【YOSHINO B1200 SST】1085Wh・定格出力1200W・瞬間最大1600Wで三元固体電池搭載。4000サイクル以上の長寿命と-18℃〜60℃対応の耐久性で、地震・停電への備えに最適なポータブル電源を徹底レビュー
本記事はヨシノパワージャパンより製品(YOSHINO B1200 SST)の提供を受けて作成しています。

昨今、日本各地で大きな地震が相次いでおり、防災意識が急速に高まっています。停電への備えとしてポータブル電源に注目する方が増えており、各メーカーから多種多様な製品が登場するなか、バッテリーの安全性や寿命といった本質的な性能も大事にしたいところ。特に注目を集めているのが、従来のリチウムイオン電池に代わる次世代技術として期待される固体電池を搭載したモデルで、安全性と長寿命を両立した製品がようやく手の届く価格帯に降りてきました。
今回は、三元固体電池を採用したポータブル電源YOSHINO B1200 SSTをメーカーよりご提供をいただき半年以上の長期間実際に自宅の電源として利用したのでレビューします。1085Whの大容量に定格出力1200W、4000サイクル以上の長寿命を実現しながら、296mm×204mm×256mmというコンパクトな筐体に収めた次世代モデル。価格は130,900円(税込)です。
YOSHINO B1200 SST スペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 製品名 | YOSHINO B1200 SST |
| バッテリータイプ | 三元固体電池®(Li-NCM系固体電解質LATP採用) |
| バッテリー容量 | 1085Wh(33.48V / 32.4Ah) |
| サイクル寿命 | 4000回以上(90%DOD、80%以上の容量維持) |
| 定格出力 | 1200W(合計) |
| 瞬間最大出力 | 1600W |
| AC出力 | 4ポート、100VAC、50/60Hz、純正弦波、合計1200W |
| USB-A出力 | 2ポート、5V/3A・9V/2A・12V/1.5A、各18W |
| USB-C出力 | 5-20VDC/3A、最大60W |
| USB-C PD出力 | 5-15VDC/3A・20VDC/5A、最大100W(双方向) |
| 12V DC出力 | 2ポート、12.6VDC/10A、合計126W |
| 出力ポート総数 | 10ポート(AC4・DC2・USB-A2・USB-C2) |
| AC入力 | 100-120VAC、50/60Hz、最大1000W |
| 車載入力 | 12VDC/10A、最大120W |
| ソーラー入力 | 12-60VDC/10A、最大400W |
| 充電速度 | 0→80%を約60〜70分(AC入力時) |
| パススルー充電 | 対応 |
| UPS機能 | 対応(切替時間 約0.02秒) |
| 静音性 | 動作時最低25dB |
| 動作(放電)温度 | -18℃〜60℃ |
| 保管可能温度 | 65℃環境で1週間保存可 |
| 本体サイズ | 296mm×204mm×256mm |
| 重量 | 約11.6kg(公称) |
| エネルギー密度 | 87.74Wh/L(同容量クラス比で体積約20〜23%削減) |
| 認証 | TÜV SÜD Sクラス認証(150℃耐熱・13kN圧迫・4mm穿刺試験クリア) |
| 付属品 | ACケーブル、シガーソケット充電ケーブル、DC5521toシガーソケット出力ケーブル、ソーラー充電ケーブル(MC4 to XT60)、取扱説明書一式 |
| 価格 | 130,900円(税込) |
約296mm×204mm×256mmのコンパクト筐体にfuseprojectデザインの高級感を凝縮したグリーンボディ



YOSHINO B1200 SSTのパッケージは、白と緑を基調とした化粧箱で、ブランドロゴと製品写真がプリントされた家電量販店に並んでも見劣りしない仕上がり。輸送用の外箱にも「YOSHINO PORTABLE POWER STATION」の文字が大きく印刷されており、梱包の段階からしっかりとしたブランディングを感じさせます。箱をあけると本体の他に各種同梱品が小箱にまとめられて梱包されていました。



YOSHINO B1200 SSTは約296mm×204mm×256mmというサイズに約11.6kg(公称)の重量を持つポータブル電源。今回レビューしたのは落ち着いたグリーンを基調としたカラーで、表面のマット塗装が光を柔らかく反射する上品な質感に仕上がっています。サンフランシスコのデザイン会社fuseprojectが監修しただけあり、ポータブル電源にありがちな無骨さがなく、リビングやキッチンのカウンターに置いても生活空間に自然に溶け込むデザインです。
液晶ディスプレイは大きなフォントでワット数や残量パーセンテージを表示し、離れた場所からでも視認しやすい設計。操作ボタンは物理式でカチッとしたクリック感があり、押した感触がしっかりフィードバックとして返ってきます。操作部がポートエリアと分離しているため、ケーブルを挿したままでもボタン操作がしやすい点も地味ながら使い勝手に効いてくるポイントです。

