクリーンエクスペリエンスによってWindowsでありながらゲーム専用機のような使い勝手を実現。また、ゲームの切り替えやゲームに関係する設定を簡単に変更できるゲームバーなどゲーマーのための機能を豊富に備えた製品。ただWindowsにゲームスティックがついたわけではない製品です。

リュックにしまって持っていけるサイズ。約700gの軽量設計も嬉しい

まずはパッケージと本体を確認。パッケージは無印Allyが本体の白色に合わせた白、そしてAlly Xは黒のデザインになっており、どちらも製品のシルエットを一部レインボーになるように装飾したクールなデザインに仕上がっています。同梱品は本体の他に紙製のスタンド、AC-USB Type-Cアダプター、説明書・保証書とシンプルです。

Xbox Ally X、無印AllyともにAC-USB Type-Cアダプターは65W出力のものが付属していました。型番は同一で最大20V=3.25A 65W出力です。実際にはこのACアダプターを持ち運ぶのはサイズが大きいため、自宅での充電用に利用すると良さそうです。

サイズはそこそこ大きめで厚みもあるためノートPCのように隙間に入れるという持ち運びかたよりはトートバッグなどに入れて持ち運ぶと良さそうな印象でした。私は旅行先に持っていく際にはPC向けのフェルトケースに入れて持ち運びましたが、個人的には端末のサイズにピッタリ合う専用ケースを持ったほうが良いという印象です。

重量はXbox Ally Xで711g、無印Allyで671gで、1kgを余裕で超え場合によっては2kgを超えてくるようなゲーミングノートPCに比べるとかなり軽量。手に持って運ぶ際にも大きさに対してびっくりするほどの軽さでした。移動中などでゲームを遊ぶときには当然手に持って遊ぶので、この軽さはかなり重要なポイントといえます。

本体には7インチの120Hz駆動のフルHD(1920×1080)ディスプレイを搭載。ワイドビューIPSで応答速度は7ms、最高輝度は500nitsで明るい場所であっても十分に見やすい画面を実現。反射を抑えられるようになっており、ゲームをプレイする環境に左右されることなく見やすい画面で遊ぶことができます。

ボタン類も充実しており、左側には本機の目玉であるXboxボタン、Armoury Crate SEユーティリティーを起動するコマンドセンターボタン、表示ボタンにスティック、方向ボタン、右側にはXboxアプリライブを起動できるライブラリボタン、ゲーム中にメニューを表示するメニューボタン、A/B/X/Yボタンと右スティックを用意。また、左右にトリガー/バンパーと背面にもマクロボタンを2つ備え、ゲームに必要なボタンを一通り用意しています。

インターフェースは上部に電源ボタン(指紋認証対応)とマイク/ヘッドホンジャック、microSDスロット、USB 3.2、USB 4(無印AllyはUSB 3.2)端子、音量ボタンを配置。あらゆる入出力に対応できる多用なインターフェースを確保しているのも特徴。USB Type-Cを2つ搭載するため充電しながら外付けのSSDなどを利用する、ということもできるのも特徴的でした。.

ROG Xbox Ally X・Allyのスペック

項目ROG Xbox Ally XROG Xbox Ally
OSWindows 11 HomeWindows 11 Home
CPUAMD Ryzen™ AI Z2 Extreme プロセッサAMD Ryzen™ Z2 A プロセッサ
メインメモリ24GB LPDDR5X-800016GB LPDDR5-6400
ストレージ1TB NVMe SSD (PCIe 4.0, アップグレード可能)512GB NVMe SSD (PCIe 4.0, アップグレード可能)
ディスプレイ7インチ FHD (1920×1080) IPS, 500 nits, 120Hz, AMD FreeSync Premium, Gorilla Glass Victus7インチ FHD (1920×1080) IPS, 500 nits, 120Hz, AMD FreeSync Premium, Gorilla Glass Victus
インターフェース1x USB4 (Type-C, Power Delivery), 2x USB 3.2 (Type-C Gen2, Power Delivery), 1x microSDカードスロット, 1x ヘッドセットジャック1x USB 3.2 (Type-C Gen2, Power Delivery), 1x microSDカードスロット, 1x ヘッドセットジャック
通信機能Wi-Fi 6E (IEEE 802.11ax), Bluetooth 5.4Wi-Fi 6E (IEEE 802.11ax), Bluetooth 5.4
サイズ幅290mm × 奥行121mm × 高さ27.5~50.9mm幅290mm × 奥行121mm × 高さ27.5~50.9mm
質量約715g約670g
バッテリー80Wh60Wh
主な付属品ACアダプター, 製品マニュアル, 保証書, スタンドACアダプター, 製品マニュアル, 保証書, スタンド

Windows搭載ながらゲーム向けに最適化されたUI、Xboxフルスクリーンエクスペリエンスを搭載

ここまで紹介したスペックやデザインは、ASUSの前回作であるROG Ally Xと大きく変わらず、ただPCにゲーミング向けのボタンを搭載したり、USB Type-Cを2つ搭載した製品としか思えないかと。本機はMicrosoft Xboxと共同開発したXboxフルスクリーンエクスペリエンスを搭載し、起動したらそのままXboxアプリへ遷移し、すぐにゲームプレイが可能な仕様になっているのも特徴です。