重量の11.6kgについては、ちょっとした移動であれば女性でもハンドルを掴んで楽に運べる範囲という印象。ハンドル部分の幅が広いため指への食い込みが抑えられており、短距離の持ち運びにはまったく問題ありません。ただし屋外に持ち出す際は、玄関から車までの距離でもそれなりに重さを感じました。とはいえBBQのような屋外イベントでは車から会場まで一度運んでしまえばあとは据え置きで使えるため、実用上の大きな支障にはなりません。


YOSHINO B1200 SSTの特筆すべき設計が、AC4ポート・DC2ポート・USB-A2ポート・USB-C2ポートの計10ポートをすべて前面に集約している点。壁際に設置しても全ポートにアクセスでき、大型のACアダプタを挿しても隣のUSBポートや液晶表示を塞がない絶妙な間隔で配置しています。充電用の入力端子は背面に配置しているため、前面のケーブルと干渉しないのも合理的な設計です。

付属品はACケーブル、シガーソケット充電ケーブル、DC5521toシガーソケット出力ケーブル、ソーラー充電ケーブル(MC4 to XT60)、取扱説明書一式という構成。ソーラー入力にXT60端子を採用しているため汎用性が高く、すでにソーラーパネルを所有している方は手持ちのケーブルを流用しやすいかと。各ケーブルは袋分けされた状態で梱包されており、付属品の管理もしやすくなっています。
YOSHINO B1200 SSTが採用する三元固体電池®とLATP固体電解質による安全性・長寿命の両立

YOSHINO B1200 SSTは、独自の「三元固体電池®」を搭載したポータブル電源です。液体電解質を使わず固体電解質(LATP)を採用することで、液漏れや熱暴走のリスクを大幅に低減しています。一般的なリチウムイオン電池では液体電解質が可燃性であるため高温環境でのリスクが懸念されますが、固体電解質はそもそも燃えにくいため本質的な安全性が異なるという点が最大の特徴。

サイクル寿命は4000回以上(90%DOD時に80%以上の容量維持)という数値を実現。毎日1回充放電を繰り返しても約11年にわたって使用できる計算です。TÜV SÜDのSクラス認証も取得しており、150℃耐熱試験・13kNの圧迫試験・4mmの穿刺試験をクリアしたことで安全性が第三者機関によって裏付けされています。ポータブル電源は容量を多くすればするほど万が一衝撃を加えたことで発火してしまうと影響が甚大。難燃性のバッテリーセルを使っているというのは安心して利用が可能です。
定格出力1200W・瞬間最大1600Wの実力を屋外BBQで検証。複数家電の同時使用でも安定した出力を確認



YOSHINO B1200 SSTの実際の出力性能を、屋外BBQという実使用シーンで検証してみました。定格出力1200W(瞬間最大1600W)という数値を踏まえ、扇風機やスマートフォンの充電、ノートPCへの給電など複数の機器を同時に接続して使用。午前11時ごろから利用を開始し、16時ごろまで接続する機器は変わりつつも電源供給を続けていました。
定格1200Wという出力はあらゆる機器を接続していても余裕のレベル。扇風機を50Wほどで全力で回しつつ、USB Type-C端子からは100WでPCに給電し、スマートフォンにも更に電力を供給という使い方をしていても定格出力の2割にも満たず余裕の状態でした。
芝生の上に直置きして使ってみたところ、底面の脚部がしっかりしているため多少の凹凸がある地面でも安定して設置できました。BBQ会場のような雑多な環境でも、深みのあるグリーンのカラーがアウトドアギアとして自然に馴染んでいたのも印象的です。

USB-C PDポートからは最大100Wの出力に対応しており、BBQ中の写真をリアルタイムでPCで編集をしたいというときも安心。電力を一気に消費するハイエンドノートPCを接続していても100Wで給電してしまえばノートPC側のバッテリーを消耗することなく作業に没頭することが可能です。実際に今回のBBQではその場で撮影した画像をすぐにLightroomで編集してアップロードする、というところまで電源があったからこそ一気に行うことができました。

液晶ディスプレイには出力ワット数と残り時間、そしてバッテリーの残量がリアルタイムで表示。上の写真で一番大きく表示されている「06」が残り稼働時間。バッテリー残量51%の段階で96W出力で残り6時間という意味です。屋外でのBBQや車中泊、キャンプのような場面であればこのバッテリー持ち具合なら余裕という印象です。実際に今回のBBQでは様々な機器を充電したりしていましたが、午前11時ごろから午後4時ごろまで電力を供給し続けても50%ほどバッテリーが残る結果となり1085Whというバッテリー容量の大きさを実感しました。
専用アプリ「YOSHINO」でポート別ワット数をリアルタイム監視。本体液晶との数値一致で高い信頼性を確認



YOSHINO B1200 SSTには専用アプリ「YOSHINO」を用意。Wi-FiまたはBluetoothを利用してスマートフォンと接続できます。シンプルにまとまっており、ホーム画面にはバッテリー残量・本体温度・出力ワット数・残り使用時間が一覧。各ポートごとの入力、出力のワット数をリアルタイムで確認できるようになっています。


実際に屋外でAC経由で1機器、USB Type-C(USB PD)とUSB TypeA,Cに接続したときの表示が上野スクリーンショットの感じ。バッテリー残量が91%の時点で149W出力だと残り時間が6時間半。そしてバッテリーが減って66%になった時点で108W出力だと同じく残り時間は6時間半という感じ。リアルタイムでどれだけ電力を使っているのか、また、どのポートを利用可能とするのかも制御できるので、バッテリー残量の使いすぎも抑えることができるようになっています。
AC入力最大1000Wで0%→80%が約60〜70分の急速充電。前面10ポート集約の合理的なポート構成

YOSHINO B1200 SSTは、AC入力最大1000Wに対応し、0%から80%まで約60〜70分という充電速度を実現しています。体感としても充電の進みが速く、外出前に充電を開始してもそれほど時間をかけずに実用的な残量まで回復できる印象です。フル充電までは約1.5時間で到達するため、急な持ち出しにも対応しやすい充電性能といえます。
入力端子は背面下部にまとめており、AC充電端子とソーラー/シガー入力端子を配置しています。ソーラー入力は最大400W(12-60VDC/10A)、車載入力は最大120W(12VDC/10A)に対応。パススルー充電にも対応しているため、充電しながら同時に機器への給電も可能です。
動作時最低25dBの静音設計と-18℃〜60℃の広い動作温度範囲。UPS機能による停電時0.02秒切替で防災用途にも安心

YOSHINO B1200 SSTは動作時の最低ノイズレベルを25dBに抑制した静音設計を採用しています。25dBという数値は木の葉が触れ合う程度の音量に相当し、就寝時にベッド脇で稼働させていてもまったく気にならないレベルです。実際に室内で使用していても、ファンの駆動音が気になる場面はほとんどなく、リビングや寝室での常設にも適した静粛性だと感じました。
固体電池の恩恵で動作温度は-18℃〜60℃という幅広い範囲に対応しており、真冬の屋外から真夏の車内まで安定した動作が期待できます。さらに65℃環境で1週間の保管が可能という耐熱性能も備えており、季節を問わず安心して保管できる点は防災用途において大きなアドバンテージです。自宅ではルーターの近くに置き、いざという停電時にすぐ使える状態でスタンバイさせています。UPS(無停電電源装置)機能を搭載しており、停電時は約0.02秒(20ms)でバッテリー給電に自動切替するため、PCやルーターなど瞬断が許されない機器の保護にも活用可能です。
地震・停電への備えとアウトドア需要を両立したい方に最適な次世代ポータブル電源

YOSHINO B1200 SSTは、130,900円(税込)という価格で、1085Whの大容量、1200Wの定格出力、三元固体電池による4000サイクル以上の長寿命、25dBの静音性、-18℃〜60℃の広い動作温度範囲を実現したポータブル電源でした。前面10ポート集約の合理的な設計とfuseproject監修のデザイン、専用アプリによるポート別ワット数のリアルタイム監視など、機能面でもデザイン面でも完成度の高い一台という印象。
BBQでの屋外検証では複数の家電を同時に使用しても出力に余裕があり、固体電池ならではの安定した給電性能を体感できました。静音性は室内での常設でもまったく気にならないレベルで、UPS機能による瞬断なしの自動切替も心強い機能です。地震や停電への備えを重視する方には、YOSHINO B1200 SSTは最高の選択肢になるはず。
気になった点としては、13万円台という価格帯が初めてのポータブル電源としてはやや高めに感じるところ。また、屋外への持ち出しでは11.6kgの重量がそれなりに負担になる場面もありました。ただ、同容量クラスと比較して体積を約20〜23%削減したコンパクトさと固体電池による本質的な安全性を考えると、初めてポータブル電源を検討する方にとってぴったりな製品といえました。