このXboxアプリでは、本機に最適化された専用のゲーミングエクスペリエンスを実現できるようになっており、今回の目玉と言えるXboxボタンからはGame Barを呼び出してゲーム中に必要なウィジットにすぐにアクセスが可能に。また、Xboxボタンの長押しで各アプリをスムーズに切り替えることも可能。Xboxアプリ上ではWindows環境へリソースを割かないで動作することで、すぐにゲームプレイができるようになっているのも特徴なんだとか。

実際にROG Xbox Ally Xを起動すると最初に飛び込んでくるのがXboxアプリ。通常表示されるようなデスクトップや、Windowsなら当たり前のタスクバーも表示されず、ゲーム用のUIから表示されます。この画面では、インストール済みのゲームの一覧が表示すぐにゲームを選択して起動できるようになっているのが特徴。画面をタップすることなく、コントローラーの操作だけで完結できてしまいます。

表示されるゲームはXbox経由でインストールしたものだけでなく、Steamなど他のプラットフォームでインストールしたものも選択が可能。画面にあるACE COMBAT 7もSteam経由で購入・インストールしていますが、そのまま起動することができました。(スクリーンショット3枚目はWindows側を起動していますが、Xbox全画面表示のまま起動まで完結が可能)

全画面表示でゲームUIを利用できる機能は、XboxのUIの他にASUSが用意しているArmoury Crate SEも利用可能。Armoury Crate SEでもゲームプラットフォームやゲームを選択して起動したり、コントローラーや本体の設定をボタン操作だけで行うことが可能。ROG Xbox Ally X起動時にどちらを優先するかというのも選べるので、好みに応じて選択すれば良いかと。

Xbox全画面表示エクスペリエンスに話を戻すと、アプリの切り替えもこのXboxのUI上で可能なのもポイント。Xboxボタンを長押しすると、画面のようなアプリ切り替え画面が表示され、コントローラーの操作でゲームやアプリを切り替えられるようになっています。面倒なタスクバーからのアプリ選択の手間さえもなくしてしまうわけ。なお、切り替え画面で「Windowsデスクトップ」を選択することで初めてWindowsの見慣れた画面に遷移することが可能です。

WinodwsのUIはタブレット向けにタスクバーが少し拡大された通常のUIを表示可能。コントローラーと画面タップで7インチのWindowsタブレットとしても、ディスプレイやキーボードを接続してハイエンドなミニPCとして利用することも可能。プリインストールアプリがタスクバーのショートカットを占有しているため、WindowsのUI側でのアプリの切り替えは少し面倒ですが、マウスなどを使えば問題ありません。

ゲーム中に便利なのがXboxボタンの横に位置するコマンドセンターボタン。ArmouryCrate SEユーティリティを直接起動することができ、他のゲームを起動することや、本体の設定をこのコマンドセンターから簡単に変更することが可能。動作モードやリアルタイムモニターや、音量、画面輝度もここからすぐに調整することが可能でした。

設定だけでなくXboxソーシャルをこの画面から操作したり、ゲーム中にボイスチャットをする方にはぴったりな音声ミキサー、画面のスクリーンショットや録画が可能なキャプチャ、リアルタイムパフォーマンスモニターなども呼び出し可能。ゲームに必要な機能を一通りこの画面上から完結させる事が可能でした。

パワフルなゲーム性能で、飛行機でも旅行先のホテルでもPCゲームを楽しめる

今回は3泊4日の沖縄旅行にROG Xbox Ally Xを持参。一眼レフなども入れているリュックサックに本機をいれるのはスティック部分の破損が怖く、フェルトポーチに入れて機内持ち込みに利用するトートバッグにしまって持ち運びました。前述のようにXbox Ally Xでも711g(実測)の軽量さで持ち運びは非常に簡単。離着陸時にはトートバッグごと椅子下に収納すれば邪魔になりませんでした。

せっかくの飛行機の中なのでACE COMBAT 7をプレイ。Xbox Ally XはAMD Ryzen AI Z2 Extreameを搭載し、RAMは24GBと”超”高性能な仕上がり。電源供給なしのバッテリーで起動しましたが、起動もスムーズでそれ以降のゲームプレイでもカクつくことなく楽しむことができました。

ACE COMBAT 7をプレイしていて感じたのが本機の持ちやすさ。手に持ったときに自然とディスプレイが自身の方に傾いてくれるため、姿勢を崩すことなくプレイすることが出来た印象です。また、Xbox Ally Xにはハプティックモーターとインパルストリガーを搭載。(無印Xbox Allyはハプティックモーターのみ)戦闘機のアフターバーナーを展開したときや、銃撃を受けたときにバイブを感じ没入感を高めてくれました。

沖縄までの飛行機は2時間半ほどと長丁場。シートベルトサインが消えている時間でも1時間50分ほどはありただ寝ているだけや、機内誌を読んでいてもなかなか時間が経っていないもの。3,40分ほど機内でゲームをしていたら着陸までの時間を一気に減らすことが出来ました。バッテリー消費量は見忘れていましたが80%ほどは残っていた印象。4,5時間ほど遊べる印象でした。

宿泊先のホテルでも時間を持て余してしまうということはあるはず。長期間の旅行ならなおさら、ホテルの部屋で海を眺めながらのんびりゲームなんていうのも一興です。ROG Xbox Ally X、AllyともにUSB Type-CからUSB PDで充電するため、ホテルに充電器を持ち込めばすぐに充電して利用が可能。食事に行っている間に充電しておいて、腹ごなしの間少しゲームをするなんてのにもぴったりです。

ちょっと遊ぶというときにXbox Ally Xの起動に数分もかかってしまったら興ざめ。前述しているXbox全画面表示エクスペリエンスが本体の起動時には最初に登場し、WindowsのUIを表示せずゲームプレイができるのですぐにゲームを起動することができました。Windowsのログインも指紋認証で済ませられるのでタッチパネルでテンキーを操作する必要もありません。

暇つぶしには8番出口をプレイ。単純な仕様のゲームのためPCのグラフィックスへの負荷は少ないゲームのため本機の性能を活かすというわけではないものの、専用コントローラーのおかげで視線、方向の移動、走る操作が非常に簡単。単純ながらも奥が深いゲームこそ、このXboxコントローラーが役に立つように感じます。

オープンワールドゲームでもサクサク。余裕のある動作を実現するXbox Ally X

今回はXbox Ally Xにスマートフォンのレビューではおなじみのオープンワールドゲームである原神のWindows版をインストールしてプレイ。原神はSteamなどのプラットフォームで配信されているわけではないため、Xbox全画面表示エクスペリエンス側からは利用できず、Windows側の画面から起動する必要がありました。起動後は全画面表示に切り替わるため通常のゲームと変わらない操作を楽しめます。

Windows版の原神は初期設定ではコントローラーからの入力を受け付けないため、設定画面からコントローラーモードに切り替える必要があります。また、画質設定も低になっていたためこちらも高に変更してプレイします。フレームレートについても60に変更してしまえば、60FPSでヌルヌル動く状態でプレイすることが可能です。

実際にプレイしてみても動きは快適そのもの。スマートフォンの画面で操作することが基本だった原神ですが、コントローラーで操作できると技を繰り出すのが非常にスムーズでいい感じ。アクションシーンであってもカクつくことなくプレイすることができました。

無印Xbox Allyについてもゲーミング性能を確認。無印AllyはAMD Ryzen™ Z2 A プロセッサを搭載し、RAMはX Box Ally Xの24GBに比べると8GB少ない16GB RAM、ストレージもNVMe 512GB SSDと全体的な性能は控えめです。バッテリー容量もXbox Ally Xは80Whですが、無印Allyは60Whと少なめになっているのも留意点かと。パフォーマンス控えめで、その分消費電力も減るのでバッテリーも少なめ、という感じです。

Xbox Ally XでテストしたACE COMBAT 7については本機でもサクサクプレイできた印象。ただ、より重量級のゲームについては無印Allyには負荷が大きかった印象。Apex Legendsをプレイしてみると、アクション中はラグを感じるという場面はあまりなかったものの、画面の切り替えなどでの待ち時間は少し長い印象も感じ、少し性能面で不足を感じる場面もありました。

無印Xbox Allyは重量は670gとかなり軽量なところは715gのXbox Ally Xに比べても特徴的。さっと持ち運んでゲームを楽しむ分には個人的には不足のない仕上がりとも感じます。ゲームコントローラー部分については、Xbox Ally Xと共通の仕様で操作感についても快適そのものといった感じですし。

どこでも自宅のPCと同じゲームを手軽に楽しめる。Xbox全画面表示も魅力のゲームPC

今回レビューしたASUS ROG Xbox Ally Xは、これまでASUSが展開してきたモバイルゲーミングデバイスであるROG Allyシリーズに、Microsoft Xboxが開発に加わることで、ただのWindows搭載ゲーミングデバイスからワンランク上の性能を獲得した製品に仕上がってくれました。本体の起動時にまずWindowsの画面を表示するのではなくXboxの全画面表示エクスペリエンスが起動しWindows側を起動させないことで、PCの起動時間を待つことなくすぐにゲームを始められるのが驚き。

また、実際にロングフライトの飛行機や、旅行先のホテルでゲームを楽しんでみましたが、専用コントローラーだからこその遊び心地を手軽に持ち運べる600~700gの重量で楽しめるのも魅力的。外出時にカバンや手提げなどに忍ばせて、移動中にはゲームを楽しむなんてのも本機なら簡単です。ROG Xbox Ally Xは139,800円、Allyは89,800円で販売中です。

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銀行をやめて人材系のHRテックらしいメガベンチャーにいたかと思えば、今はSIerで企画とかしています